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大学ホーム国際協力研究科受験生の方へ修了生のメッセージ江口和佳さん 国際文化交流専攻 2005年9月修了

修了生のメッセージ

江口和佳さん 国際文化交流専攻 2005年9月修了

熟年日本語教師が一念発起

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江口和佳さん

子 育てが一段落し、「さあ社会復帰を」と思って探し当てたのが日本語教師という仕事でした。日本語教師養成講座に通って、講座修了と同時に日本語教育能力検 定試験に合格し、日本語教師としてスタートをしたのは1992年のことですが、スタート直後に体調を崩して、わずか1年という短い期間で現場を離れてしま いました。その後5年あまりのブランクを経て、50歳目前で再スタートをしました。

再スタートの場は中国人の就学生を対象とした日本語学校でした。そこでは大型クラスを受け持ち、先輩方の指導を受けながら、現場ならではの貴重な経験をすることができました。それと同時に自分の力不足を痛感するようにもなりました。

日 本語教師養成講座では日本語教師に必要な系統立てた勉強はできますが、現場の学習者の要望に十分応えられるだけの理論や方法論まではカバーできないのが通 常です。ならば自分に足りないところをより明確にして、それを補おうと大学院に進みました。修士論文は「意志動詞と無意志動詞」の分類に関連した目的表現 の「タメニとヨウニ」について書きました。論文は決して満足できるものではありませんが、これを書き上げるまでのプロセスで学んだ多くのことが「実」に なっていると実感しています。現在わたしは複数の日本語学校と契約をし、この「実」を消化しながら企業派遣や短期集中講座の講師をしています。

今 国内では、就学生だけを対象にする日本語学校は少なくなってきていますが、これは就学生の受け入れが難しくなっていること、日本語学習者が以前にも増して 多様化していることが要因です。このような状況では学習者の持つ文化的背景などを十分に考慮した上での日本語指導が必要です。また海外では現地の諸事情を よく理解し、現地と協調できるネイティブの日本語専門家が必要とされています。

杏林大学の国際協力研究科では日本語学以外の科目も同時に履修しながら、国際的な視野で研究ができるという利点があります。大学院での研究を生かして自分の可能性を広げ、現在真に必要とされる日本語教師を目指してチャレンジすることはとても有意義なことだと思います。

最後に、杏林大学は「あんず」の大学です。キャンパスの「あんず」の実を集めてジャムを作ったことが今ではいい思い出です。

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