遺伝子診療センター概要・特色

診療科長からみなさまへ 診療科長からみなさまへ

センター長/教授 市川 弥生子 センター長/教授
市川 弥生子

ゲノム医療の時代に即した多面的なサポートを

遺伝子診療センターは、当院における遺伝子診療を推進する目的で2021年11月に設立されました。近年、遺伝子診断が可能な病気が増え、保険適応の遺伝学的検査も増えてきています。ゲノム医療の時代を迎え、ゲノム情報に基づいて適切な治療薬・治療法を選択することも可能となってきました。
当センターでは、臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラーが、各診療科・臨床検査部と連携して、遺伝カウンセリングを行っています。患者さんやご家族へ遺伝に関する情報を提供してご相談にのり、心理・社会的な側面も含めたさまざまな面から遺伝子診療に関するサポートを行っています。

当科の特色

杏林大学医学部付属病院は、総合周産期母子医療センター、がんゲノム医療連携病院、東京都難病診療連携拠点病院の指定を受け、地域の皆さまに専門的な医療を提供する体制を整えています。遺伝子診療に関しても、出生前の相談から、小児・成人期の遺伝性疾患、がんゲノム医療まで幅広く対応できることが特色です。
当センターは、臨床検査部と連携して、遺伝学的検査や遺伝子解析の実施が可能です。臨床遺伝専門医・認定遺伝カウンセラーが、各診療科の担当医とも連携して遺伝カウンセリングを行い、その後の医学的管理も含めた遺伝子診療の情報提供を行っていきます。

取り扱っている主な疾患

  1. 染色体異常症:13トリソミー、18トリソミー、ダウン症候群(21トリソミー)など
  2. 先天異常症候群:バーター症候群、ソトス症候群、ヌーナン症候群、プラダー・ウィリー症候群 など
  3. 心・血管系疾患:遺伝性不整脈、家族性アミロイドーシス、マルファン症候群など
  4. 神経・筋疾患:脊髄小脳変性症、球脊髄性筋萎縮症、筋強直性ジストロフィーなど
  5. 神経皮膚症候群:神経線維腫症、結節性硬化症など
  6. 耳鼻科疾患:先天性難聴(小学生以上)など
  7. 遺伝性腫瘍:遺伝性乳がん卵巣がん症候群、リンチ症候群、家族性大腸腺腫症、多発性内分泌腫瘍症など
  8. 産科・周産期領域:出生前診断(NIPTなど)