栄養部食事の提供について

安全な食事を提供するために“食事は加熱調理後2時間以内に喫食すること”という取り決めがあります。そこで栄養部では、朝食はスチコンニュークックチルシステム、昼食、夕食はクックサーブシステム(調理してすぐに盛付、配膳するシステム)を取り入れており、食の安全のために温度管理を徹底しています。

スチコンニュークックチルシステムについて

朝食は、スチコンニュークックチルシステムを導入しています。このシステムは、調理した料理を短時間で急速冷却し、冷たい状態で盛り付け、チルド庫に保存し、提供時間に合わせてスチームコンベクションオーブンを使用し、再加熱をするシステムです。
このシステムの導入により、最終的な調理加熱後、2時間以内に、『安全で温かい食事の提供』が可能になりました。また、味付けも一度冷やすことにより食材の中まで均一に味が染み込み、おいしく感じられるように工夫しています。

また、患者さんのお食事を調理している厨房は地下1階にあり、換気天井システムによって室温25℃以下、湿度80%以下に保たれています。換気天井システムとは、加熱調理によって出た蒸気が上昇し、天井のグリスフィルターで浄化、排出されます。その一方で、吸気ボックスからは新鮮な空気が出てくるため、吸気と排気が混合することなく換気されます。


換気天井システム


グリスフィルター

調理・配膳風景

食材は洗浄、消毒された後に下処理され、調理されます。調理の多くは焼く、煮る、蒸すなどの機能を備えた“スチームコンベクションオーブン”で行います。


厨房内(加熱エリア)


(下処理エリア)

お食事は温冷配膳車へ、事前に盛り付けた食事を献立どおりにセットしていきます。ご飯や主菜などの温かいものは65℃以上、サラダなどの冷たいものは10℃以下で、適温管理に努めています。最終的に、献立どおりに盛りつけられているか、アレルギーチェックを行い、各病棟へ配膳します。 下膳の際は、下膳車にて喫食後のトレーを回収し、配膳車と分けることで衛生面の確保に取り組んでいます。


加熱調理した料理の盛り付け


ペースト食、きざみ加工の様子


配膳前のアレルギー食品や
禁止食品のチェック

下膳車

食器のいろいろ

食器は再加熱をしても乾燥しないように材質や形を工夫し、ユニバーサルデザインのものを使用しています。また、コップも取手が付いており、握りやすく、こぼれにくいデザインを採用しています。