ペインクリニック外来を開設

作成日時:2023年12月25日

 当院では12 月にペインクリニック外来を外来棟5階に開設しました。麻酔科のペインクリニック専門医が担当します。痛みの治療に難渋されている方は、紹介状をご持参のうえ、ご来院ください。

【診療時間】月曜日、水曜日、金曜日 各曜日の午前 、完全予約制

■ ペインクリニックの役割

 急性期の痛みは、外傷や手術など原因がはっきりしており、異常を知らせる重要な信号のためむやみに取り除く必要はなく、疾患の治癒によって消失します。
 一方、その治癒期間を過ぎても続く異常な痛みで、時に原因が不明なものは、慢性痛として治療の対象になります。痛みは主観的な感覚ですが、気のせい、精神的なものなどと無視をしないことが大切です。急性痛から慢性痛に移行しないようにすることもペインクリニックの重要な役割です。
 人は痛みに晒され続けると、痛みが増大します。これを痛みの悪循環と言い、痛覚過敏や触れただけでも痛みを感じる異常感覚(アロデニア)を呈することがあります。また精神活動の悪循環も生じ、うつ病や認知症を発症することもあります。これらの悪循環を断つこともペインクリニックの目的です。
 診断と治療には、神経ブロックを応用します。神経ブロック療法以外にも、薬物療法、漢方治療、運動やストレッチの指導も行います。

■ 対象となる疾患

頭痛疾患:片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛
顔面痛:三叉神経痛、舌咽神経痛
脊椎疾患:椎間板ヘルニア、頸椎症、椎間関節症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間関節症
外傷性疾患:外傷性頸部症候群(むちうち)、幻肢痛
筋骨格系疾患:筋筋膜痛症候群、変形性関節症、凍結肩、腱板断裂
血管性疾患:閉塞性動脈硬化症
神経障害痛:帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害
難治性痛:複合性局所疼痛症候群、遷延性術後痛、会陰部痛
癌性疼痛
痛みを呈さない疾患:顔面神経麻痺、顔面痙攣、突発性難聴、メニエル病