東京都難病診療連携拠点病院に継続指定
作成日時:2024年05月14日
東京都では難病に関する医療提供体制の充実を図るため、2018年から東京都難病診療連携拠点病院と難病医療協力病院を指定しています。当院は難病診療連携拠点病院に指定されてきましたが、2024年3月に任期満了を迎えた後、引き続き指定を受けました。13の連携拠点病院のうち、23区外における唯一の大学病院となります。
難病は多臓器にわたる疾患が多く、全診療科が揃う当院では、診断から専門的治療まで幅広く対応することが可能となり、指定難病全338疾患のうち、290疾患の診断、252疾患の治療を行っています。今後も当院は、多摩地区の難病診療の拠点病院として地域の医療に貢献してまいります。
【主な対応疾患・診療科の紹介】
◆炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)など:消化器内科
消化器内科は、厚生労働省が管轄する難治性炎症性腸管障害の研究代表施設(2020‐2025年度)として国内をリードしており、東京をはじめ広範囲の地域から紹介患者を受け入れています。また、2019年には炎症性腸疾患包括医療センターを組織し、複数の診療科・多職種間で連携して診療を行っています。詳細は[こちら]
◆全身性エリテマトーデス(SLE)、ANCA関連血管炎、シェ―グレン症候群、皮膚筋炎/多発性筋炎など:リウマチ膠原病内科
リウマチ膠原病内科で診療している疾患のうち、関節リウマチを除く多くの疾患が指定難病となっており、特にANCA関連血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)は厚生労働省の研究班に当科の多くの医師が参加し、日本でも有数の診療・研究施設となっています。
◆パーキンソン病、神経免疫疾患(重症筋無力症など)、脊髄小脳変性症、運動ニューロン疾患など:神経内科
パーキンソン病は、60歳以上の指定難病患者において最も患者数の多い疾患です。神経免疫疾患では、次々と有効な治療薬が開発されており、当院でも積極的に取り入れています。神経内科では、専門医による神経診察、充実した電気生理検査、画像検査を駆使して、早期診断・専門的治療を行っています。神経難病は診断が難しいこともあり、地域の医療機関からよくご紹介をいただいています。
◆遺伝子診療センターの紹介
当院では2021年に遺伝子診療センターを設立し、分野横断的に遺伝性難病に対応しています。常勤の臨床遺伝専門医が専任の認定遺伝カウンセラーとともに遺伝性稀少難病も含めた難病の遺伝カウンセリングに取り組む他、臨床検査部と連携して遺伝学的検査を積極的に行っています。