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コンケンより

2011年8月23日 23:28

 

 こんにちは。北島です。現在、タイのコンケンに来ています。

 以前、このブログでも紹介しましたが、私は、コンケンで行われているAnti-retroviral Therapy (抗HIV多剤併用療法、以下ART)を受けているHIV感染者の性行動の変化に関する研究に、日本側の研究者の一人として参加しています。コンケン県内の病院でのデータ収集は昨年から始まり、現在は、2回目の調査が行われています。今回は、その進捗状況を把握しに来ました。

 

 昨日は、コンケン広域病院でHIV感染者の治療を行っている医師と看護師に会ってきました。コンケン広域病院は、保健省下の病院で、病院があるコンケン市の住民を対象とした地域病院という役割と、コンケン県内と周辺県の住民に対して三次医療を提供する役割の両方を担っています。月曜日ということもあるのでしょうが、11時頃の外来には沢山の患者さんが診察を待っていました。ここのところこちらではインフルエンザが流行っているそうです。

 コンケン病院では、毎週火曜日にHIV感染者を対象としたクリニックを開設しています。以前、診療の様子を見学させてもらったことがありますが、概ね200人の患者がその日に受診するので、かなり混雑をしていて、医師・看護師・薬剤師・事務職員が懸命に対応をしていました。患者によるボラティアグループも活動をしていて、新しい患者のサポートをしたり、その日が誕生日の患者さんのお祝いをしたりしていました。

 タイでは、ARTを開始後、最初は2週間や1ヶ月間隔で受診をし、薬剤が身体に合うかどうか、様子をみます。特に問題が無ければ、受診間隔が2-3ヶ月になり、2年目からは3-5ヶ月に1回の受診で良くなるようです。受診に関する患者負担は軽減されますが、処方された薬をちゃんと服薬しているかどうかが気になることです。その点については、受診時の問診や患者が記録をしている服薬手帳で確認をしているということでした。

 

 こちらは雨期の終盤ですが、日が差すととても暑くなります。それでも先週の東京の猛暑よりは過ごし易いように思います。

 

 写真は私が宿泊しているホテルの部屋からのコンケン市の眺めです。手前の建物がコンケン市役所、左手の建物が最近できたセントラルデパートです。

 

 

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