泌尿器科先進的な医療への取組み

1. ロボット支援腹腔鏡下手術

当科では2012年からロボット支援腹腔鏡下手術を行っています。ロボット支援手術は従来の腹腔鏡下手術では難しかった操作が容易にでき、繊細に手術ができることが特徴で、腹腔鏡手術で可能な手術はほぼロボット手術で行っています。 特に、ロボット支援膀胱全摘術は年間40-50症例を行っており、全国でも有数の手術施設です。

現在行っているロボット支援腹腔鏡下手術:
前立腺全摘除術、腎部分切除術、腎摘除術、腎尿管全摘除術、副腎摘除術、膀胱全摘除術、腎盂形成術、仙骨膣固定術

【ダヴィンチ手術風景】

【各治療別の累計件数(2022年度まで)】

ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(2012年から) 854例
ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術(2016年から) 276例
ロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘除術(2019年から) 123例
ロボット支援腹腔鏡下腎盂形成術(2020年から) 17例
ロボット支援腹腔鏡下仙骨膣固定術(2020年から) 31例

*腎摘除術、腎尿管全摘除術は2022年から、副腎摘除術は2023年から開始

2. ウイルス療法

「ウイルス療法」とは、遺伝子組み換え技術によって、正常細胞は障害せずにがん細胞のみを破壊するウイルス(がん治療用ウイルス)を作製して治療に用いるものです。 現在杏林大学において、転移性前立腺癌に対して臨床試験を行っています。

3. 多発性嚢胞腎

1994年から厚労省の多発性嚢胞腎研究班会議の中心メンバーとして臨床研究を行い、2014年から使用可能となった新薬サムスカの承認に寄与しました。現在も引き続き、多発性嚢胞腎および多発性肝嚢胞の治療を積極的に行っています。