病院・診療科について三鷹市老人クラブ連合会と共催で健康長寿講演会を開催

作成日時 2012年09月25日


 当院では三鷹市老人クラブ連合会と共催で健康長寿講演会を定期的に開催しています。9回目となる今回は9月21日(金)に三鷹市福祉会館で「高齢者の転倒防止について」をテーマに、三鷹市老人クラブ連合会の会員や一般市民の方、約70名が参加しました。
 はじめに、同連合会の高橋景市会長が、93歳まで現役でオーケストラの指揮者を務めていた朝比奈隆さんを話題に上げ、「朝比奈さんは音楽とタクトを振ることを元気の源にしていたそうです。皆さんも老人クラブを元気の源に、内にこもらず積極的に外に出るようにしましょう」と開会の挨拶がありました。
 続いて、小林きよ子総合研修センター課長の代読で甲能直幸病院長から「三鷹市は『健康長寿の町作り』の事業に積極的に取り組んでおり、私共も病院をあげて事業に協力させていただきます。また、三鷹市老人クラブ連合会の皆様には院内で案内ボランテイアとして精力的に活動していただいており、院内外から感謝の言葉が届いています。ボランティア活動にご参加の皆様に心より感謝申し上げます」との挨拶がありました。

        高橋景市会長                 小林きよ子課長


 講演では、高齢診療科長・もの忘れセンター長の神﨑恒一教授より、高齢者の3人~5人に1人は1年間のうち1回は転んでいて、高齢者の転倒は骨折することが多く、要介護や寝たきりになる可能性が高いとの説明がありました。転倒には色々な要因があり、加齢による筋力の低下、白内障や骨粗鬆症などの病気の他にも、薬を5種類以上飲んでいることも転びやすくなるという調査結果も紹介されました。また、参加者には「転倒予防手帳」が配布され、神﨑教授は「転倒の危険度をチェックし、ご自身に合った予防策を考えましょう」と呼びかけました。

        神﨑恒一教授


 続いて当院のもの忘れセンターで「もの忘れ予防 気らく運動教室」を開催していただいている健康科学大学の金信敬教授から、どこでも楽しくできる「気らく運動」の実技演習がありました。金教授は「転倒予防に日々の運動は欠かせませんが、皆さんが思っている運動の概念を変えましょう」と切り出し、手をこする・たたくなども300回も繰り返せば運動になり、テレビを見ながら、音楽を聞きながら、毎日楽しく続けることが大切だと語り、参加者と一緒に音楽に合わせて手をたたいたり、足踏みをしたりして全身を動かしました。

        金信敬教授


 講演会終了後には参加した方々から「転倒予防手帳を見ながら予防法を実践していきます」、「ウォーキングをするのも、家で音楽に合わせて踊るのも同じ運動。できることから始めようと思います」など、明るい表情で感想をいただきました。また、今回も(株)KRLからご提供いただきました、素材の味を生かした野菜チップスや減塩のスープ、カルシウムを多く含んだ黒酢飲料などのサンプル品が参加者へプレゼントされました。