診療体制

多摩地区の拠点病院として産婦人科の4大領域である、周産期医療、婦人科腫瘍、生殖医療、女性医学のすべてにおいて高度な医療提供体制を備えています。

周産期医療では、総合周産期母子医療センター(スーパー総合周産期センター/図①)を併設しており24時間態勢でハイリスク妊娠および分娩・管理にあたっています。また、地域の産科医療の利便性の向上を目指し、2007年よりセミオープンシステム(図②)を導入。現時点で近隣病院34施設との連携を行っています。

婦人科腫瘍領域では子宮頸癌・体癌、卵巣癌、腟・外陰癌などの悪性腫瘍および子宮筋腫や骨盤臓器脱、子宮卵巣良性腫瘍などの良性疾患の治療を行っています。

良性疾患の代表的な腫瘍である子宮筋腫に対しては、患者のニーズにあった幅広い治療法の選択が可能です。内視鏡(レゼクトスコープや腹腔鏡)による手術も症例を選んで行っています。また手術を希望しない方に対しては、子宮動脈塞栓術(UAE)やホルモン療法など可能な限り希望に沿えるように対応しています。また、上記の様な良性疾患だけでなく、子宮体癌、卵巣癌などの悪性腫瘍についても腹腔鏡手術、開腹手術、放射線治療の管理や術後の外来化学療法を行っています。腫瘍外来では、癌治療専門医による前がん病変の管理や、がん治療後の患者さんの定期検診も行います。

骨盤臓器脱に関しては、従来の術式に加えて、子宮を温存し腟壁切除もしないメッシュ法を用いた手術も行っています。

生殖補助医療では、不妊不育・内分泌外来にて、排卵誘発や人工授精といった一般不妊治療の他、精子凍結保存、体外受精・胚移植、凍結受精卵胚移植、顕微授精、SEET法、アシストハッチング法などの高度な生殖医療を施行しています。また、反復流産や習慣流産などの流産を繰り返す不育症に対して、染色体検査も含めた精密検査を行い、流産の原因検索を行っています。

外来においては通常の産科・婦人科外来の他に、各専門医(指導医)が中心となって臨床遺伝外来、腫瘍外来、遺伝性腫瘍外来、不妊不育・内分泌外来、すこやか女性外来(更年期外来)といった特殊外来を行っています。