杏林大学医学部 麻酔科学教室

初期臨床研修プログラム

基本研修用(研修1年目必修、2か月)

 

研修目標

一般目標

手術室における麻酔管理を通して呼吸、循環、輸液などの全身管理および救急蘇生のための基本的知識および手技を修得することを研修目的としています。また、入院患者に対して麻酔科が実施している疼痛管理を学び、臨床医として不可欠な痛みの治療を学びます。

 

行動目標

以下の項目を行動目標とします。

  1. パルスオキシメータにより低酸素症を発見できる
  2. 低酸素症の原因を診断できる
  3. 舌根沈下の有無を判断できる
  4. 下顎挙上による気道確保ができる
  5. マスクによる用手陽圧換気ができる
  6. 気管挿管ができる
  7. 気管チューブ固定の深さおよびカフ圧を管理できる
  8. ベンチレータの設定(一回換気量・呼吸回数)ができる
  9. 吸入酸素濃度・PEEPの設定ができる
  10. オピオイドの作用および副作用を理解する
  11. NSAIDやオピオイドなどの鎮痛薬を適切に使用できる
  12. 観血的動脈圧測定ができる
  13. 末梢静脈路の確保ができる
  14. 吸入麻酔薬の合併症を理解する
  15. 筋弛緩薬の作用を理解する
  16. 静脈麻酔を理解する
  17. 脊椎麻酔の合併症を理解する
  18. 局所麻酔薬の作用を理解する
  19. 術前診察においては、手術患者が安心して手術を受ける事ができるよう患者に対し麻酔に関する十分な説明を心がける
  20. 手術中は手術が円滑に進行できるように術者・看護師と十分なコミュニケーションを図る

 

経験目標
  • 気管挿管:40例
  • 観血的動脈圧測定:10例
  • 脊髄くも膜下麻酔(脊椎麻酔):10例

 

 

選択研修用(研修2年目、1~4か月)

 

研修目標

一般目標

本プログラムは、研修医が希望する研修項目について、オーダーメイドで作成させていただきます。例えば、より高度な麻酔管理について理解を深めたり、あるいは、入院患者の疼痛治療を研修したりする事が可能です。

 

行動目標

研修期間:1~2か月(例えば)

  1. 分離肺換気の麻酔管理ができる
  2. 全静脈麻酔の管理ができる
  3. 中心静脈カテーテルの挿入ができる
  4. ハイリスク患者の麻酔管理ができる

 

研修期間:3~4か月(例えば)麻酔科標榜医を取得することを視野に入れた研修を行う。

  1. 硬膜外麻酔ができる
  2. 小児麻酔の基本技術を身につける
  3. 熱傷患者の麻酔管理ができる
  4. オピオイドによる疼痛管理ができる

 

経験目標 (研修医自身が指導者と相談し設定可能)

研修期間:1~2か月(例えば)

  • 分離肺換気:5例
  • 全静脈麻酔:5例
  • 中心静脈カテーテルの挿入:5例
  • ハイリスク患者の麻酔管理:5例

 

研修期間:3~4か月(例えば)

  • 硬膜外麻酔:5例
  • 小児麻酔:5例
  • 熱傷患者:5例
  • オピオイドによる疼痛管理:5例

 

 

研修評価

研修医としての研修評価項目について以下の3段階で自己評価するとともに指導医より評価をさせていただきます。

A: 到達目標に達した  B: 到達目標に近い  C: 到達目標に遠い

 

詳細については麻酔科研修プログラムを参照してください

 

 

研修方法

教育スタッフ

以下の麻酔科学教室員が指導医として研修指導を行う。

教  授 萬 知子
臨床教授 山田達也、鎮西 美栄子
専任講師 森山 潔
学内講師 森山久美、中澤春政
非常勤講師 飯島毅彦、小谷 透、窪田靖志、田中健介
助  教

鵜澤康二、小谷真理子、長谷川綾子、山科元範、糟谷洋平、神山智幾、

金井理一郎、渡辺邦太郎、満田真吾、本保 晃、田嶋佳代子

医  員 田口敦子、小澤真紀

 

週間予定表

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  1. 勤務時間は付属病院研修医規定に準じますが、各自、研修目標を達成するよう努力していきます。麻酔科の教育関連行事には積極的に参加してください。
  2. 研修医は、指導医の下に当直研修をする。
  3. 研修医は、研修開始前に「麻酔科研修の手引き」、「研修にあたっての諸注意事項」をよく読んでおいてください。なお、研修初日は中央手術室内麻酔管理室に午前7時15分に集合です。第3土曜日は午前9時より中央病棟1階手術室カンファレンスで行われる麻酔科主催の研究会を行います。研究会の途中、研修医による自己紹介をしてもらいます。

 

初期研修医の1日の流れ

■7:15〜 麻酔準備

自分が担当する症例の準備(麻酔器リークチェック等)を勉強会、カンファレンスが始まる前に済ませておきます。準備の仕方などは指導医が丁寧に教えていきます。

 

■[月曜日]7:30〜8:00 勉強会

毎週月曜日は30分間勉強会を行います。内容は以下のように多岐にわたり、週ごとに変えています。M&Mでは皆で活発な議論を交えながらより良い医療を目指して精進しております。また、頭だけではなく体も使う気道確保シミュレーション、輪状甲状間膜切開シミュレーションなどの緊急時対応も研修医も積極的に参加しています。

  • M&M(mortality & morbidity)カンファレンス
  • 小児気道確保シミュレーション
  • 輪状甲状膜切開トレーニング
  • 英語論文 抄読会

 

■[火曜〜金曜]7:45〜8:00   クルズス(ミニレクチャー) 

当麻酔科研修プログラムに沿って指導医達が毎日内容を変えて行います。基礎的な内容では静脈路確保、輸液などから麻酔管理について幅広く行います。

また、末梢神経ブロックなどは実際にハンズオン形式で楽しく勉強しています。

 

■8:00〜8:30    カンファレンス

前日に指導医と打ち合わせをした自分の症例をプレゼンテーション 最初は皆緊張しますが、上手になっていきます! 

全症例についてリスク評価、麻酔方法を皆で検討します。

 

■8:30〜  麻酔導入開始

指導医と共に麻酔導入です。気道確保、ライン確保、脊髄くも膜下麻酔なども積極的に行えるように丁寧に指導していきます。麻酔管理中も常に上級医に相談できるような体制を整えていますので安全に管理していきます。

 

■11:00〜 昼食交代

麻酔科では長い症例でも必ず昼食休憩をとるように決めています。しっかり休んで、食事をとり午後に備えます。メリハリが大事です!

食着後は麻酔管理に戻ります。

 

■15:00〜 術前診察

症例の合間や交代を使って、翌日の担当症例の術前診察に向かいます。患者さんへの挨拶、診察を行います。リスク評価など不安な点もあるとは思いますが、当院では術前外来を採用しておりますので、事前にリスク評価や同意書取得は済んでいますので安心です。診察後は指導医と共に麻酔計画を立てて準備終了です。診察後は担当症例に戻りますが、長時間手術の場合には当直への引き継ぎを行います。

 

■18:00頃 日常業務終了

担当症例によって終了時間は異なりますが、18時頃解散です。オンオフをしっかりすることで解散後の大事な時間を有用に使えるようにしています。

当院では各研修医にマンツーマン体制で指導医がいますので、症例の振り返りや時には悩み相談なども行い、1番身近な指導医を目指しています!!