病院・診療科について耳鼻咽喉科疾患について三鷹市老人クラブ連合会の集まりで講演

作成日時 2010年02月09日


 当院は、三鷹市老人クラブ連合会と協力し、健康や高齢者に多い病気の講演会を定期的に行っています。第6回目となる今回は2月7日(月)に行われ、『高齢者に多い耳鼻咽喉科の病気』をテーマに、耳鼻咽喉科教授の甲能直幸病院長と増田正次助教が、また『耳鼻咽喉と食事』についてを、栄養部の村田美裕管理栄養士が講演しました。

 講演では、甲能病院長が「耳鼻咽喉のがん」と「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」について解説し、頭頸部がんは日本では少ないが世界のがんの約6%を占めており、6番目に多いがんであることを紹介。「日本でも増加傾向にありますが、早期発見・治療を行えばがんの中でもタチのいい方のがんです」と述べ、症状からがん発生のメカニズムまで図や写真を使いながらわかりやすく説明しました。

 続いて、聞こえを専門にしている増田助教が、加齢とともに現れる『難聴』の理由や、その対処法となる『補聴器』、そして『耳鳴り』について講演しました。増田助教は「補聴器を使いこなすと、人の話が聞こえることで、友達ができて前向きになり、外出するようになります」と話し、外に出ることが若さを保つ秘訣ですと語りかけました。また、補聴器をつけるには少しの頑張りが必要だとし、自分に合う補聴器を作るには医師や専門の技師が補聴器に合う耳かどうか、またどれほどの音量が適切かなど、時間をかけた検査が必要になるため苦労を感じることがあるが、自分に合った補聴器を作ることが大切だと話しました。

 最後に、食事について講演をした村田栄養管理士は、『嚥下機能が低下した時の食事のポイント』と題し、飲み込みやすい食品と飲み込みにくい食品を紹介。食べ方のポイントとして、一口の量を少なくし、ゆっくり食べることが大切だと述べました。

 会場には約120名の三鷹市老人クラブ会員と市民が集まり、講演が終わると参加者からは気になっている自身の症状などについて質問が相次ぎ、甲能病院長らは質問1つ1つに丁寧に回答していました。

 また、会場入口にはケイ・アール・ロジスティクスから講演内容にあったサンプルのお土産が用意され、のど飴ややわらかく食べやすいレトルト食品、マスクに吹きかけ使用する抗菌作用のあるマスクスプレー(ミントの香り)などが参加者に配られました。