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研究上の留意事項

「論文」「研究レポート」を書くということ

高等教育・研究機関である大学院では、研究の成果を「論文」「研究レポート」の形で発表することが求められます。いうまでもなく「論文」「研究レポート」 とは、「学問的な問題意識について、資料分析の結果得られた見解を述べるもの」です。図書館での文献調査、様々なフィールドにおけるインタビューや観察、 実験室における実験など、地道な努力によって収集された客観的な資料・データから多くの事実を読み取り、批判的な検討を加えて、新たな理論や見解を構築し ようとする真摯な営みの記録こそが「論文」「研究レポート」であり、いかに権威ある研究者による文章であっても、何らの資料によらず自らの思考のみに基づ いて見解を述べたにすぎないのならば、それは、「試論」や「思いつき」にすぎません。「論文」「研究レポート」の価値は、執筆者の研究活動に対する態度の 真摯さによって裏づけられ、それは、資料の豊富さ、分析の緻密さの形で著作の中に如実に反映されることを、よく認識してください。

資料・データの重要性、取扱上の基本的心構え

このような論文、研究レポートの意義に照らせば、その作成にあたっての、資料・データの重要性は自ずと明らかです。説得力のある見解や新たな発見は、数多くの資料・データによって初めて可能になるのです。

ところで、資料・データは、決して一人の研究者によってのみ得られるものではありません。我々はほとんどの場合、先達達の調査や思索、実験等の記録であ る各種の文献等を通じて、検討に必要な資料・データに接することができます。偉大な見解や発見も、こうした先達達の努力がなければ生まれないでしょう。

ですから、研究に携わる者は等しく、資料・データの取扱に関しては、慎重かつ謙虚な姿勢で臨むとともに、先人達が世に出した資料・データに接する場合に は、彼らの努力に対して敬意を払わなければなりません。このような意味で、以下の2点には特に注意を払ってください。

資料・データ取扱上の厳守事項

資料・データの隠蔽、改ざん、捏造の禁止

第 一に、資料・データは、私達が真に説得力のある学問的見解や発見を生みだすために、私心を加えずこれに接し、分析されるべきものです。ですから、自らの見 解を正当化するため、不都合なデータを故意に隠蔽したり、まして改ざん、捏造するようなことがあってはなりません。これらの行為は、先人達の努力を冒涜 し、学問を中傷する行為です。自らの作成した論文・研究レポートの価値はもちろん、ひいては研究者として地位を失わせる可能性のある愚かな行為ですから、 厳に慎むべきです。

剽窃の禁止

第二に、他人の論文や研究レポートの内容を、あたかも自らの研究の成果であるかのように論文、研究レポートとして発表するなどの行為(いわゆる「剽窃行 為」)をしてはなりません。このような行為は、論文、研究レポートの価値を無にし、研究者としての地位を失わせるばかりか、場合によっては著作権法違反の 犯罪として刑罰(5年以下の懲役または500万円以下の罰金)、損害賠償ないし謝罪広告の請求などの対象にすらなり得ます。

資料・データの正しい利用方法

では、論文、研究レポートを作成するにあたって、資料・データを適切に用いるためには、どのような点に気をつけるべきでしょうか。なによりも必要なのは、 「引用」に関する基本的なルール、マナーをしっかりと身に付け、遵守することです。引用とは、論文、研究レポートの作成に際して、自らの視点や見解を確立 するため、既存の資料・データを参照することです。

「引用」を行う場合の基本的留意事項

本文と、引用部分とを区別する。

本文中で、既存の資料・データを用いる場合には、必ず、それが現在執筆している研究論文・レポートの一部ではなく、他人の手による(あるいは自らが別の機会に発表した)ものであることがわかるよう明確に区別しなければなりません。

※ 例えば、本文中で文献資料を引用する場合、引用する文章全体を「」でくくる(引用部分が短い場合)方法や、改行して行頭2文字程度を空け、字体、ポイント を変えるなどして、本文と明確に区別できるような体裁にする(引用部分が長い場合)、などの方法があります。ただし、引用する範囲は本論の記述を行うため に必要最低限の範囲にとどめるべきで、不必要に長い引用は剽窃となることがありますから注意が必要です。また、資料をそのまま引用するのではなく、自分の 言葉で要約した上で引用する場合には、資料の著作者の意図を曲解し、無意識に捻じ曲げて伝えることのないよう注意すべきです。

出典を明示する。

また、引用した資料・データについてはその出典(著者、論文タイトル、掲載誌名、巻号、頁、公刊年、webサイト資料にあってはURLやアクセスし情報を 取得した年月日等)を明らかにしなければなりません。資料が、文献であれ、図表やグラフ、写真等であれ、あるいはインターネット上のコンテンツであれ、出 典を示すことは絶対に必要です。

※ 具体的な引用文献表記の方法は、研究分野や掲載する媒体によって異なります。したがって、まずは指導教員の指導を受け、正しい表記の方法を身に付けること が必要です。また、論文を大学紀要や学会誌に掲載するときは、多くの場合、それぞれの投稿規程が文献表記の方法を定めています(杏林大学大学院国際協力研 究科『大学院論文集』投稿規程参照)。さらに、下記のような市販されている論文執筆の方法に関する概説書などからも引用文献表記の方法を学ぶことができます。

  • 新堀 聡『評価される博士・修士卒業論文の書き方・考え方』
  • (同文舘出版、2002)
  • 斉藤孝・西岡達裕『学術論文の技法〔第2版〕』
  • (日本エディタースクール出版部・1998年)
  • 宇多文雄・宇多賢治郎『論文執筆のためのパソコンの使い方』
  • (清水弘文堂書房、2004年)

いわゆる「孫引き(再引用)」をしない。

既に、他人が引用している資料・データについて、その原典の内容を確認することなく、あたかも自分がその資料・データに接したかのように、引用を行ってはなりません。

適切な引用を行うメリット

以上のようなルール・マナーを守った引用を行うことには、いくつかの意味があります  第一に、適切な引用を行うことは、自らの研究に関連する、先人達の努力に対して敬意を表することを意味します。  第二に、適切な引用は、その研究論文・レポートの信頼性を保証することでもあります。引用資料についての出典の明示があれば、研究論文・研究レポートの 評価に際して、評者は用いられた元の資料を参照し、その論文・レポートにおける、資料の正当性や、資料に対する分析の正当性を検証することができるからで す。  第三に、適切な引用と出典の明示は、読者に対するその分野に関する、より詳細な情報提供を行い、その分野の研究を深化させることにつながるのです。

適切な引用のために ―チェックシートの活用―

上記は、研究論文・レポートの作成における資料・データの取扱について、特に注意すべき事柄ですが、この他にも、適切に資料・データを利用するためには、多くの具体的留意点があります。その内容を別紙のチェックシートにまとめましたので、論文の作成時、提出時に、逐一確認するよう心がけましょう。

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