放射線部 検査紹介 MRI検査


MRI検査とは磁石と電波を利用して、人体の様々な部位を撮影する検査です。 放射線を使用しないので被ばくの心配はありません。
検査時間は15~45分とCT検査に比べて長くかかり、撮影中は大きな音がします。 筒状のトンネルの中に横たわり、角度の違う断面画像とコントラストの違う画像を撮影します。


3.0TMRI装置

当院のMRIの特徴

当院では積極的に最新型のMRI装置の更新を行なっています。そのため従来よりも画像の解像度やコントラストが飛躍的に向上し、高い画質が得られるようになりました。特に近年の技術である、人工知能を搭載した装置を使用することで、時間の短縮や、細かな構造の描出ができるようになっています。
また、MRI検査の負担を軽減するため、騒音に対しては静音装置の使用や音楽を流したりします。狭いところに対しては、比較的空間の広い装置を導入するなど、優しい検査を目指しています。

主な検査

1. 頭部MR検査

頭部の検査では、頭部、特に脳を中心としたMRI検査です。脳実質、腫瘍の有無、脳梗塞の有無、脳出血の有無などの病変の有無を調べることが可能です。


脳梗塞画像
(白い部分が梗塞部位)


脳血管画像


脳血流動態画像
(青い色程血流が低い)


非造影脳血流画像

2. 脊椎MR検査

脊椎(頸椎、胸椎、腰椎)を撮影していきます。主に椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折など脊椎疾患の描出に優れています。椎間板の変性や脱出の有無とその程度、骨棘や靭帯による硬膜嚢の圧排の有無、脊髄圧迫の程度や変性の有無などが観察できます。


頸椎画像


腰椎画像

3. 腹部MR検査

上腹部は息止め撮影となり、肝臓、胆のう、膵臓、副腎、腎、脾臓等が対象部位となります。これらの臓器の形状と腫瘍やポリープ、結石などの有無の確認を目的とします。
下腹部では、骨盤内の子宮、卵巣、膀胱、前立腺、直腸など、対象部位となります。呼吸による影響が少ないため、上腹部より細かい撮影が可能となります。


肝臓画像


膵臓MRCP画像


膀胱画像


子宮画像

4. 心臓MR検査

心臓の動きに合わせて撮影を行うことで、心機能解析や心臓の形態及び組織性状の評価を行うことができます。造影剤を使用することなく冠動脈の描出や、心筋症の判別が行えるようになってきています。また、造影剤を使用することで、心筋のダメージをより詳細に診断することができます。

検査における注意事項

原則検査を受けられない方

  • MRIに対応していない金属を体内に入れている方
  • MRIに対応していない機器を体内に入れている方
  • 閉所恐怖症の方
  • 動かずに寝ていられない方

    検査を受けられない場合がある方

  • 名称不明の体内金属・体内機器のある方
     (受けるためには金属を入れた病院にMRI可能の確認が必要になります。)
  • MRI対応の機器をいれていても、検査条件に合っていない方、または条件にそっていない方
  • 妊娠中の方(当院では妊娠16週未満の方の検査は原則行っていません。妊娠初期ではなくとも、担当医とよく相談してください)

    撮影前に取り外していただくもの

    増毛パウダー、白髪染めパウダー、カイロ、エレキバン、ニコチンパッチ、ニトロダーム、持続グルコース測定器、コンタクトレンズ、入れ墨、アートメイク、入れ歯、パワーアンクル、磁気カード、補聴器、時計、電話機、カギ、USBメモリー 等

    火傷の可能性のあるもの

    化粧、ネイル、アクセサリー、UVケア用品、制汗剤、ヒートテック、遠赤外線肌着、コンタクトレンズ、入れ墨、アートメイク 等

    検査当日のお食事について

     
    腹部検査について(MRCP、肝臓、膵臓の検査等の記載がある方)
     

  • 午前の検査・・・朝食は絶食  
  • 午後の検査・・・昼食は絶食(朝食は8時前までに済ませてください)
     *お水のみ飲水可能です。(ジュースや乳製品は不可) 
     *鉄剤、亜鉛などのサプリメントの服用は控えてください

       
    腹部検査以外
     
  • 食事、飲水ともに制限はありません。

    MRIでの造影剤について

    MRI検査において、目的部位をより詳しく調べる必要がある場合、造影剤を静脈より注射して検査を行うことがあります。 造影剤によって血管・臓器・腫瘍などの病変が見やすくなります。ただし、下記に該当する方は造影剤を使用できないことがありますので、 事前にお知らせください。

  • MRI造影検査において副作用が起きたことがある方
  • 妊娠されている方
  • 腎機能が悪い方
  • 喘息がある方