1983年 東京外国語大学大学院日本語学専攻課程修了
大連外語学院、イェール大学、コロンビア大学などで日本語講師を勤めた後、1988年に杏林大学に奉職。1994年、ハーバード大学客員研究員。
自分ではことば学だと思っています。言語学というほど専門的で厳密なものではありません。言葉をめぐる面白そうなことを、いろいろ構わずに漁っています。ときに比較行動学、ときに宗教学、ときに民俗誌学、ときにサブカルチャー論、時に西洋美術史、いろいろです。
よくわかりませんが、せっかく生まれてきたのだから、いろんなことを知っておきたいと思うのです。すべての人間にとって、脳を働かせることは快楽なのではないでしょうか。
ことばが私たちの世界の認識を決めているので、世界の見え方は、ことばによって決定されてしまいます。見えるものは見えないものの隣にあり、聞こえるものは聞こえないものの隣にあります。とすれば、考えられることは考えられるもののすぐ隣にあるはずです。隣にあって今までなかったことにされていたものを、白日の下にさらけ出すのは、愉楽です。
自分で考え、自分で判断し、自分で表現できる未来が待っています。辛くもありますが、楽しいことでもあります。何よりも自由です。