中竹俊彦

リンパ球を追う(シリーズ300-B)リンパ球の世界(3-B) リンパ球をどうみるか1.末梢血リンパ球の形態学への入り口

リンパ球の世界(3-B

 リンパ球をどうみるか‐リンパ球の質的・量的な反応性変化‐

1.末梢血リンパ球の形態学への入り口

                          杏林大学 保健学部 臨床血液学 中竹 俊彦

 私たちがリンパ球の形態をみて検査情報としてまとめるには、リンパ球そのものを根底からよく知る必要があると、私は考えています。リンパ球数(%)の情報だけでは、本当の意味は伝わらないと思います。

 正常なリンパ球の形態(変化の幅)と性質とを知ることが、反応性変化を知る入り口の第一歩になります。まず、リンパ球とはどんな性質の細胞か、細胞のどこが、どう変化するものなのかを知ることが大切になるでしょう。

 本稿はリンパ球の特性が「何に反応して、どこまで変化できるのか、その変化の範囲の限界はどこか」を把握するための話題提供です。

 末梢血リンパ球への認識は、末梢血のリンパ球の形態を1個ずつ、生き物の細胞として観察してその理解から始まり、再認識の入り口になると思います。

 この解説の終章では、反応性にリンパ球が示す微妙でわずかな形態変化の中にはらんでいる事実が、じつはリンパ球にとっていかに大きな問題であるのかを読者のイメージのなかに明らかにできれば幸いです。

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 体裁

 B5版(本文 305頁)

 目次(序論・1〜24まで9頁)

 索引(欧文A〜Z 2頁、和文索引19頁 合計21頁)

  (頒布いたします)

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