乳腺外科概要・特色

診療科長からみなさまへ 診療科長からみなさまへ

診療科長/教授 井本 滋 診療科長/教授
井本 滋

質の高い乳がんの診断と治療をこころがけて

当科は多摩地区を中心に質の高い乳がんの診断と治療を行います。「腫瘍学の真理の探求」、「謙虚たる人材の育成」、「先進的ながん治療の創造」を理念として、乳癌の診療、学生並びに研修医の教育、臨床並びに基礎研究を進めています。日本人女性の乳がんの罹患者数は年間10万人を超えてさらに増加傾向にあります。年間の死亡者数も1.5万人を超えています。乳がんは検診によって早期に発見されますので、地域あるいは職域での検診をお勧めします。

当診療科の特色

乳がんの診療は画像診断と組織診断に基づいて、外科療法・薬物療法・放射線療法を適切に組み合わせた治療の個別化を行います。具体的には、0期からI期の乳がんは手術療法がまず選択されます。II期の乳がんはがんの性質に応じて手術あるいは薬物療法が最初に選択されます。 III期の乳がんはまず薬物療法を行い、その後に手術療法や放射線療法を行います。IV期の乳がんは薬物療法による病勢のコントロールが治療の主体となります。 また、手術療法では形成外科とのチーム医療によって積極的に乳房再建を行い、より整容性の高い乳房再生を目指しています。

さらに、遺伝性乳がんの診療の一部が保険診療となりましたので診療情報を基に遺伝学的検査を行います。 一方、薬物療法に抵抗性となった進行再発乳がんでは、緩和医療を専門とする病院と連携してがんに伴う症状の緩和と心のケアを行うことで、少しでも長く普段通りの生活が送れるように努めています。

取り扱っている主な疾患

乳がん

診療体制

外科専門医あるいは乳腺外科専門医が診療に当たります。 乳腺外科に加えて、病理診断科、放射線治療科、遺伝子診療センター、がん支援相談室と情報を共有しながら最適な診療を心掛けています。

フロアガイド

先進的な医療への取組みに
ついて

cT1-3N1M0乳癌における術前化学療法後ycN0症例を対象としたセンチネルリンパ節生検の妥当性に関する第II相臨床試験(SHARE study)を行っています。

先進的な医療への取組み