立命館大学文学部地理学科地理学専攻 卒業 | |
立教大学大学院観光学研究科観光学専攻 博士課程前期課程 修了 | |
MA in Human Geography Research, School of Geography, Politics, and Sociology, University of Newcastle Upon Tyne UK 修了 |
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Ph.D. Programme, Department of Geography, Royal Holloway, University of London 修了 |
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2012年4月- | 長崎外国語大学外国語学部講師 |
2014年4月- | 長崎外国語大学外国語学部准教授 |
2016年4月- | 杏林大学外国語学部准教授(現在) |
私の専門は文化地理学といって、地表面上の文化的・社会的な現象を分析する学問です。具体的には観光地の景色を撮影した写真、例えば戦後の観光地のポスターや絵葉書などを分析しています。また、最近では、訪日観光客が増加することによって、日本の観光地に起こっている変化に関心をもっています。
卒業論文のテーマを考えている時に、「普段は便利な都市に住んでいる私たちはなぜ休みの日にわざわざ山登りやキャンプなど『不便な活動』をするのだろうか?」というに問いを思いつき、これが研究の出発点でした。また、私自身、旅行先で壮大な自然の景色を見ると感動することが多く、「観光地の景色」を研究の対象や方法としていきました。
現在、多くの人が「美しい」と評価している観光地の景色は、いつから「美しい」と言われるようになったのでしょうか?もしかしたら、ひと昔前は、だれも「美しい」と感じていなかったかもしれない… みんなが「当たり前」のように感じていることが実は昔は「当たり前ではなかった」ということが観光地の景色を説明した古い資料を分析するとわかります。
「美しい」「美しくない」といった感性までも、歴史的に作られてきたものなのか、ということを景色の研究は教えてくれます。先入観や思い込みだけでなく自分の感性をもひっくり返してくれるのがこの研究の醍醐味です。
大学時代は、自らの興味・関心を深め、多様なものの見方に触れる時間にしてほしいと思います。観光現象を深く、専門的に学ぶことによって、新しいものの見方や価値を創造する力をぜひ身につけてください。