大学ホーム外国語学部一般の方高校生新聞英語問題解答・解説10月号

高校生新聞英語問題解答・解説

高校生新聞 10月号 英語問題の解答

9月号・10月号の解答・解説の掲載が当方の都合で遅れましたことを、心よりお詫び申し上げます。今後、このような事態の再発防止に最善の努力を尽くしてまいります。

さあ、何問できたかな?

(1) ウ the Great War
(2) ウ the pre-war years
(3) ア the Great War

高校生新聞 10月号 英語問題の解説

気が付いた人もいると思いますが、この問題に示されたのは、たった1つの文なのです。随分長いセンテンスですね。これだけ長い文の場合、主語を見分け、そこから文が続くのを楽しみながら追いかけていきましょう。

(1)は、冒頭から続く箇所に出てくる its impactやits consequencesのitと同じものであることを判別しましょう。間違えるきっかけは、下線(1)itまでに、「it is difficult to〜」という構文が出てくることです。この it は、「to 〜」という不定詞「〜すること」を指す仮主語です。けれど、文章は続いているので、あくまでも最初の its のitと同じものを指していることを忘れないで下さい。ウ the Great Warが正解になります。

 (2)代名詞の問題を解くだけならば、これは比較的易しく、代名詞の大原則である「直前の名詞」を疑ってかかればよいのです。しかも them と複数形になっていますから、アのEuropeではないことは明らかです。正解はウ the pre-war yearsですが、正解が分かっても難しいのは、「the pre-war yearsが、build up into a general crisisする」という表現です。「年月」が「一般的な危機になる」という直訳では意味がとりづらいですね。「この年月の間に全体を覆う危機感へと高まっていった」というように理解すればよいでしょうし、「無生物主語」構文の応用と考えてもよいでしょう。

 (3)これは、読解力が試されます。「力による解決」は、a crashの言い換えとなっていることには気が付くでしょう。不定冠詞がついて a crashやa resolutionが、当時の人々の気持ちとしては、まだ不確定の中の「1つの選択肢」のように感じられていたことが意味されています。が、同時に、結果として「inevitableであったし、inevitable であると感じられていた」ものがthe Great Warになったことも含意されています。ここから先は、鑑賞になりますが、本当は避けられたかもしれない「力による解決」を、どうしても回避できないという思いに人々が捕らわれていたことへの反省または後悔が表現されている、と考えることができます。つまり、これは、結果的にthe Great Warになってしまった「力による解決」を、避けられないものと感じてしまっていた当時の雰囲気、つまり「口実」を、当時の人々の考え方にならって、皮肉に表現しているわけです。

(応用コミュニケーション学科:伊藤盡)

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