「予防が要」脳卒中をテーマに三鷹市老人クラブ連合会と講演会を開催

作成日時:2018年12月03日

 杏林大学病院は、三鷹市老人クラブ連合会と合同で、高齢者の健康維持をテーマとした講演会を年2回開催しています。
 今年度1回目となる講演会は、11月30日(金)、三鷹市元気創造プラザで開かれ、約40名が参加しました。
 今回は脳卒中をテーマに、当院脳卒中センター長である平野照之教授と栄養部の大庭みずき管理栄養師が講演を行いました。
 講演会冒頭には、同クラブ連合会会長の高橋景市氏から挨拶があり、その中で、「罹患率の高い脳卒中への理解を深め、皆様が益々健康で御多幸でありますように」という清原慶子市長の挨拶も紹介されました。

 
   高橋三鷹市老人クラブ連合会長      平野脳卒中センター長

 平野教授は、「脳卒中から身を守る術」と題した講演で、脳卒中の概要や要因などを説明した後、具体的な予防法として、高血圧や糖尿病、不整脈の改善、禁煙の大切さ、アルコールや塩分、脂肪分の摂取軽減、適度な運動などを紹介しました。また、自分の健康状態の把握方法として、日々の血圧測定や検脈などを勧めました。脳卒中は発症したら、早期の手術・治療が回復の鍵となります。そのためにも、前兆として起こりえる「一過性脳虚血発作」に早い段階で気づくことが大切になります。一時的に、「片腕の力が抜けたことがある」「ろれつが回らない」など、発作の症状をVTRを交えて紹介すると、参加者は真剣に見入っていました。最後に「予防に勝る治療はありません。皆さん普段からこころがけてください」と講演を締めくくりました。

 
                        大庭管理栄養士

 続いて、大庭管理栄養士による「脳卒中を予防する食事」と題した講演が行われました。脳梗塞や脳出血の原因でもある動脈硬化は、高血圧や肥満などの生活習慣が原因となることから、バランスの良い食生活や減塩の大切さ、注意点などを紹介しました。最後に、「色々と制限をお話ししましたが、食事を楽しみながら気をつけてください」とアドバイスをしました。
 講演会終了後には、院内で介護ショップなどを運営している杏林学園の関連会社㈱KRLから、機能性補助食品などのプレゼントが配られました。参加者からは、「習慣を変えることは大変だけれど、具体的な注意点を聞くことができてよかった」などの感想があがっていました。
            
 
希望者には当院看護師による血圧測定も実施   熱心にメモを取る参加者