世界に例のないハイブリッドの救急救命設備を導入

作成日時:2023年06月05日

 当院は高度救命救急センターに、手術室と血管撮影装置、CTの3機能を組み合わせた最新設備「ハイブリッドER」(Hybrid Emergency Room)を導入し、5月から運用を開始しました。
 この設備は、手術も可能な血管撮影装置にCTを組み合わせることで、これまで別々の場所で行われていた開腹・開胸手術、カテーテル等の治療(IVR)、CT撮影による診断の3つの機能を全て高度救命救急センター内に集約したものです。これにより、救急搬送された患者さんの診断・治療をより迅速に行うことが可能となります。

 今回導入されたシーメンス社製の装置は、従来の全身用の血管撮影装置に加え、心臓用の血管撮影装置も組み合わせた「ダブルCアーム」となり、世界に類を見ない新しい装置です。これによって精密な画像を基にした全身の治療が可能となり、救急を要する患者さんに対し、これまで以上に迅速に対応することができるようになりました。
 循環器内科や脳神経外科、脳卒中科、救急科など多くの診療科で、心血管内治療や脳血管内治療、外傷による多臓器損傷などの治療に活用していきます。

左)CT、中央)心臓用の血管撮影装置、右奥)全身用の血管撮影装置