救急総合診療科概要・特色

当診療科の特色

救急総合診療科は、高度救命救急センター1階に常駐し、成人の非外傷性急病患者さんの初期診療(いわゆるER業務)にあたる部門です。たいへん多くの患者さんが受診されるため、12時間毎の交代制勤務で24時間365日休むことなく診療を行っています。
当科を受診した結果、外来で診断と治療が可能な場合には実施し、臓器別診療医の診察が必要と判断した場合には院内の各センターないし診療科に、あるいは、侵襲的処置が必要な重篤な状態と判断した場合には外傷・集中治療(TCC)部門に迅速に診療を引き継ぎます。また、救急診療の延長として当科でハイケアユニット(HCU)における短期間の入院診療も行います。

東京都三鷹市は、杉並区、世田谷区、調布市、武蔵野市、小金井市、府中市などと隣接しており、ここに建つ杏林大学医学部付属病院は、新宿以西の中央線・京王線・西武新宿線沿線で唯一の大学病院本院です。このため、極めて多様な多くの患者さんが当診療科を受診されます。 専門分化する一方の現代の医学・医療の中で、むしろあらゆる病態に迅速に対応できる病院は少なくなっており、これを実現していることが当診療科の特色と言えます。


取り扱っている主な疾患

診断がついていない急病の患者さんを診療するという救急外来の性質上、取り扱う疾患は限定していません。直ぐに診療が必要と思われる病態の患者さんはどなたでも受診して頂けます。また、地域医療機関からの紹介受診も受け付けています。
ただし、緊急度に応じて診療の順番が前後することがあります。また、当院での入院が可能かどうかは空床の程度によります。さらに、当院には精神科の閉鎖病棟がありませんので、閉鎖病棟への入院が必要と思われる精神疾患患者さんは受診できません。何卒ご了承下さい。

理念

患者さんの立場で考え、必要とする人に必要とされる救急医療を、安全に提供する。

基本方針

  1. 救急外来受診にかかる患者さんの身体的・精神的負担をできるだけ少なくする。
  2. エビデンスに基づいた医療を公平に提供する。
  3. 安全な医療を、患者さんが納得できる形で提供する。

目標

  1. 患者さんの負担を軽減し、かつ診療の安全性を高めるため、一人ひとりの患者さんの滞在時間をできるだけ短縮し、入院が必要な患者さんは速やかにご入院頂いてより密に対応する。
  2. 検査や治療、病態、および今後の方針に関する説明を、根拠を添えて丁寧に行う。
  3. 接触感染および飛沫感染、さらに必要に応じて空気感染の予防策を徹底する。