病院・診療科について正しく食べて元気になりましょう

 「医食同源」という言葉を知っていますか。この言葉は中国の「薬食同源」を基に日本で作られた言葉です。栄養バランスの取れた食事を摂ることで、病気を予防することと、食べ物によって病気を治療するという意味があります。
 “ 食べる” ことは元気の源であり、長生きの秘訣、そして楽しみの一つでもあります。
 食事は習慣的な影響が多く、育った家庭での食習慣がそのまま引き継がれる反面、一人暮らしを始めたとか、結婚したなど生活環境が変われば食習慣も変わります。常に正しい食習慣を身につけるようにしましょう。
 正しい食習慣とは、バランスの良い食事(主食+たんぱく質のおかず+野菜の組み合わせ)を、適量(腹八分目)、ゆっくり良く噛んで(1 口30 回以上)食べることです。

次のようなことはしていませんか。

(1)朝食を食べない。
⇒朝食を摂らないと午前中の頭の働きも悪い。
(2)昼食はラーメン+チャーハンだ。
⇒主食の重ね食いは肥満の原因になる。
(3)麺のつゆはもったいないので全部飲む。
⇒食塩の摂り過ぎになる。
(4)揚げ物が大好きで毎日のように食べる。
⇒脂肪が多くエネルギー過剰になる。
(5)ジャンクフードを良く食べる。
⇒エネルギーは高いが、他の栄養素が少ない。
(6)野菜はほとんど食べていない。
⇒ビタミン、ミネラル、食物繊維が不足する。
(7)甘い飲み物をたくさん飲んでいる。
⇒ペットボトル症候群になる。
(8)ケーキが大好きで別腹だ。
⇒肥満、脂質異常症予備軍。
(9)夕食はいつも9 時過ぎだ。
⇒脂質異常症予備軍、翌朝の食欲がなくなる。
(10)お酒を飲んだ後にラーメンを食べる。
⇒肥満、脂肪肝予備軍。
 

さて、上記の10 個の内、いくつ当てはまりましたか。1 つでもあれば食習慣の見直しが必要です。
(佐藤ミヨ子:医学部付属病院 栄養部長)

杏林大学新聞 第9号より抜粋