救急科概要・特色

診療科長からみなさまへ 診療科長からみなさまへ

診療科長/教授 山口 芳裕 診療科長/教授
山口 芳裕

“最後の砦”として救命に努めます

我われは救命のプロです。プロフェッショナルとは、複雑な知識体系や熟練した技術の上に成り立つ天職です。プロフェッショナリズムを支えるのは、①自律性、②利他性、③専門性、④倫理性で、「自律性」とは他者に頼らず、自ら決断し責任を負うことです。患者さんの命を背負うのはとても重い。若いスタッフにとってはなおさらです。我われはその重さに正面から立ち向かい、その重さから決して目を逸らさない、逃げない、そういう集団でありたいと思っています。

当診療科の特色

救急医学は、すべての救急疾患の診療、教育、研究を行う医学であり、救急科はこの救急医学を第一線で実践する診療科です。一分一秒を争う重篤疾患あるいは他では救命することができない特殊疾患に「最後の砦」として立ち向かうのが当診療科の志であり、生理学的徴候を重視し、診断と応急処置、治療が同時進行する救急初期診療体系が、救急科の特徴といえます。救急医学の主な領域には、蘇生学、外傷学、侵襲学、中毒学、症候学、災害医学などが含まれ、その守備範囲がとても広いのも特徴です。救急医療・情報システムやプレホスピタルケアも、重要な救急医学の領域です。救急医学は、本邦においては比較的若い学問・分野であり、近年の救急医療の需要増加を受けて、全国的な診療体制、研究体制の充実が望まれます。その中で当教室は、先頭に立ってわが国の救急医学・医療を牽引していく役割を担っていきたいと考えています。

取り扱っている主な疾患

疾患の種類によらず重症の患者さんを広く受け持っています。

  • 心筋梗塞、脳血管障害等の心肺危機を有する重症疾患
  • 頭部、胸部、腹部の重症外傷及び多発外傷
  • 重症のショックあるいは(多)臓器不全の患者
  • 重症急性呼吸不全
  • 広範囲熱傷
  • 急性薬物中毒
  • 破傷風、ガス壊疽等の特殊感染症
  • 重症急性膵炎
  • 指肢切断等
  • 一般疾病の急性増悪による重症患者  他

診療体制

1・2次、そして3次救急医療機関の後方支援病院として、救急患者を24時間体制で受け入れます。高度救命救急センターの使命は、 従来の救命センターの診療に加えて、広範囲熱傷、指肢切断、急性薬物中毒などの特殊疾患を専門的に治療することにあり、救急科のスタッフを主なメンバーと して外傷・集中治療専門チームTrauma & Critical Care Team (TCCT)がその中心的な役割を果たしています。

また、当センターのスタッフは救急・集中治療領域に加えて各々がsub-specialtyとして専攻分野を有し、重症患者の様々な病態に対して集学的な治療を行います。

フロアガイド

先進的な医療への取組みに
ついて

目撃者のある心肺停止患者に対して、経皮的心肺補助療法(PCPS、Percutaneous Cardio Pulmonary Support)を用いた心肺蘇生療法、蘇生後の低体温療法を積極的に取り入れています。また、多発外傷患者の腹部実質臓器損傷に対する血管IVR(インターベンショナルラジオロジー、放射線学的手技を応用して行う治療法)として動脈塞栓術(Transcatheter Arterial Embolization; TAE)を積極的に施行しています。そのほか、多発外傷に対する経皮的大動脈遮断術を利用した治療や、重度不安定型骨盤骨折の集学的治療、多発肋骨骨折(フレイルチェスト)に対する肋骨固定術を積極的に行っています。重症顔面外傷に対する急性期治療、脊椎・脊髄外傷の急性期全身管理、気道熱傷を含む広範囲熱傷の集学的治療、間接熱量計を応用した重症患者の栄養管理も行っています。

当高度救命救急センターでは、重症上部消化管出血に対する内視鏡的クリップ止血術、適応のある急性・慢性呼吸不全患者様に対するマスク式陽圧人工呼吸(NIPPV、Non -invasive Positive Airway Pressure Ventilation)も積極的に行っています。重症外傷に対する救急医療領域にとどまらず、敗血症、多臓器不全を来した重症患者、重症急性膵炎患者に対する血管・非血管IVRを含む集学的治療など、内科的重症疾患に対する先進医療も積極的に行っています。

先進的な医療への取組み

症例数・実績

入院診療の実績(令和元年)

患者総数:2,051人

症例数・実績