精神神経科概要・特色

診療科長からみなさまへ 診療科長からみなさまへ

診療科長/教授 渡邊 衡一郎 診療科長/教授
渡邊 衡一郎

“こころの病”患者さんに寄り添って

我々精神神経科では教室員一同、うつ病や双極性障害、統合失調症を初めとしたさまざまな「こころの病」を丁寧に診るように心がけています。患者さんにご満足いただけますよう、様々な治療選択肢についてご紹介し、患者さんとよく話し合い、その上で方針を決定し、リカバリー(回復)と言うゴールに到達できるようお手伝いをさせていただきます。

当診療科の特色

精神神経科では、「こころの病」を治療の対象としています。しかし、一口に「こころの病」といっても脳に何らかの不具合があって生じる疾患もあれば、心理的なストレスによって引き起こされる疾患もあり、その病態は実に様々です。私たちは、来院された方のこころの状態を、生物学的 (脳や身体の異常の有無)、心理学的 (個人のストレスやライフサイクルの問題など)、そして社会的 (家族関係、職場や学校の環境など) な視点から総合的に判断し、適切に診断を行った上で、お一人お一人に最善の医療が提供できるよう心掛けています。うつ病や双極性障害(躁うつ病)といった気分障害、適応障害などのストレス関連障害や各種不安症、そして治療抵抗性統合失調症を含めた統合失調症、さらには不眠や過眠が前景となる睡眠障害に対して、必要最小限の向精神薬による薬物療法、構造化された精神療法及び生活上の助言や環境調整などを組み合わせ、当事者の望む寛解・回復につなげていきたいと考えています。

取り扱っている主な疾患

  • 気分障害 (うつ病,躁うつ病)
  • 統合失調症,神経症性障害 (パニック障害,強迫性障害,恐怖症,転換性障害など)
  • 睡眠障害 (睡眠時無呼吸症候群,過眠症,睡眠覚醒リズム障害,ムズムズ脚症候群など)
  • 職場や学校のメンタルヘルスなど。

診療体制

<外来>
外来は、月曜日から土曜日の午前を中心に担当医が精神疾患全般を対象に診療を行っています。受診の方は外来棟2階の受付4までお越しください。

<入院>
病棟は、精神疾患全般に経験を積んだ専門医が指導医となって研修医とともにチームを組んで診療に当たっています。

フロアガイド

先進的な医療への取組みに
ついて

難治性うつ病の検査入院を実施しており、各種心理検査、睡眠検査、行動量測定、質問紙などを用いて詳細な診断をつけています(完全予約制)。また、治療抵抗性うつ病に対し海外で有効性が報告されているケタミンという薬剤を投与して、効果を検証するとともに、血液の中で代謝物質がどのように変化するかを調べる研究をしています。
さらに、「精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究:Effectiveness of GUIdeline for Dissemination and Education in psychiatric treatment」(略称 EGUIDEプロジェクト)」において中心的役割を担っており、診療ガイドラインの作成ならびに普及・実装化に向けて取り組んでいます。
睡眠障害についても幅広く診療しており、アクチグラフによる行動量や睡眠・覚醒リズムの測定、終夜睡眠ポリソムノグラフィ(PSG)による睡眠障害の評価と診断などを行っています。

当科で実施している臨床研究について

事前予約、紹介状持参のお願い

当科の特性上、初診の際には充分に時間を確保したうえで診察を行う必要があることから、予約制を導入しています。以下の方法によりご予約が可能です。

  1. 地域医療連携室を通す場合
    他の医療機関から地域医療連携室を通して事前に予約をお取りいただけます。受診されている医療機関へご相談ください。予約当日は地域医療連携受付窓口にお越しください。
  2. 地域連携室を通さない場合
    (1)電話予約 (当院の診察券をお持ちの方のみ)
    初診希望の場合、電話番号:0422-47-5511(代表) にて、「精神神経科の外来受付へ」とお伝えください。受付時間:月曜日から金曜日の14時から16時
    (2)精神神経科外来受付 (当院の診察券をお持ちでない方)
    初診窓口で診察券を作成後、精神神経科外来受付窓口へお越しください。原則当日は予約のみで、後日の初診となりますが、紹介状を持参された方は優先的に対応させていただきます。