薬剤部教育・研修

新人研修:1年目

一般目標

  • 薬剤業務に関わるルールをその理論的根拠と共に理解し、正確で迅速な業務を実践する。
  • 薬剤業務上の問題を発見し、解決していくプロセスを体験する。
  • 到達目標

  • 院内採用薬の基本的な医薬品情報を説明できる。
  • 調剤内規など薬剤業務上のルールを、その理論的根拠と共に説明できる。
  • 個々の薬剤業務と院内他部署との関わりを概説できる。
  • 種々のリスクを考えながら、ルールに従い自立して薬剤業務を実践できる。
  • 主な指導者

    薬剤部長・副薬剤部長・薬剤部新人教育担当

    評価方法

  • 随時、指導担当者からフィードバックを行う。
  • 必要に応じ、修得度試験を行い評価する。
  • 内用薬・外用薬調剤、注射調剤、無菌調製について、担当部門長と副部長が月に1回開催する新人会議にて業務の修得状況について共有、見極めを行い、薬剤部長が認証する。
  • 実施要項

    ●総論・オリエンテーション

    ●中央業務

    調剤業務の目的と意義

    ① 調剤業務

  • 処方箋の読み方
  • 電子カルテの読み方
  • 計数調剤
  • 計量調剤
  • 自己注射薬調剤
  • 麻薬・向精神薬調剤
  • 院内製剤の調剤
  • 処方監査
  • ②医薬品在庫管理

    ③注射剤調剤

    ④抗がん剤の調製

    ⑤TPN製剤・院内製剤の調製

    ●医療安全

    院内の医療安全講習会の受講:年2回以上

    ●感染対策研修

    院内の医療安全講習会の受講:年2回以上

    ●研究倫理研修

    倫理申請講習会の受講

    ●推奨する研修会

    東京都病院薬剤師会 新任薬剤師研修会

    研修:2年目

    中央業務が習得できた段階で、日曜・祭日の日勤業務、さらに夜勤業務に就く。
    病棟業務の人員配置状況に応じて病棟業務の担当となる。

    ●病棟業務

    1. 薬歴チェック
    2. 処方確認
    3. 患者状況の把握
    4. 持参薬・患者背景に基づいた処方設計と提案
    5. 患者への説明と指導
    6. 薬剤管理指導の記録作成
    7. 退院指導
    8. ハイリスク薬の事前説明および管理
    9. アドヒアランス評価
    10. 患者に合わせた注射剤の投与量・流量の提案
    11. TDMに基づいた処方提案
    12. 副作用モニタリングによる処方提案
    13. 抗がん剤の病棟におけるレジメンチェック
    14. 抗がん剤投与による副作用軽減の提案

    ●教育担当

    新人教育担当
    実務実習生の中央業務担当

    ●推奨する研修会等

    東京都病院薬剤師会 専門領域薬剤師養成研究会

    ●学会発表等

    日本病院薬剤師会関東ブロック学術大会

    研修:3~5年目

    中央業務または病棟業務において専門性を追求する。
    必要に応じてチーム医療や院内の委員会に参加する。
    各領域の認定・専門薬剤師の取得準備を行う。

    ●教育担当

    新人教育担当
    実務実習生の担当
    各種研修生の担当
    部員へ病棟業務・チーム医療で習得した知識の講義
    他職種へ薬学的知識の講義等

    ●推奨する研修会等

    東京都病院薬剤師会 専門領域薬剤師養成研究会
    認定・専門薬剤師取得に必要な研修会・学会等(妥当性を相談する)

    ●学会発表等

    日本病院薬剤師会関東ブロック学術大会
    日本医療薬学会年会

    研修:6年目~

    専門性の追求に加え、マネジメント能力の向上を目指す。
    与えられた業務を行うだけでなく、他部署との連携や調整を恒常的に実施していく役割を学ぶ。/p>

    ●教育担当

    新人教育担当
    実務実習生の担当
    各種研修生の担当
    部員へ病棟業務・チーム医療で習得した知識の講義
    他職種へ薬学的知識の講義等

    ●推奨する研修会等

    東京都病院薬剤師会 専門領域薬剤師養成研究会
    認定・専門薬剤師取得・更新に必要な研修会・学会等

    ●学会発表等

    日本医療薬学会年会
    専門領域の学会等

    研修:監督職以上

    専門性、後進の育成、組織運営のマネジメントを向上させる。
    社会情勢や組織全体の必要な任務を常に意識する。
    組織運営に携わる。

    ●教育担当

    新人教育担当
    実務実習生の担当
    各種研修生の担当
    部員へ病棟業務・チーム医療で習得した知識の講義
    他職種へ薬学的知識の講義等

    ●推奨する研修会等

    東京都病院薬剤師会 専門領域薬剤師養成研究会
    認定・専門薬剤師の取得に必要な研修会・学会等

    ●学会発表等

    日本医療薬学会年会
    専門領域の学会等