大学ホーム外国語学部一般の方論文・翻訳コンテスト第5回翻訳「英語課題 → 日本語訳」

論文・翻訳コンテスト

英語課題 → 日本語訳 高知県立安芸高等学校 二年 三ア麻央

フランクリンはもう大人みたいに一つとばしに数えられるし、靴ひもだって結べる。学校のクラスのみんなでパン屋さんと消防署、ペットショップにはもう行っていた。そして今日は、待ちに待った博物館だ。フランクリンは胸がどきどきして、朝ごはんもあまり喉をとおらなかった。

博物館には数え切れないほどの階段と、並外れた大きさの扉がいくつもあった。
「うわぁ、大きいや」フランクリンは言った。
「それもそのはず」ビーバーは言った。
「何てったって、ほんものの恐竜がいるんだから。」

ビーバーは前にもこの博物館に来たことがあったから、ここについては何でも知っていた。
「とおっても大きい恐竜なの」ビーバーは、とおっても、に力を込めて言った。
「朝ごはんに木を食べちゃうくらいにね。」
お昼ごはんには何を食べるのって聞こうと思ったけれど、やっぱりやめておくことにした。

フランクリンは階段の途中で座り込んでしまった。
「どうしたんだよ?」と、スネイルが聞いてきた。
「中にほんものの恐竜がいるってビーバーが言ってたんだ。」
スネイルは目を見開いた。
「それって怖そうじゃん。」
フランクリンはこくりと頷いた。

<中略>

「ひゃあああ!」曲がり角を曲がったフランクリンは金切り声をあげた。
そこではティラノサウルスの骨ばった口がまちかまえていたからだ。

フランクリンはぱちぱちと目を瞬いた。
「恐竜の骨だ!ほんものの恐竜の骨格だ!でも、生きてる恐竜じゃないや。」
「生きてる?」ビーバーはくすくす笑って言った。
「もちろん生きてるわけないわ。ここ何百万年もの間、生きてる恐竜なんてずっといないんだもの。フランクリン、あなたっておもしろい人ね。」
「ほんとに恐竜がいるかと思ったよ。」スネイルは囁いた。
博物館の出口に向かうとき、フランクリンとその友だちはエジプト展示室のそばを通った。
「次にここへ来たら、」ビーバーは言った。「エジプト人の墓に行ったらどうかしら。なんとミイラマミーが中に入ってるの。」
「それってほんもの?」フランクリンは尋ねた。
「うん、ほんものの怖いミイラマミーよ。」と、ビーバーは言った。
でも、フランクリンはちっとも怖くなんかなかった。おかあさんマミーならぼくの家にだっているじゃないか。

そしてフランクリンは、はやくおかあさんマミーに今日の博物館での冒険を報告しようと、家に帰るのが待ちきれなかった。

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