臨床検査部遺伝子検査室

遺伝子関連検査

院内あるいは委託により遺伝子関連検査を行っています。

遺伝子関連検査は、大きく3つに分けられます。

  1. 病原体核酸検査
    ヒトに感染症を引き起こす病原体(ウィルス、細菌)の核酸を検出し、解析します。
  2. 体細胞遺伝子検査
    病理標本や体液を用いて、がん細胞に生じている遺伝子変異や発現異常を解析します。
    病状とともに変化する一時的な遺伝子の変化を調べます。
  3. 生殖細胞系列遺伝子検査(遺伝学的検査)
    遺伝学的検査では、親から子に受け継がれる生殖細胞系列の遺伝情報を調べます。
    血液などを用いて、単一遺伝子疾患、遺伝性腫瘍、多因子疾患、治療薬の効果・副作用、代謝などを解析します。

遺伝子関連検査の手順

  1. 試料の採取: ヒトから検査材料(血液、体液、喀痰、組織など)を採取します。
  2. 核酸抽出: 採取した試料から核酸(DNAやRNA)を取り出します。
  3. 核酸増幅: PCR法などにより、解析したい領域の増幅を行います。
  4. 検出・解析: 増幅された産物を電気泳動や増幅産物に標識された蛍光を測定するなどにより検出し、目的遺伝子の有無や量、塩基配列を測定します。検査の種類によって検出・解析の方法は異なります。

当院の体細胞遺伝子検査について

「がん遺伝子パネル検査」を受けたい場合は、主治医又は、がんセンターにお尋ねください。

当院の遺伝学的検査について

遺伝子診療センターと連携して、患者さんや家族に遺伝学的検査を提供しています。

  1. 保険適用で受けられる検査
    一部の疾患の遺伝学的検査は、保険適用で受けることができます。
  2. 自費で受けられる検査
    保険収載されていない疾患や未発症者の遺伝学的検査を自費で行っています。
  3. 研究として受けられる検査
    各診療科・教室が学内や他施設と連携し、いくつかの遺伝学的検査や遺伝子解析を研究として行っています。

ご自身の疾患の遺伝学的検査の詳細については、主治医や遺伝カウンセリング担当者までお尋ねください。