小児科概要・特色

診療科長からみなさまへ 診療科長からみなさまへ

診療科長/教授 成田 雅美 診療科長/教授
成田 雅美

“こどもと家族の幸せ”につながる医療を

病気を持つこどもたちに最新の知見に基づく医療を提供すると同時に、情緒・心理面、社会面にも配慮して診療しています。また病気の有無にかかわらず成育過程にあるこどもたちの心身の健やかな成育を推進するのも、小児科医の重要な役割のひとつです。 こどもとその家族みんながより楽しく幸せに生活するお手伝いをしたいと考えています。どうぞ遠慮なくご相談ください。

当診療科の特色

当科では一般病床35床と総合周産期母子医療センター内NICU/GCU39床の合計74床を、小児外科系の診療チームと密な連携をとりながら運営しています。日中・夜間を問わず全ての領域の小児疾患に対応しています。
特に緊急性の高い患者さんについては、専門医が速やかに診療する体制を構築しています。 対象とする年齢は原則として新生児から15歳までです。当科の診療内容の概要は以下の通りです。

  1. 救急疾患に対して、3次救急を含めた24時間対応の体制をとっています。地域の医療機関と連携をとり、1次および2次救急患者さんに対しても、迅速な対応と診療を行っています。
  2. 総合周産期母子医療センターとして、多摩地区の新生児・未熟児医療の中心的役割を担っています。
  3. 専門領域の疾患については、午前/午後を通して紹介を随時受け入れています。

取り扱っている主な疾患

  1. 腎臓
    急性糸球体腎炎、慢性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群(経皮的腎生検により確定診断)
    各種尿細管疾患(遺伝子診断、負荷試験など)・尿路奇形および尿路感染症
    夜尿症および遺尿症・急性腎不全(血液透析)・3歳検尿や学校検尿の精査
  2. 血液・腫瘍
    白血病・悪性リンパ腫・固形腫瘍
    鉄欠乏性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、好中球減少症、溶血性貧血、再生不良性貧血、血球貪食症候群、血友病、遺伝性骨髄不全症候群など
  3. 循環器
    先天性心疾患・不整脈・心筋疾患・川崎病・学校心臓検診の精密検査・成人先天性心疾患(当院でのキャリーオーバーのみ)・起立性調節障害
  4. アレルギー
    食物アレルギー(食物負荷試験)・消化管アレルギー・アトピー性皮膚炎・気管支喘息・花粉症/アレルギー性鼻炎・慢性蕁麻疹・薬物アレルギー
  5. 膠原病
    若年性特発性関節炎(血漿交換、生物学的製剤)・全身性エリテマトーデス・若年性皮膚筋炎・強皮症・シェーグレン症候群川崎病・IgA血管炎・自己炎症症候群・PFAPAや不明熱を含む自己炎症性疾患
  6. 内分泌
    低身長・甲状腺疾患・性線異常症・副腎疾患・糖尿病
  7. 神経
    神経系自己免疫性神経疾患・てんかんおよびその他の発作性疾患・神経筋疾患
  8. 新生児
    早産児・低出生体重児・新生児仮死・先天異常

診療体制

外来は3階にあります。午前の一般紹介外来と再診外来を、5-6人の医師で担当しています。午前の担当医は、各々の専門外来としても診療を行っています。午後は予約制の専門外来となっています。
入院は小児科一般病棟(4階)とNICU/GCU(1階)にわかれ、いずれも主治医を含むチーム制で診療しています。治療方針については各領域の専門医を中心に最新の医学的な知見に基づいて協議し、必要に応じて院内の他科にも相談して決定しています。
当科では小児アレルギーエデュケーター(小児アレルギー疾患の専門看護師)と協力し、患者さんの特性に配慮したきめ細やかな支援を行っています。
また、専門の心理士が在籍し、医師と連携して必要に応じて、子どもの発達評価や心理カウンセリングをしたり、NICU/GCUに子どもが入院した保護者へのサポートを行っています。

フロアガイド

先進的な医療への取組みに
ついて

「新生児低酸素性虚血性脳症に対する自己臍帯血幹細胞治療」の多施設共同研究に参加しております。この取り組みは、依然として充分な治療法がない新生児低酸素性虚血性脳症(新生児仮死)において、お子様ご自身の臍帯血が治療として使えないかを評価するものです。本治療は、本邦および米国において新生児低酸素性虚血性脳症のお子さまに対してすでに臨床研究が実施され、安全で治療効果が期待できるという客観的な評価結果が発表されています。また本治療は、厚生労働省により作成されたヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針に基づき計画され、再生医療等の安全性の確保等に関する法律(再生医療新法)に則って行われます。

先進的な医療への取組み

子ども患者権利憲章

当院(とういん)では、子どもたちは、以下(いか)の権利憲章(けんりけんしょう)のもとに医療(いりょう)を受(う)けることができます。 ◆子ども権利憲章はこちら
(PDFダウンロード https://www.kyorin-u.ac.jp/hospital/introduction/idea/kodomokensho.pdf) 平成30年07月23日 制定