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  4. 平成20年度 事業報告書

平成20年度 事業報告書

1.法人の概要

(1) 学校法人の沿革

三鷹キャンパスの地に、昭和41年に臨床検査技師を養成する杏林学園短期大学を設立したのに始まる。昭和45年に医療における人間性の回復を唱えて、良き臨床医育成を理念とする杏林大学医学部を創設、同時に医学部付属病院を開院した。その後、昭和54年、八王子キャンパスに保健学部を設立し、さらに同キャンパスに昭和59年社会科学部(現在の総合政策学部)を、昭和63年外国語学部を開設するまでに発展した。その間、医学研究科、保健学研究科、国際協力研究科を相次いで併設し、現在、3研究科・4学部・1専門学校を有している。

昭和41年1月 学校法人杏林学園寄附行為設置認可、杏林学園短期大学設置認可
昭和41年4月 杏林学園短期大学開設
昭和45年4月 杏林大学医学部(医学科)開設
昭和45年8月 杏林大学医学部付属病院開院
昭和47年4月 杏林大学付属高等看護学校開設
昭和51年4月

杏林大学大学院医学研究科博士課程(生理系専攻、病理系専攻、社会医学系専攻、内科系専攻、外科系専攻)開設

昭和52年9月 杏林大学付属高等看護学校を杏林大学付属看護専門学校に名称変更
昭和54年4月 杏林大学保健学部(臨床検査技術学科、保健学科)開設
昭和54年6月 杏林大学付属看護専門学校を杏林大学医学部付属看護専門学校に名称変更
昭和54年10月 杏林大学医学部付属病院救命救急センター設置
昭和57年2月 杏林短期大学廃止認可
昭和59年4月 杏林大学社会科学部(社会科学科)開設

杏林大学大学院保健学研究科博士前期課程(保健学専攻)開設

昭和61年4月 杏林大学大学院保健学研究科博士後期課程(保健学専攻)開設
昭和63年4月 杏林大学外国語学部(英米語学科、中国語学科、日本語学科)開設、杏林大学別科日本語研修課程開設
平成5年4月 杏林大学大学院国際協力研究科博士前期課程(国際開発専攻、国際文化交流専攻)開設
平成6年4月 杏林大学保健学部(看護学科)開設
平成7年4月 杏林大学大学院国際協力研究科博士後期課程(開発問題専攻)開設
平成13年4月 杏林大学外国語学部(外国語学科)開設
平成14年4月 杏林大学社会科学部社会科学科を総合政策学部総合政策学科に名称変更
杏林大学国際交流センター設置
杏林大学別科日本語研修課程を杏林大学国際交流センター付属別科日本語研修課程へ組織変更
平成16年4月 杏林大学大学院国際協力研究科博士前期課程(国際医療協力専攻)開設
平成17年4月 杏林大学外国語学部中国語学科廃止
平成18年4月 杏林大学外国語学部英米語学科・日本語学科廃止
杏林大学保健学部(臨床工学科)、杏林大学総合政策学部(企業経営学科)、杏林大学外国語学部(英語学科・東アジア言語学科・応用コミュニケーション学科)開設
平成19年4月 杏林大学保健学部保健学科を健康福祉学科に名称変更、杏林大学保健学部(救急救命学科)開設
平成20年3月 杏林大学国際交流センター付属別科日本語研修課程廃止
平成20年4月 杏林大学社会科学部廃止、杏林大学大学院保健学研究科博士前期課程(看護学専攻)開設

(2) 設置する学校・学部・学科等

学校名 研究科 課程
杏林大学大学院 医学研究科 博士
保健学研究科 修士(前期)、博士(後期)
国際協力研究科 修士(前期)、博士(後期)
学校名 学部 学科
杏林大学 医学部 医学科
保健学部

臨床検査技術学科、保健学科、
看護学科、※1臨床工学科、※2救急救命学科、※2健康福祉学科

総合政策学部 総合政策学科、※1 企業経営学科
外国語学部 外国語学科、※1 英語学科、※1 東アジア言語学科、※1 応用コミュニケーション学科、※3 中国語・日本語学科
  • ※1平成18年度学科改組(臨床工、企業経営、外国語⇒英語・東アジア言語・応用コミュニケーション)
  • ※2平成19年度学科改組(救急救命)、名称変更(保健⇒健康福祉)
  • ※3平成20年度名称変更(東アジア言語⇒中国語・日本語)
学校名 課程
杏林大学医学部付属看護専門学校 看護専門課程

(3) 当該学校・学部・学科等の入学定員、学生数の状況

平成20年5月1日現在

学校名 研 究 科 課程 入学定員 学生数(内留学生)
[1]杏林大学大学院 医学研究科 博士課程 34 59(7)
保健学研究科 修士課程 14 20(0)
博士課程 4 7(0)
国際協力研究科 修士課程 73 101(69)
博士課程 12 21(9)
学 校 名 学   部 学   科 入学定員 学生数(内留学生)
[2]杏林大学 医学部 医学科 90 567(0)
保健学部  臨床検査技術学科 80 354(0)
保健学科 - 152(0)
健康福祉学科 40 102(0)
看護学科 80 382(1)
臨床工学科 40 147(0)
救急救命学科 40 95(0)
総合政策学部 総合政策学科 180 1,025(57)
企業経営学科 120 345(52)
外国語学部 外国語学科 - 420(97)
英語学科 110 362(2)
東アジア言語学科 - 90(22)
中国語・日本語学科 55 43(7)
応用コミュニケーション学科 110 357(27)
学  校  名 課  程 入学定員 学生数(内留学生)
[3]杏林大学医学部付属看護専門学校 看護専門課程 100 319(0)
入学定員・学生数合計【[1]+[2]+[3]】 1,182 4,968(350)
  • 注1保健学部臨床検査技術学科、健康福祉学科、看護学科では2年次及び3年次に編入学定員を設定
    (臨床検査技術学科及び健康福祉学科はそれぞれ2年次6名、3年次4名、看護学科は2年次2名、3年次8名)
  • 注2総合政策学部及び外国語学部はそれぞれ3年次に編入学定員を設定
    (総合政策学科10名、企業経営学科5名、英語学科5名、中国語・日本語学科13名、応用コミュニケーション学科5名)

(4) 役員・教職員の概要

[1] 役員

平成21年3月31日現在

役職 氏名 現職
理事長 松田 博青 学園長
副理事長 松田 剛明 大学准教授(医学部)
理事 長澤 俊彦 大学長
理事 跡見 裕 大学医学部長
理事 大瀧 純一 大学保健学部長
理事 松田 和晃 総合政策学部長
理事 赤井 孝雄 大学外国語学部長
理事 東原 英二 大学教授(病院長)
理事 丘島 晴雄 大学教授(保健学部教務部長)
理事 小野田 欣也 大学教授(総合政策学部教務部長)
理事 塚本 尋 大学教授(外国語学部教務部長)
理事 井戸 和男 聖泉大学教授・(財)学生サポートセンター常務理事
理事 小塩 節 フェリス女学院理事長・中央大学名誉教授
理事 鈴木 武夫 鶴岡学園理事長・北海道文教大学学長
理事 辻岡 昭 慶應義塾大学名誉教授

平成21年3月31日現在

役職 氏名 現職
監事 戸田 修三 元日本私立学校振興・共済事業団理事長
監事 則定 衛    弁護士・元東京高等検察庁検事長・元法務事務次官

[2] 教 職 員

※ 教 員 総 数 本務教員  580名  兼務教員 431名
※ 職 員 総 数 本務職員 2,052名  兼務職員  91名

平成20年5月1日現在

区  分 法人
本部
杏 林 大 学 医 学 部
付属病院
看護専門学校
医学部 保健学部 総合政策学部 外国語学部
教 員 本務 - 374 119 32 40 - 15
兼務 - 245 25 45 97 - 19
職 員 本務 59 66 54 1,869 4
兼務 9 4 10 68 0
合計人数 68 689 422 1,937 38
  • 注1法人本部の本務職員には外部への出向者15名、兼務職員には外部への出向者1名を含む。
  • 注2医学部の兼務職員には外部からの出向受入者1名を含む。
  • 注3付属病院の兼務職員には医員、レジデント220名を含む。
  • 注4八王子キャンパス(保健・総合・外国語)の職員は合同事務体制のため合算とした。
  • 注5総合政策学部の兼務教員には大学院国際協力研究科の16名(客員教授、非常勤講師)を含む。

2.事業の概要

はじめに

平成20年は、本学が総合大学としての存続を目指して取り組んできた第1次中期計画3カ年計画の最終年度であった。
第1次3カ年計画は平成17年12月の理事会において承認された「杏林大学中長期改革に関する提言」に基づき平成18年から始まったもので、計画は「I.八王子キャンパスのアメニティの向上を図る」、II.特色ある総合大学を目指す」、「III.学部のスクラップ・アンド・ビルド」、IV.学園の基礎体力の向上を図る」の4大項目を柱に48件に及ぶ提言が盛り込まれていた。
この中で「国際交流会館の建設」や「新学部開設の提言」など数項目の提言が実行に移せず保留になっているものの、ほかの提言のほとんどが着実に実行された。
特に「魅力ある八王子キャンパス作り」では、学生が快適で有意義なキャンパスライフを送れるよう支援することをコンセプトに、3ヵ年で合計2億2000万円を投じて学生食堂、図書館、トイレの改修などを行ったほか、通学バスの料金の引き下げと時間短縮も実現した。また「教育改革」では、学生が授業を受けやすい時間割編成、初年次教育の導入、キャリア教育の新たな科目の設置などを実施し、「志願者の増加を図る取り組み」では、平成20年度に対前年度比10%増を達成した。
このように学内においては第1次改革の最終年として大きな成果を残したといえるが、一方では大学を取り巻く状況はさらに厳しさを増し、大学教育の質をめぐる論議が高まって大学に対して新たな課題が突きつけられた年でもあった。
それはとりもなおさず平成20年12月に中央教育審議会から「審議のまとめ」として出された「学士課程教育の構築に向けて」に盛り込まれている諸課題である。
ここでは高等教育のグローバル化、ユニバーサル化が進む中で、大学の使命は「自立した21世紀型市民」を育成することであるとして、その使命を果たすために学習の成果を重視し、教育の質を保証する新たなシステムを構築することを求めている。
この重要課題に対する取り組みは、平成21年度の主要な課題となって受け継がれている。

1)事業概要報告

本学における平成20年度の最重要課題は、平成19年度に引き続き財政の健全化を進めるとともに、大学の入学志願者の増加を図って大学の経営基盤の強化を進めることであった。
このうち財政の健全化では、学園全体の収支の3分の2を占める病院が医療収入の大幅な増加を計る一方支出の削減に努めたことが大きく貢献し、学園全体の帰属収支差額がプラス12億円余と対前年度比で8億2000万円余りの黒字の増加を達成した。
一方入学志願者開拓の取り組みでは、平成19年度に引き続き入学センターを中心に各学部、事務部が一体となってオープンキャンパス、高校訪問などを展開した。また保健学部の理学療法学科の新設、看護学科の三鷹キャンパスへの移転などが好結果もたらし保健学部の志願者が大幅に増えたが、一方で医学部は入試が他の医科大学の入試と日程が重なったこともあって大幅に減少し、大学全体では9,566人(前年9,388人)と前年とほぼ横ばいという結果であった。
また平成20年度は、大学の認証評価と付属病院の機能評価の2つの第3者機関による評価をそれぞれ約1年にわたる準備期間を経て受審した。このうち大学認証評価では1項目の改善勧告と23項目の助言という今後に向けての宿題を与えられたが、2つの評価ともに総合的には認定された。
さらに国の医者不足対策の一環として医学部の入学定員が90人から15人増えて105人となり、昨年末から年度末にかけて教室の改修、教育機材の整備など4月からの学生受け入れの準備を進め、保健学部看護学科の三鷹キャンパスへの移転と理学療法学科の4月新設に向けた準備にも多くの努力を傾けた。
このほか付属病院では、がんセンターを開設し、がん治療の地域の中核機能を果たしていく基盤が整った。
また、学生やご父母、卒業生、さらには杏林学園を支えていただいている方々に学園情報を発信するために「杏林大学新聞」を創刊した。
このほか事務部門においては、SDの一環として中堅職員による「人材育成基本計画検討プロジェクト」を発足させ、平成21年6月には提言がまとめられることになっている。

2)重点事業

(1)学生への教育の充実

[1]学部学科の移転、学部学科及び大学院専攻の新設
  • 平成19年12月開催の理事会及び評議員会において、保健学部看護学科を平成21年4月から三鷹キャンパスへ移転する計画が承認され、この実施に向けて、移転先となる三鷹キャンパス看護専門学校第二校舎の校地・校舎を大学の校地・校舎へ転用する手続、教育環境整備のための改修工事等を始めとして、移転準備が計画通りに進捗した。
  • リハビリテーション医療へのニーズが高まる社会情勢の変化に伴い、リハビリテーション医療の中心的な専門職である理学療法士の養成を行うため、保健学部6番目の学科として理学療法学科(入学定員40名)の届出による設置を平成21年4月開設として計画通りに進めた。
  • この計画と並行して看護学科の入学定員を80名から100名に増員することとし、これら学生定員は、大学全体の定員を変更することなく総合政策学部、外国語学部それぞれ30名を振り替えることにより措置した。
  • 大学院国際協力研究科では、中国語の通訳・翻訳に関するニーズが極めて高く、加えて英語を対象言語とする社会的要請も強いことから、国際文化交流専攻の専門分野である「通訳・翻訳研究」を更に拡充・発展させ、「国際言語コミュニケーション専攻」を平成21年4月開設として届出設置する手続きを計画通り進めた。
[2]社会からの信頼に応える学士課程教育の構築
中央教育審議会が12月24日に答申した「学士課程教育の構築に向けて」を受けて、答申に示された、1)学位授与の方針(ディプロマポリシー)、2)教育課程編成・実施の方針(カリキュラムポリシー)、3)入学者受け入れの方針(アドミッションポリシー)を、次年度以降どのように実行していくかの準備を開始した。
平成20年度は、実行に当っての諸課題を具体化し推進していく準備段階と位置付け、教職員の職能開発(FD、SD)と合わせて、中央教育審議会委員である圓月勝博同志社大学教授を招聘しての講演会を実施した。

(2)主な教育・研究の施設設備の整備について

[1]看護専門学校第二校舎改修工事…平成20年12月末完成

平成21年4月から保健学部看護学科が三鷹キャンパスに移転する計画に伴い、校舎として使用する旧看護専門学校第二校舎は、当初の計画通り平成20年2月より改修工事を実施した。平成21年3月3日には竣工式を行い、保健学部看護学科と医学部それに看護専門学校、大学院国際協力研究科が共用して使用することから、「看護・医学教育研究棟」と名づけられ、600名を超える学生が使用する校舎が完成した。

[2]ボイラ燃料転換及び省エネボイラ更新工事

三鷹キャンパスは第一種エネルギー管理指定工場(事業所)として指定登録(省エネ法)を受け、CO2の5%低減を義務付けられているため、ハード面における低減対策を計画通り20年9月〜11月に実施した。具体的にはボイラ4台の燃料は灯油・ガス併用(2:2)で稼動していたが、1台を灯油からガスへ燃料転換し、更に燃料コストを削減するため、ガス焚き省エネ貫流ボイラに本体を更新した。

[3]情報教育システム更新(八王子キャンパス)

保健学部、総合政策学部及び外国語学部の情報処理教育、学術研究に不可欠な教育システムは導入後5年が経過していることから、当初の計画通り新学期から運用の開始が可能となるように、主に320台のPCの更新と30台の増設をした。これらによって、新学期より情報教育環境が向上し、表現メディア教育の充実を図ることができた。

[4]総合周産期母子医療センターシステム更新

総合周産期母子医療センターのシステム及び監視装置は導入後すでに6年〜8年経過していることから、妊産婦連動システム及び心電呼吸(患者)監視装置を当初の計画通りに更新した。これにより、ハイリスク管理を行うにあたり、ハイリスクの妊娠、分娩、ハイリスクの胎児・新生児に対し、高度の周産期医療の提供が更に充実した。

(3)八王子キャンパスのアメニティ向上を図る取り組み

平成18年度からスタートしたアメニティ委員会の最終年度として、過去2年間に実施できなかった項目を中心に取組みを行った。
施設・設備関係では図書館の閲覧室の照明増設や移設により改善を図った。不足していた駐輪場は旧バスターミナル下に屋根つき350台分を新設した。学生の憩いの広場として造成した「コートヤード空」が完成しオープンした。食堂関係ではガーデン丘の什器を一新し使いやすさの向上を図った。運動設備については共同使用の安全対策を目的にグランドに防球ネット45台を設置した。学生の使用頻度の高い教務課・学生課に相談室の設置や自動ドアー化工事を施工しより使いやすさを高めた。
また、学生の自主的活動を支援する事業として留学生と日本人学生の交流会の開催、築地市場の見学等の教養を高める企画への支援、学内アルバイトの創出、大学グッズ製作支援などを通して学生の成長をサポートした。
今後の取り組みに関しては、新たに発足した学生支援センターに引継ぎ、更なる施設・備品の整備や学生の自主的活動支援を継続していく。

(4)病院機能と経営の改善

医療安全への取り込みを継続的に行い深化させることができた。病院機能評価を受け、認定を得た。病院の収支バランスを図る為、諸課題を解決する継続的努力がなされ、効果を上げた。がんセンターの設立を行い、ガン診療の質的向上とがん診療地域連携深化を図る基礎ができ、成果を上げつつある。MRI更新、外部画像の読み取り・PACS画像の外部提供を実現し、診療機能・患者サービスの向上と地域連携推進を計る事ができた。厚生労働省と東京都による個別指導を受けた事を通じて保険診療のルール遵守を一層徹底でき、一定の評価を得た。地域連携室は近隣医師会との交流を行う事ができた。研修医・レジデント・新卒看護師の募集は一定の成果を上げ、その教育を看護師配置目標を達成し、また医師勤務環境改善に貢献する事ができた。入退院管理室は入退院システムの一層の改善を行ったが、稼働率の向上は達成できなかった。手術部の機能を向上させ、総手術数1万件以上を達成できた。消化器手術の術後感染低減に取組み一定の成果を上げた。患者サービス室が発足し、患者サービス機能改善の基礎ができた。人間ドックの改装を行ったが、受診者の増加は達成できなかった。治験実施率は向上したが、新規治験契約数の増加は図れなかった。

3)各部門の事業

(1)大学

平成20年度における大学は、上記(1)の[2]「社会からの信頼に応える学士課程教育の構築」を基本の方針として取り組んできた他、大学基準協会による認証評価の受審並びに「中長期改革に関する提言」に対する改善取組などが特筆すべきものとしてあげられる。

認証評価の受審

平成18年4月に認証評価受審に向けた準備委員会を発足させ、準備を進めてきたが、平成20年度は、実際の受審の年度であった。
審査のための最も重要な資料となる「杏林大学の点検・評価報告書」及び「大学基礎データ」を提出した後、大学基準協会担当者との数十回に及ぶ連絡打ち合わせを経て、全学評価分科会、専門評価分科会による実地視察(平成20年10月23日 三鷹キャンパス、同11月7日 八王子キャンパス)及び11月10日には大学基準協会へ出向いての大学財務評価分科会によるヒアリングに望み、これらに対し全学を挙げて対応してきた。
その結果が平成21年3月12日付で報告され、本学は、大学基準協会の大学基準に適合しているものと認定されたものの、23点にわたっての改善の助言と、更には財務に関して改善勧告の厳しい評価を受けることとなった。 これらの改善計画については、次年度以降に実施せざるを得ないが、大学一体となって教育・研究の更なる向上を目指すことが求められることとなった。

「中長期改革に関する提言」に対する改善取組

杏林学園中長期改革委員会から答申された「杏林大学中長期改革に関する提言」は、「I 八王子キャンパスの存続を目指し郊外型キャンパスのアメニティの向上を図る」、「II 出口の見える学部教育の構築を中心とした特色ある総合大学を目指す施策の実施」、「III 学部のスクラップアンドビルド等を含めた杏林大学の将来構想の構築」、「IV 入試関連体勢の整備や教職員の評価制度の導入などをすすめ学園の基礎体力の向上を図る」、の4大項目を柱に16の分野で合計48件に及ぶ提言内容であった。
今年度は、3ヶ年計画として改革提言の実行が終了する年度であり、「改革項目及び提言に対する実行状況」の精査を行ったが、国際交流会館の建設など数項目の提言が実行に移せず保留となっているものの、ほかの提言の殆んどが着実に実行され、大きな実績を上げていることが改めて検証された。

今年度の主だった実行状況としては、
・3年目の図書館改修工事、・JR八王子駅からの乗車時間短縮(創価大学の通学バスと別ルート変更が実現し、40分程度かかっていた乗車時間を安定的に20分程度まで短縮)、・学生が授業を受けやすい時間割編成を行うために文系学部専任教員の登校を3日制から4日制に変更すると共に他大学兼職を承認制にするなどであった。

A.医学部

【事業の目的・計画に対する改革への取り組みなどの進捗状況】

1.医学教育への円滑な導入を図るべく、従来、1日であった新入生オリエンテーションを3日とするとともに、ブラインドウォーク体験や接遇教育を取り入れるなど学生参加型へと内容の改編充実を行った。その結果、参加学生からは高い評価を得ることができた。また、医学生としての自覚を新たにし、学習の目標を明確にすることを目的として、医師と行動を共にしつつ医療現場を体験させる「病院実習」を行った。さらにプレチュートリアルを従来の後期より前期に移行することにより、入学早期より自主的学習能力の涵養および学生間のコミュニケーションの促進が可能となった。
2.5年生のBSLでは従来、7〜8名のグループにて診療科毎の臨床実習を行ってきたが、可能な診療科については3〜4名への少人数化を図り、よりきめ細かい指導が可能となる体制とした。次年度は、BSLやクリニカルクラークシップ等の臨床実習をさらに効果的なものとするための検討を教務委員会を中心に行う予定である。
3.教員の教育能力を高めるための取り組みとして、以下のFDを実施した。1)学習達成度の評価に用いる客観試験の質の向上・標準化を目的として、客観試験問題作成の基本的技法の習得のためのワークショップを2回実施。2)1年生のプレチュートリアル及び3年生のチュートリアル教育のためのチューター養成を目的としたワークショップ。3)学生の評価に基づき「Teacher of the year」に選ばれた教員の授業風景をビデオに収録、これを供覧し、教員間で「良い講義」について意見交換を行う場を設けた。また、4)医学研究科と合同にて、医学部・医学研究科における学生教育の問題点を教員間で共有し、その対策について討論するためのワークショップを開催した。
4.医学部共同研究プロジェクトの採択件数を計画通り2件から3件へと増やし、学部内教室間の共同研究を促進するための研究支援体制を拡充した。
5.5年生の病院実習に際し臨床検査・PACSシステムのIDカードを学生に貸与、学生自身による検査および画像データの閲覧を可能としたことにより、実習における学習効率を上げることができた。さらに病院内専用PHSを学生に貸与することとしたが、これにより担当教員と学生間の連絡が円滑となり、緊急手術等の急な呼び出しも可能となるなど、病院実習のより効率的な実施が可能となった。
6.今年度は東京都内約30の高校(志願者数の多い高校を抽出)および東京・大阪・愛知の予備校に加え、福岡・山形・宮城の予備校への訪問も行い、広報活動の充実を図った。
7.アメニティー改善の一環として、臨床研究棟地下一階の病院病理部跡地を学生用多目的ホールへと改修し、学生の利用に供した。また、平成19年度に整備されたPC室の約100台のコンピューターを学生に開放することとし、学習環境の改善を図った。

B.保健学部

1.教育の充実
新入生において高校での履修科目である数学、物理、化学、生物に関して、一部の科目に学力不足の学生が見られるので、1年次に補講を行い、学力を一定レベルに引き上げることとした。
1年生前期に各々基礎数学、基礎物理、基礎化学、基礎生物を開講し、学生の自主性に任せ、任意の出席で行った。各々の科目の受講人数は100名前後で、真剣な眼差しで受講していた。高校で学ぶ科目の総復習をし、専門基礎科目につなげることができ、十分な成果を上げることができた。

2.教育・研究の推進
平成19年度から開始した研究奨励賞を積極的に活用し、個人研究だけでなく学科間の共同研究も推進し、学部の研究能力を高め、外部資金導入を増加させたいとの方策を立てた。
研究奨励賞への応募は教員に浸透している。各学科で行われている様々な研究の応募があったが、まとまりのある研究はまだ少数であった。しかし研究マインドは確実に上昇している。

3.教育・研究環境の改善・充実
200名以上受講する講義科目は6科目あるが、少人数教育を押し進め、教育効果を上げるため0ないし1科目にする。また、研究成果が上がりやすいように、研究室の統合を進めるとした。
200名以上受講する講義科目の担当教員を増やすことで、1科目を除き200名以上受講する講義科目は無くなった。
研究室の統合を進めた結果、各研究室に教授(責任者)がいることになり、責任体制の明確化を進めることになった。次年度以降もより良い教育効果と研究成果が上がるように、再編成を継続したい。

4.学生確保の対策
オープンキャンパス、高校訪問、進学説明会、高校へ出向いての出張授業など積極的に広報活動を行う。その中でもオープンキャンパスにおける、本学学生と高校生との対話が好評なので、積極的に推し進めたいとした。
オープンキャンパス、高校訪問、進学説明会、出張授業など積極的に広報活動を行うことができ、多くの受験生を集めることが出来た。より良い学生確保に向けて、次年度以降も継続したい。

5.学生サービス向上対策 学生数の増加に伴い、ロッカー不足が深刻化しているため、ロッカー室の整備をしたい。学生の居場所を確保するため、講義の行われない教室を曜日と時間ごとに提示し学生に開放する。担任制度の充実と学生課との連携の強化をはかる。新入生歓迎会、スポーツフェスティバル、杏園祭をとおして学生間の交流をはかりたいとした。
ロッカーに関しては、K棟3階ホールを改築しロッカー室にすることとした。学生の居場所については、八王子キャンパスだけで1000名を越える学生がいるので、抜本的な解決策が望まれるが、未だ解決していない。担任制度は25名から40名に一人の教員をつけ、高校の時と違和感の無いように配慮したが、学生からすると高校の先生のようには活用できないようである。教員の学生に対する積極的なアプローチが必要とされる。八王子キャンパスでは3学部統一のスポーツフェスティバル、杏園祭が行われ、各学部学生間の交流をはかることが出来た。

6.残された課題
まず上げられるのが、200名以上で行っている講義1科目の少人数化である。少人数にすると授業時間が増え、時間割編成上難しい面も出てくるが、教育効果を考えると少人数化の推進が必要で、今後検討することが必要と思われる。
次に担任教員の活用である。学生は高校の時と異なり、積極的には関与されたくないようであるが、社会との接点が大学であることを考えると、積極的に関与し立派な社会人として送り出すことが必要と思われる。
最後に学生の居場所についてである。保健学部八王子キャンパスには1000名を越える学生が在籍しているが、アメニティーの面から十分なスペースがあるとは言えないのが現状である。今後の解決策に期待される。

C.総合政策学部

1.学生への教育の充実
平成20年度は学生の効率的学習を支援するために、初年次教育の改善、過重感のある必須科目の統廃合などを含む、平成22年度のカリキュラム改正に向けた準備期間であった。カリキュラム改正の骨子は平成20年度中にほぼ完成し、そこでは初年次教育の改善、過重感のある必須科目の統廃合を含め、原案が作成された。

2.教育・研究の推進
平成20年度はカリキュラム改正と、教員の定年を踏まえた教育力の維持向上が計画された。平成20年度中にカリキュラム改正の原案が作成され、今後は履修規定や移行措置など、運用準備が予定される。なお、カリキュラム改正を伴わない問題については、即時的に検討し実施された。その主なものは、初年次教育の成果確認のための漢字検定導入(平成20年度から実施)、国語非常勤教員の導入による文章力・読解力演習の専門的指導(平成21年度から実施)、専任教員全員参加による学際演習の充実(平成21年度から実施)、1年次におけるプレゼミの導入(平成21年度から実施)等であった。また、教育力の維持向上の試みも、平成20年度中に準備された。

3.教育・研究環境の改善・充実
大学院・学部をあわせて、各教員の負担の平均化をはかるべく、平成22年度に実施する新カリキュラムの策定作業を開始するとともに、新規採用人事の具体的検討に着手した。競争的資金については、科研等の外部資金への応募を積極的に促し、応募件数が増加した。科研についてはいずれも採択に至らなかったものの、私的財団の研究助成1件の採用があった。各種の外部資金については、該当分野の教員に対し、さらに個別の働きかけを強化すべく、所轄委員会に指示する。

4.学生確保の対策
入学センターと緊密に連携して、学部スタッフ全員で高校訪問、予備校訪問、出張講義など、学生確保に取り組んだ。なかでも模擬講義の連続性を考慮したオープン・キャンパス、学部運営予算を用いた電車広告、多くのスタッフが企画から携わったサブ・リーフレットの作成は、受験生にも好評で、結果として目標であった受験者数1000人超を達成し、また入学者数の増加に結び付いた。

5.学生サービス向上対策
  • 平成20年度の入ゼミ率は、対象学年である2年次から4年次までほぼ8割であった。ゼミ加入率向上のために、全体ガイダンスを徹底して行い、個別ガイダンスについても各ゼミ2回の機会を設けている。そのほか、日常のゼミ活動に接してもらうために、各ゼミではゼミ見学も行っている。ゼミは2年次以上の学生にとって、修学拠点であるとともに、大学における居場所ともなるので、担当教員はゼミ生の修学状況のみならず、日常生活上の指導も積極的に行っている。
  • 非ゼミ制度はゼミに加入しない学生への指導と生活状態を把握するために実施されている。非ゼミ1学年あたり2名ほどの学生を専任教員が担当する。少人数であること、および学生が指導教員を選択できることから、学生が定期的に直接教員から細やかな指導を受けることができる環境が作られている。非ゼミ学生は希望すれば卒業レポートの作成を行い、所定の単位を修得することができる。
  • 1年次は、入学したものの大学の環境になれることができず、また目的意識が希薄で大学で講義を受ける意義が見いだせないまま中退する学生が集中する学年である。そこで平成20年度は全専任教員が担当する1年生科目(読解力演習・文章力演習)において、修学指導を行い、生活上の相談なども受け付ける1年生向け担任制を実施した。
  • それまで半期ごとに行われていたクラス替えを通年制にし、学生と担当教員との関係を年間を通じて維持できるように配慮した。また入学から大学生活へと自然に移行できるように、当該クラスにおいて大学・学部に関する情報を随時提供するとともに、キャンパスにおける人間関係作りのためにスポーツフェスティバルや杏園祭など、大学行事への積極的な参加を促し、一定の成果を得た。

D.外国語学部

1.学生への教育の充実
  • 学士課程教育へのスムーズな移行を実現するためには、アカデミックスキルなどの基礎学力の養成が急務と考え「基礎演習」を導入した。試行錯誤の一年ではあったが、当初の目的は達成できたと考える。プログラムの改善を行い、次年度につなげて行きたい。
  • 英語力のさらなる伸長のために、一年次・二年次に英語基礎・応用科目を増設し、新一年生から必修化した。TOEIC IP TESTの結果を見る限り、両学科とも平均点の上昇が見られ、その教育効果は得られたと考えるが、対象学生が二年となる平成21年度の結果を待って最終評価としたい。
  • 現行カリキュラムの自己評価のため、9月にFDシンポジウムを開催し、学科・コースのカリキュラム・授業内容の点検を行った。それぞれの点検報告に対し、外部評価者からのコメントを参考に、今後の改善につなげて行きたい。
2.教育・研究の推進
  • 学部内研究会「アカデミア」を学期中月一回開催した。当初は、研究発表部門と教育開発部門の二つからなる研究会を目指したが、教育開発部門の発表が少なく、次年度の課題と考える。また、GPについては大学院と共同で申請したが、採択にはいたらなかった。次年度採択を目指して引き続き努力する。
  • 学士課程教育の充実および社会人力養成のために、海外研修、インターンシップ、地域貢献の機会を増やした。さらに整備・充実をはかる必要があると考える。
3.教育・研究環境の改善・充実
  • IT環境について最新の機器およびソフトウェアーの導入は教育効果向上のために不可欠なものと考えたが、予算上の制約もあり部分的に断念せざるを得ないところもあった。引き続きアップデートをはかりたい。
  • 設置後20年以上経過したため老朽化し、かつ記憶媒体の多様化に対応しきれなくなったLL教室をcall教室へと改修すべく準備したが、納入予定会社の製品開発が遅れ今年度は断念せざるを得なかった。次年度改修が優先課題と考える。
4.学生確保の対策
  • 学部の認知度向上のために入学センター・学園入試プロジェクトと連携をとりながら高校訪問・出張講義・論文翻訳コンテスト・ホームページ改善などの各種事業を実施した。しかし、それが受験生確保へとは結びついておらず、次年度の検討課題と考える。
  • 受験生開拓のために新規重点高校への高校訪問を実施したが、結果として新たな受験生の開拓にはいたっていない。今後の課題と考える。また、川柳コンテストについてもその費用対効果の面から実施にはいたらなかった。これも次年度の検討課題と考える。
5.学生サービス向上対策
  • 大学生活への円滑な移行のためオリエンテーション・スポーツフェスティバル・「基礎演習」を充実し、一応の成果を得ることはできたと考えるが、さらに充実することが次年度に向けての課題である。
  • 中途退学者の減少をはかるため担任教員・教務および学生課との連携を強化したが目に見える効果に結びついていないのが現状である。次年度設置予定の学生支援センターと連携し中途退学者の減少をはかりたい。

E.医学研究科

  1. 各学年修了時に「研究進捗状況報告書」を大学院教務委員会に提出し、各学生の研究進捗状況を研究科として確認・指導する体制が確立された。また3年修了時の「研究報告会」では多くの教員より論文提出予定者に対して活発な助言・指導が行われ、学位論文の作成に向けた学生への指導を研究科全体として担う体制が定着しつつある。「基礎臨床共通講義」については大幅な改編を行い、医科学研究の基本を学ぶ「医科学研究基礎講座」と最新のトピックスを中心とした「医科学研究特論」の2部構成とし、内容の充実を図った。また学位審査を明確化するための学位審査基準を策定、平成21年4月1日以降申請分よりこの基準を運用することとなった。標準修了年限未満での課程修了認定の具体的方法、認定要件等の明確化については、研究科委員会及び大学院教務委員会において検討を継続しているものの最終結論に至っておらず、次年度の継続課題とする。
  2. 医学研究科FDとして、医学部・医学研究科における学生教育の問題点を議論するためのワークショップを医学部と合同で開催、教育上の問題点を教員間で共有するとともに、その対策について活発な議論が行われた。
  3. 大学院共同研究施設の効率的利用を推進するため、施設毎の利用状況を調査、これをホームページおよび文書等にて公表することにより、その積極的な活用を促すこととした。さらに、各教室で保有する実験機器や実験技法の相互利用を推進するための方策について具体的な検討を行った。
  4. 「大学院設置基準第14条に定める教育方法の特例」を適用した社会人就学への特別な配慮を平成21年度より開始するべく、医学研究科教務委員会を中心としてカリキュラム、指導体制、諸施設の夜間稼動体制等についての具体的な検討を行った。その結果に基づき、研究科委員会において、平成21年度からの社会人受け入れが決定された。

F.保健学研究科

1.教育の充実
医療・看護・保健・福祉の分野における近年の急速な学問の高度化、および大学院教育に対する社会の多彩な要求に応えられる研究科とするため、前年度から保健学研究科のあり方を検討してきた結果、平成20年度事業計画として、以下の項目を設定した。
「教育体制の充実を図るため看護学専攻を新設し、保健学専攻との2専攻体制とする。また急速な学問の進歩に見合った高度専門職業人の養成を図るため、各分野において授業科目の大幅な見直しを行ったので、学生および教員に周知させるとともに積極的に実行していく。」
看護学専攻の設置については平成19年度に文科省への届出が受理されたため直ちに募集を開始し、第1期生である平成20年度から、5名の新入生(いずれも社会人学生)を確保でき、順調なスタートを切ることができた。
また保健学専攻に関しても、学士課程との一貫性を図ったものに再編をし、授業科目の大幅な見直しを行い、高度専門職業人養成を強く意識した科目構成とした。これらについての広報活動はホームページやオープンキャンパス、就職ガイダンス等で積極的に行い周知を図った。また平成20年度に行われた認証評価においてもこれらの改善点については概ね好評であった。

2.教育研究の推進
上記1に伴う再編で、学部教育との一貫性が図られ、大学院学生各個人について、指導教授を中心に各分野で検討のうえ教育研究計画書が作成、公表されるという体制を整えることができた。また学外での授業も積極的に取り入れ、最新知識の吸収に便宜を図った。
教員の研究活動に関しては、学部の研究委員会やFD委員会とともに大学内での共同研究等の推進や、外部資金獲得のためのノウハウを得る為の講演会等を行った。しかし外部資金の獲得に関しては平成20年度は低調に終わっており、今後も継続した活動を考慮中である。

3.教育研究環境の改善充実
看護学科の三鷹キャンパス移転及びその整備は順調に進んだ。大学院に関しても、セミナー室等学生の居室を多数確保することができた。また図書館についても三鷹への看護関連の図書の移動、購入は順調に進行した。
なお看護学科が移転した後の八王子キャンパスには大学院生の居室も新たに設置でき、最近の学生増加に対応できるようになった。

4.学生確保の対策
教育目標は研究科のみならず、各専攻、分野ごとに設定し、ホームページや大学院要綱などで公表している。また社会人入学については、従来から研究科全体で推進を図ってきたこともあり、今年度も看護学専攻では5名の入学者全員が社会人入学で、その多くは本学付属病院に勤務する看護師であった。保健学専攻についても入学者の約半数は社会人入学であった。
アドミッションポリシーを明示することは今年度は実行できなかったが、幸いにも今年度の新入生は博士前期課程が募集人員14名のところ15名(うち1名は10月入学)、後期課程は4名募集で3名入学と、定員を確保することができた。

5.学生サービス向上対策
夜間開講、土曜日開講ないしは集中講義などの多様な授業体制を設定し、学生に対する便宜を図ることに関しては、今年度も多くの科目でこれらは実行され、学生からも好評である。平成21年度からは交通の便のよい三鷹での開講も多くし、より一層学生に対する便宜を図る予定である。
以上のごとく、平成20年度に予定された事業計画は、おおむね達成することができ、多くの学生を集めることができた。今後は、実施されている授業科目等の内容が、教育目標に見合ったものであるかを再確認するというチェック機能を確実に実行し、平成21年度の事業計画に反映させるよう努力していく。

G.国際協力研究科

1.学生への教育の充実
平成20年度においては、博士前期課程として国際開発専攻・国際文化交流専攻・国際医療協力専攻が、博士後期課程として開発問題専攻が設置されていたが、国際文化交流専攻において、特に中国語を対象言語とする通訳者・翻訳者・言語コーディネータの育成を強化するために、新たな専門分野「通訳・翻訳研究」を設置した。(この専門分野は平成21年度には新たな専攻として独立することになる。)また、学生の論文の質的向上を図るため、従来の日本語研究関係の中間研究発表会に加えて、全専攻において修士論文の公開発表を各セメスターにおいて2日間ずつ行った。

2.教育・研究の推進
国際保健医療協力に関わる事業に携わった本研究科出身者(博士前期課程)や在籍者(博士後期課程)の報告会を実施した。事業計画のうち学術交流、オープンセミナー、シンポジウムは実施できなかったが、これらについても引き続き実施に向けて努力したい。

3.教育・研究環境の改善・充実
G棟1階第1演習室を改装し、インターネット接続可能な機器その他を設置し、IT環境の整備・院生相互の情報交換の場を設けることを計画し、平成21年度からの供用開始のため予算申請を行った。ソフトの充実は、図書館と緊密な関係をもって進めている。
学部と異なり独立した図書委員会がないため、教務委員会で図書館職員と共に大学院の研究に適した図書の選定を行っている。ただし、年度途中で図書予算が枯渇するため、予算の充実を申請していく予定である。三鷹キャンパスについては、文献資料の希望を教職員や院生に促しており、また八王子の保健学図書館、人文・社会科学図書館からの迅速な資料等の取り寄せを実施している。

4.学生確保の対策
入試広報体制の強化を図るため、広報委員会が広報・企画調査室及び入学センターとの連携を深めた。その結果、ホームページの充実、社会人を対象とした雑誌への広告掲載等、的確な予算措置に基づいた積極的な学生募集を展開することができ、志願者からの問い合わせ等の増加を見た。
生涯学習の場としての大学院のあり方についての検討は、前年度からさらに進んだとは言えない。本研究科の理念や教育目標を踏まえ、今後受験生の掘り起こしを念頭に検討してゆきたい。上記(教育・研究の推進)、本研究科関係者の報告会は間接的にではあるが、比較的高齢の者の掘り起こしに多少とも寄与したと評価している。

5.学生サービスの向上対策
学生支援ポータル・システムに対する学園の積極的な取り組みとともに国際協力研究科でもシステム使用の充実が図られ、ホームページの充実と相まって、授業関係をはじめ学生生活に必要な情報をいち早く、的確に発信することが可能になった。カリキュラムの整備は今年度は一部にとどめたが、これは、学生の多様なニーズに基づくより魅力的なカリキュラム実現に向けた整備計画が21年度にあるためである。履修に関しては、より体系的な履修を行うことができるよう、履修相談を中心とする丁寧な指導が教務課を中心に実現しつつある。また、大学院生の就職については留学生も含めて、より具体的な、よりわかりやすい就職指導がキャリアサポートセンターを中心に実現しつつある

H.図書館

1.利用者にとって使いやすい図書館を目指し、サービスやアメニティの充実化を図るために、学園のアメニティ改善計画に則って次のことを推進した。
  • 学園のアメニティ改善計画に則り、閲覧室内の照明を書架の配置に合わせて移設し足りない部分は増設を行う。
    保健学図書館、人文・社会科学図書館は室内の照明が暗く、利用者にとって使い勝手の悪い照明の配置になっていた。照明の移設・増設工事を行ったことにより、閲覧室内の照度が増し利用者にとって使いやすい環境の改善を図ることができた。
    また、タイルカーペットの張替えを計画したがアメニティ予算内で実行できなかったため、次年度学生支援検討委員会に引継ぎ予算計上して張替の目処がたっている。
  • 現状の古い閲覧机等の什器を更新し、学習環境を改善させた。保健学図書館では、アメニティ度の極めて低い折りたたみ式パイプ机での学習が行われていたため、キャレルデスクや閲覧テーブルに入替えを行い学習環境の改善と居住性を高めた。
  • 使用に耐えない資料の除籍廃棄を進めることにより、書架の回転率を高め、有用性の高い資料を揃えた。今年度は、図書資料の除籍が3図書館併せて約5,500万円認められ、第1段階として八王子キャンパス体育館地下倉庫資料の整備をおこない廃棄した。今後も計画的に除籍を進め書架の効率的な運用を図り改善していく。
  • 保健学部看護学科の移転に伴い、座席・資料の充実を図った。医学図書館を改修し、座席を181席から270席に89席増席した。
    資料については、保健学図書委員会と連携を図り看護学科で必要なDVDやビデオテープ等を揃えた。また、今回の改修では座席増とすることにより閲覧テーブル、キャレルデスク、閲覧イス、利用者向けPC等を更新しサービスの向上、図書館利用環境の改善につなげることができた。
2.本学図書館で提供管理する学術情報アクセス環境を通して学生が情報を充分に活用する能力を身に付けられるよう次のことを推進した。
  • 電子コンテンツの充実化を促進させ、資料への的確なナビゲーションを実現するアクセス環境を構築するとともに、利用者向け講習会を開催し、情報リテラシーの向上に努めた。 電子コンテンツについては予算を確保し、アンケート等を実施し図書委員会に諮り、有用性の高い資料を揃えた。
  • 資料への的確なナビゲーションを実現するアクセス環境の構築については、前年度よりサービスを開始したMy Libraryと電子ジャーナルのリンクリゾルバーを利用することで利用者の利便性を向上させた。このサービスを浸透させるため、文献検索講習会や授業で利用者教育に力を注いだ。

I.入学センター

1.事業の目的(基本方針)
平成20年度の入学センターの目的(基本方針)として、[1]入学試験を遺漏なく実施すること、[2]志願者を獲得するための広報活動を行うこと、[3]入学試験に関する情報を収集することであった。18歳人口の減少に伴ういわゆる「大学全入時代」に、より学力の高い学生を確保するために、大学の知名度を高めて志願者の増加を図る施策を実施するとともに、志願票の処理を効率的に行うシステムの整備を行うことも検討課題として取り入れた。
平成19年度から外部コンサルタントに助言を求めて入試広報活動を見直してきたが、2年目に入り、電車・新聞等のメディア広告の中身の充実と拡充を図り、併せて訪問高校等における学部説明の簡略化と組織的な運営に取り組んだ。それらの実務的な実施体制においては、各学部の入試作業委員長、入学センター及びコンサルタントが中心的な役割を果たし、訪問に当たっては教職員で構成する入試プロジェクト委員の協力の下に、約530校の高等学校を訪問できた。
結果的に、各学部での増減はあったものの、総志願者は9,566名(昨年9,388名)で昨年比102%の上昇に繋がった。次年度の課題として、入試日程の調整及び入試科目の見直し、等々を検討していく。

2.計画に対する取組み状況
(1)入学試験実施について
例年使用の入試会場が急遽使用できず、急な会場変更を余儀なくされたが、職員総出で会場確保を進めるなど迅速に対応したため無事に会場確保ができた。5月の運営審議会で平成21年度入試概要が決定した後、募集要項の作成を計画した。保健学部に新たに理学療法学科を設置するにあたり、募集要項等に不備・誤表記等がないよう、文部科学省の「大学入学者選抜実施要領」を基本に作成した。併せて、入試日程や入試科目等に記載ミスがないよう複数の教職員がチェックする体制にした。また、試験区分の試験機会の増加に伴って、入試事務が複雑化しているので、文部科学省の指導に従ってガイドラインを作成してミスのない入試の実施を図った。
試験会場においては、三鷹キャンパス体育館で使用する机・椅子の老朽化が目立ったため、レンタル会社に依頼し、新品の長机・椅子を配置し、受験生の試験環境を整えた。また、サテライト会場では、教職員が予め会場責任者と協議を重ね、会場の配置、会場案内表示等、受験生に混乱等が生じないよう万全の体制を整えた。 サテライト会場との試験問題運搬においても、運搬業者との綿密な打ち合わせを行い、教職員の帯同や運搬時間の調整等、あらゆる問題を想定したシミュレーションを実施し、試験の実施に支障をきたすこともなかった。
平成21年度入学試験の主な変更点として、保健学部・総合政策学部・外国語学部のセンター利用入試を1期増やした。また、総合政策学部・外国語学部の新潟・静岡会場の入試期間を1日から2日に増やすなど、志願者を集める施策を行った。また、文系2学部のB日程入試の試験日を昨年2月26日から2月13日に前倒しし、早く結果が欲しい高校生のニーズに対応した。
4学部全体では、会場の利便性、会場側の配慮や教職員の迅速な手配により、大過なく試験が実施できた。しかしながら、昨年度に施行した総合政策学部・外国語学部のB日程入学試験の日本史において出題ミスが発覚し、解答用紙及び採点等を見直す結果となった。今後、チェック体制の強化を図るなど、出題ミスや事故が起きないように努めたい。

(2)広報活動について
平成20年度入試において、首都圏、特に東京の志願者が増えたこともあり、ますます電車・新聞広告への比重が高まってきている。入学生のアンケートからも交通・新聞広告を見たと回答する学生が増え、また、新聞アンケートにおいても杏林大学を知る機会になった、文系学部があることが分かった、などの調査結果が得られ、本学の知名度が受験生のみならず社会人などの一般人にも浸透しつつあることが判った。
平成20年度は、基本コンセプト(正しい大学)は変えず、中身を見やすくし読ませる広告に工夫することで、電車・新聞を始めとする下記の広告の価値を高めた。

  • 学園ホームページ
  • 新聞広告(読売新聞等)
  • 交通広告(中央線・京王線・西武線、八王子・拝島・立川駅構内看板)
  • 受験雑誌媒体

上記の媒体を充実させたことで、受験生はもとより、受験生の父母や知人が本学を認知することによって受験生が目標としやすい環境を作り出すことに繋がった。また、雑誌媒体においては、やはり入学生のアンケートを基に、受験雑誌媒体の選定、価格、配付地域を調査し、確実に受験生に届く雑誌媒体に広告を掲載した。加えて、大学を紹介するパンフレットや入試情報を記載した印刷物を作成し、進学相談会等での配付はもとより、新聞・雑誌及びWebサイト(電子媒体)からの申し込みを可能にするなど、入手しやすい環境を整えた。
オープンキャンパス、入試対策セミナー(保健学部・医学部)や一般入試直前には、資料請求者に対し、首都圏を中心にDMを発送し、受験に繋がるような広報活動をも行った。
本学の特長を高等学校教員へ説明する入試プロジェクト委員による高校訪問を、昨年に引き続き実施した。訪問に先駆けて各学部や各部署から、高校側に伝えて欲しいトピックス等を簡潔に説明してもらい、学部の教育方針や特長をメンバー全員が理解するように努めた。授業や業務の合間に訪問する厳しい日程の中、首都圏を中心に新潟県、山梨県及び静岡県に至るまで、約530校(昨年度470校)に足を運び、生徒の動向や進学状況を高校教員から入手し、また本学の特長や入試情報を伝えて、知名度の拡大と志願者増加への熱心な広報活動を行った。
本学の重要な広報活動として、オープンキャンパスを三鷹と八王子の両キャンパスで実施した。他大学が早期にオープンキャンパスを実施していることを参考に、初めて6月に開催を試みた。総勢190名(保135、総9、外46)の受験生が集まったが,外国語学部以外は参加者数が予想を大幅に下回った。6月〜9月までに計4回(医学部は2回)のオープンキャンパスを実施し、総勢2,692名の受験生が本学を訪れている。中には、4回すべてに参加した受験生もおり、オープンキャンパスの内容を工夫することで満足度を上げ、受験につなげられることが判った。
進学相談会や大学に来校された受験生・保護者等に対しては、各学部の入試データや特長を基に、受験生等が理解しやすい言葉で説明することを心がけ、来場者の満足度をあげる工夫を行った。

(3)他大学等の情報収集について
他大学のパンフレットや募集要項等を取り寄せ、入試情報の収集に努めた。併せて高校訪問によって得られた各高校の受験生の動向を分析して次年度入試に反映するようにしたい。

(4)志願票の学内処理について
平成20年度は、中央コンピュータ室から入試処理業務の移管をすることが決定しており、入学センターに入試システムを行うための機器類を配置した。入試処理業務に実績のある二社にプレゼンテーションをしてもらった結果、既に大学の各部署で導入しているGAKUENシステムを利用することとした。これにより、各部署との連携・入試業務処理の迅速化を図れるようになった。また、職員全員が使えるシステムなので、受験生からの問い合わせに対して即座に説明できる体制が整った。
今後の展開として、一般入試・センター入試など外部委託をしている一部の志願票受付処理についても、入学センターに移管できるように検討していきたい。これにより、個人情報などの機密保持が大学内で行えるとともに、個人情報の保護に関して受験生への説明責任も果たすことができる。
また、志願者の情報にリアルタイムにアクセスできることは学部の志願者情報の分析に資するものと考える。一方、学内処理体勢の確立にどのくらいのコストとスペースが必要かを詳細に見積もり、大学内で機密を保持するために必要な措置を検討して、学内処理によってどの程度のコストの削減が図れるのかを詳細に詰める予定である。

J.キャリアサポートセンター

1.キャリア形成・就職活動支援の充実
  • 1、2年生を対象にキャリアデザインを意識した出張講座を実施。目標を持った大学生活の過ごし方や将来の生き方を考えさせる機会を提供した。
  • 夏休み期間を利用して企業の風土や働き方を学ぶジョブスタディ(企業見学)は昨年の4社から6社に増加した。
  • 女子学生ガイダンス、外国人留学生ガイダンス、未内定者ガイダンスなど対象者ごとの新規プログラムを実施し、よりきめ細かいキャリアガイダンスを行った。
  • 当年度もキャリアサポートセンター学年暦を公表、年間行事を周知した結果、プログラムへの参加者は昨年比37%増となった。
2.各学部との連携強化
  • インターンシップ企業の開拓、派遣に関わる支援をはじめ、講師手配などキャリア教育授業への協力や出張ゼミ講座の開講など、学部との連携を図りサポートを強化した。特にゼミナールの時間を利用して企業情報や採用状況、社会や企業が求める力(社会人基礎力)などについて説明する出張ゼミ講座はキャリアサポートセンターの特色ある支援講座のひとつとして定着した。今年度37ゼミが実施
3.資格取得講座の充実
  • 就職活動の優位性やキャリア支援に役立つ各種資格取得講座を開講した。
    将来のキャリア形成を考え、目標を持って計画的に大学生活を過ごせるようキャリアサポートセンターでは低学年からの資格取得を推奨し、学内資格講座9種類15講座を用意。3学部490名の受講者があった。特に旅行業務取扱管理者の合格率は大幅に上昇した。合格率は下記のとおり。

○国内旅行業務取扱管理者 26名中 19名合格 73.0%の合格率(全国平均32.2%)
○総合旅行業務取扱管理者 11名中 3名合格 27.2%の合格率(全国平均20.4%)

4.産学地域連携の仕組みの立ち上げ
  • 地域企業との相互連携によりキャリア支援事業の充実を図り、人材の育成ならびに地元企業への就職につなげる施策として、多摩地区周辺企業46社に対し本学企画事業への参画を依頼した。結果、今年度は学内合同企業説明会(6月・2月)に17社、就職実践セミナー(個人面接指導)に5社7名の協力を得た。
5.今後の課題は就職環境悪化に対応した連携事業の計画・実施の強化と地元企業への人材供給の仕組みの確立、就職率の向上
  • 就職率の向上および進路不詳者10%未満の達成を目指し、電話や手紙等による進路動向調査を徹底。進路不詳者は前年度に比べ大幅に減少した。また、進路調査に基づき就職活動継続中の学生に対して採用継続企業情報の配信と個別の就職支援を行った。
  • 年6回の学内模擬試験(SPI、一般常識)や模擬面接会(個人・グループ面接)を実施、筆記試験対策ならびに面接対策を強化し個々の能力向上を図った。今年度の就職率、進路不詳者率は下記のとおり。

(就職率)  保健学部 95.0%、総合政策学部 91.6%、外国語学部 88.0%
3学部   91.5% (3/31現在)
(進路不詳率)    0.1% (3学部) 

6.卒業生に対する支援

就職ミスマッチなどによる早期離職に対応するため、個別相談窓口を開設、希望者には求人情報(既卒)のメールによる配信サービスを実施するなど、第二新卒者対策に取り組んだ。課題は既卒求人情報の獲得に向けた企業アプローチの検討およびホームページ等による配信サービスの充実。

K.国際交流センター

1.協定校との交流事業
海外の大学との人的交流を一段とふやすために、新規に2校と協定を締結することができた。その一方、学長の指示により、交流協定を結んではいるものの、すでに実績のない学校との交流協定は廃止することを決め、現在、作業中である。この整理については平成21年度上半期をめどに終えたい。協定校との教員交流や学術シンポジウムのサポートはほとんど実施できなかった。国際交流センターは専任職員がおらず、学生課の職員が兼務しているので、学生を対象とする国際交流事業に仕事が偏りがちであり、教員からの積極的な申し出がないと計画もサポートもむずかしいのが実情である。

2.派遣プログラムの充実
各学部・研究科で企画される海外研修や留学をサポートした。原油代の高騰により、計画したものの実施できなかったプログラムが多かったことは残念であったが、実施された企画については、事故もなくすべて目標とした成果をあげることができた。

3.受け入れプログラムの充実
平成19年度開始した「高度日本語集中プログラム」へ協定校からの委託留学生を積極的に誘致した。その結果、昨年度は28名の委託留学生をむかえることができた。これは前年度受け入れ実績の2.2倍にあたる。また、学部以外に大学院国際協力研究科への交換留学生を受け入れ、また上半期には中日友好協会の職員を大学院に委託生としてむかえるなど、さまざまな形の受け入れを試みた。福利厚生面では、交換・委託留学生の校外研修を実施、「留学生を励ます会」には、積極的に日本人学生の参加を促しキャンパス内の国際交流を多彩なものとするよう努力した。また、キャンパス外では地元の中学校からの依頼により、ボランティアを申し出てくれた留学生を国際交流の授業に派遣するなど、地域との交流も活発に行った。

4.学術誌の刊行
平成19年度に引き続いて、留学生教育に関する実践報告・研究を中心とした『杏林大学日本語教育研究』を刊行予定であったが、年度内に刊行できなかった。これは「高度日本語研修プログラム」がはじまったばかりで、1年間の実践では客観性のある報告がむずかしいという現場教員の判断によるものである。実践研究をつみかさねて21年度に刊行するべく準備中である。

5.業務の見直しと規約の改正
協定校との協定については細則の見直しなどをおこない、ほぼ完了した。学内での業務内容の見直しやセンター規約の見直しについては、学生支援センターの発足にむけて準備中であったこともあり、平成20年度内にはおこなわず、学生支援センターの業務開始後にあらためておこなうこととした。

L.保健センター

1.健康習慣イベント、禁煙キャンペーンおよび学生・教職員の健康に対する取り組みの援助
喫煙マナー向上への取り組みにもかかわらず、歩行喫煙のみならず喫煙可能指定場所以外での喫煙が少なからず見受けられ、喫煙マナーの向上と喫煙者の禁煙サポートは重要な課題といえる。禁煙キャンペーンは10月21日、22日に実施し、喫煙マナーの指導と禁煙サポートへの取り組みを進めた。現在でも、キャンパスの分煙状況は十分とは言えず、今後は様々な学生支援の取り組みとも連携して根気強く活動を行っていきたい。
健康習慣イベントとしては、アルコールについてと母子看護・助産学研究室の学生の協力を得て性感染症予防や避妊に関する内容について、6月18日、19日に実施した。健康診断後の事後指導については、今年度は試験的な取り組みにとどまったと言わざるを得ず、次年度は教職員に向け健康管理・健康増進に結びつくような活動として発展させたい。

2.新旧感染症に対する対策、危機管理体制の整備
一昨年の成人麻疹の流行を端緒として、感染症に対する十分な対策・対応を実施していることが、学生の実習先の病院や施設、学校などにより求められるようになってきている。本学では病院実習などのある保健学部生、実習に出る教職課程の学生を対象とした四種感染症抗体検査を実施するとともに、抗体陰性者に対してのワクチン接種の勧奨を行った。病院実習にかかわる保健学部生を対象としたB型肝炎ワクチン接種、インフルエンザワクチン接種なども例年通りに実施した。
全学生に対しては、ポスター掲示やあんずネットを利用した情報提供、感染症に対する知識の普及や予防についての啓発についても取り組んでいる。感染症に対する危機管理体制の整備については継続して行っていきたい。

3.自動体外式除細動器(AED)の周知
保健センター(J棟)、第1事務室(F棟)、学生課(I棟:時間外も対応可)、保健学部教務課(K棟)の4箇所にAEDが配置されている。本年度は講習等の実施はなかったが、本体プログラムのアップデートと消耗品の交換を実施し、万が一に備えた。

4.学生相談室のさらなる周知
学生相談室では、本学医学部に所属する専門のスクールカウンセラー2名が、週に延べ3日間、学生相談に携わっており、心に不調を抱えた学生に対して保健センターとも連携してサポートの手をさしのべることが出来た。

5.情報の発信
人と人の直接的な関わりが重要であることは言うまでもないが、保健、健康、医療などに関する情報を、より利便性が高く効率の良く伝達するために、ポスターなどの掲示に加え、ホームページの活用を行った。ユニバーサルパスポートやCRVシステムについては十分な活用を図れなかったため、新しい年度における課題としたい。

M.総合情報センター

1.ネットワークのメインテナンス
学内ネットワークは敷設以来9年になり相当程度老朽化した。そのメインテナンスは必須であると考えた。基幹スイッチ9台を入れ替えたことで、一応の処置を終えた。これで大規模なネットワークの長期にわたるダウンは回避された。今後もスイッチ、ルーターなどに老朽化の結果としての不具合が起こることが考えられるが、それは対症的に修理・交換を行う方針である。

2.メール・システムの変更

(1)学生に、一生使える杏林ドメインのメールアドレスを持たせることで、愛校心の涵養を図った。また旧メールを大学キャンパス以外で使えるのは教職員に限られていたため、学生は自宅で契約しているプロバイダーのメールか、フリーメールを使わざるをえなかった。また、メールシステムを大学が維持することによる、費用・手間の軽減を図った。
(2)一部の教員は5年程度、旧メールの保持を求めており、それには応じる。平成21年5月末を目途に旧メールの保持希望者を募る計画である。
(3)移行が困難であるものに対しては、何度か講習会を開いた。今後も続けるつもりである。

3.メインフレームの撤去

(1)3年前から進めてきたサーバーへの移行の最終段階である。平成21年6月には撤去の予定。
(2)メインフレームに蓄えられたデータの移行が3月末までに終わらなかった。数百種に及ぶデータの読み出しのためにそれぞれプログラムを組まねばならなかったが、そのマンパワーが足りなかった。

4.e-learning

(1)保健学部看護学科を中心にe-learningが進んでいる。
(2)他の学部・学科ではその必要性が認められていない。また社会人講座は21年度に着手したい。

5.事務決裁システムの導入
現在の書類による決裁システムは、時間がかかる上に書類の保持などで問題が多いため、それを解決するためにオンラインによる事務決裁システムの導入を予定した。しかし、平成20年度は大学の認証評価と重なり、実行できなかった。平成21年度に導入を図る。

N.アメニティ委員会

平成20年度は、平成18年度からスタートしたアメニティ委員会の最終年度として、過去2年間に実施できなかった項目を中心に事業を組み立てた。

(1)図書館の改修
保健学図書館の積み残しとなっていた閲覧室照明の増設と移設を実施したが、カーペットの張替えについては工事時期の調整がつかず、平成21年度に繰り越された。

(2)国際交流促進
留学生と日本人学生の交流会を実施した。

(3)食堂・売店改善
ガーデン丘のテーブルと椅子の更新、南側窓にカウンター式テーブルと椅子の設置および厨房機器の更新と実施した。また、ホール杏の壁面スクリーンのケーブル交換を実施した。

(4)アルバイト
コンピュータを使用する授業における補助学生、保健学部看護学科移転に伴う備品移動要員を採用した。

(5)駐輪場の新設
旧バスターミナル下のポンプ小屋跡地に新たにバイク用屋根つき駐輪場を設置した。これは平成19年度の検討項目であったが、繰り越しとなり今年度実施することができた。

(6)コートヤード空のオープンと共用開始
平成19年度に新設した学生の憩いの広場「コートヤード空」の周辺整備とオープニングイベントを実施した。

(7)喫煙対策
屋根つき喫煙所2ヶ所の設置、喫煙エリアを表示するサインポール設置を実施したが、喫煙マナー向上キャンペーン等については十分に実施することが出来なかった。

(8)教務課・学生課の相談スペースの改善
自動ドアの設置、面談室の設置、床タイル張替え、カウンター・椅子の更新を実施した。

(9)運動施設整備
グラウンドに防球ネット45台を設置した。検討した既存テニスコート2面のハード化、トレーニングルームの改善については、具体的な検討と実施へ向けたプラン作りの環境が整わず、次年度へ繰り越しとなった。

(10)学生の企画によるイベントの実施と大学グッズの製作
見学ツアー、かたりば等のイベントの実施、展示パネルの購入、「杏力隊」(大学応援隊)活動用のポロシャツ・ジャンパーの購入をした。

残された課題について
既存の図書館については、タイルカーペットの張替えを除いて一定の整備を終えることができた。ただ、認証評価でも指摘された図書館スペース不足の抜本的な改善は今後に残された。2食堂については、ハード面の一定の改善を終えたが、食堂運営等の問題については今後に持ち越された。既存校舎の学生対応の事務室窓口の改善をすることができたものの、教室その他のスペースの改修は今後に残された。運動施設の改善・整備については、今後数年間をかけて順次実施する計画策定が必要である。国際交流、学生アルバイト、学生企画イベントの実施、大学グッズ製作、周辺地域でのボランティア活動等のソフトについては、平成21年度以降学生支援センターにて業務としてこれを引き継ぐ道筋をつけることができた。

(2)医学部付属病院
平成20年度医学部付属病院は、重要課題である「医療安全」について、医療安全セミナーの開催やインシデントレポート報告の徹底、医療安全マニュアルの改訂、院内感染防止など継続的な取り組みを行なったほか、各種研修や研修医育成に力を入れ、着実に深化させることが出来た。
また、地域との連携に力を入れ、地域の医師会や拠点病院とのクリニカルパス情報提供や各種会議・研修会を開催するなどのほか、保健所・医師会への講演会講師派遣や、新型インフルエンザ対策として保健所・三鷹市・医師会等との合同訓練を行うなど地域連携を推進した。
「東京都がん診療連携拠点病院」に選定されたことを受け、平成20年4月に設立した「がんセンター」は、地域のがん診療機関の拠点として、地域診療機関とのネットワーク作りをおこなったほか、成20年6月にはがん相談支援室を設置して、社会・医療従事者に対してがん情報の提供等を開始した。この他、平成21年1月には第1回北多摩南部がんフォーラムを開催して、地域のガン診療機関の拠点として活動を推進した。
平成20年度の手術件数は、年間10,000件を上回った。地域医療連携を推進し紹介患者数が増大したこと、外科系診療科の医療従事者の努力、手術室運営の効率化に組んだこと、等が寄与して多くの手術を行う事ができた。今後さらに手術オーダーシステムを改善し、より多くの手術に対応できるように取り組んでいく。
学園財政に大きく影響する病院の収支については、医療従事者の一層の努力、病院原価計算など経営資料の充実化、予算管理の徹底、薬剤・材料購入の合理化、業務委託の合理化に取り組んだ結果、医療関係の収支を大幅に改善することが出来、学園の消費収支の黒字達成に大きく貢献する事が出来た。
平成20年11月には日本医療機能評価機構の病院機能評価を受審した。評価の対象領域は第1領域(病院組織の運営と地域における役割)、第2領域(患者の権利と安全の確保)、第3領域(療養環境と患者サービス)、第4領域(診療の質の確保)、第5領域(看護の適切な提供)、第6領域(病院運営管理の合理性)、と広範囲にわたり病院として総合的な評価を第3者機関により受けた。いずれの領域とも大きな問題は指摘されず病院運営の健全性が確認出来た。今後は5年後に予定されているver.6の受審に向けて新たに病院機能の向上を目指して行く。

(3)看護専門学校
平成20年度看護専門学校の事業は、保健学部看護学科三鷹キャンパス移転に伴う改修工事のため、看護専門学校の施設・設備の見直し、平成21年度スタートする新カリキュラムの構築と申請準備を重要課題として取組み、各々の事業計画を行った。

1.教育体制・教育設備の充実
実践看護師を育てるために学内教育・臨地実習指導体制の強化、特に教員スタッフの充実のため欠員であった専任教員(2名)の補充。また、付属病院との連携強化のため看護部トップとの連絡会を実施。必要な看護の知識・技術を修得するための教育用設備の備品購入。看護学科移転に伴う改修工事に対応して実習室の整備をした。

2.質の高い学生確保
18歳人口が減少する中で前年度以上の受験生獲得のために、進学説明会、高校訪問、学校見学の受入、また、医療看護系予備校及び業者が主催する進学相談会等への参加と大手業者のインターネットへの参入を図った。しかし、結果、前年度比21名の減少であった。高学歴志向、看護系大学の増加の中で、専門学校の特色をさらにアピールし、入試選考方法等の検討も含めた受験生の獲得が今後の課題である。次年度では一般入試の2期募集を行う計画を立てた。また、学士入学者等の既修得単位認定制度については、新カリキュラムによる学則変更に伴い既修得単位認定規則を改正し認定対象者、認定科目を拡大した。

3.就職指導の強化
就職指導の強化については、卒業生90名のうち、進学者3名を除く86名全員が希望の職場に就職した。付属病院への就職は75名である。(付属病院への就職者が増加するよう指導を強化したい)また、全員合格を目指しての国試対策については、1・2年次からの対策に加え、3年次新学期のガイダンス、模擬試験、夏期講習の充実により98.9%の合格率であった。

4.新カリキュラムの対応
保健師助産師看護師学校養成所指定規則改正による平成21年4月入学生からのカリキュラム改正に向け、現行カリキュラムの見直し改正案の検討を行い、8月申請を無事終了し、12月に承認された。

(4)管理部門(法人本部)

1.本部基幹システム(新人事システム、新経理システム)の定着と活用

[1]新人事管理システムについては、平成19年5月に導入した人事給与システム(Zeem)が賞与計算、年末調整、年度更新の作業を経て、平成20年10月の健康診断オプションを導入・稼動させることで、一連のシステム導入作業を終了した。平成21年度は引き続き必要な帳票やデーター抽出について検討し、より良い活用を実現して行く。
平成19年10月に旧OCRシステムに代替、導入された勤怠管理システム(メディワークス)は他システムとの連動作業、エラーチェック用のクエリー作成、勤務記号の整理など平成20年度に行い、自部署の人事給与システムのみならず、看護部の看護支援システム等と連動して稼動させている。平成21年度は部署毎に勤怠管理を完結できるよう、更なる改善を進め活用して行く。

[2]新経理(財務)システムは、平成19年度に適正な運用と経営状態をリアルタイムに把握することを目的に導入(予算業務、調達業務、会計業務)したが、2年目を迎えた平成20年度は現場による「発生源入力」も軌道に乗り、より精度の高い月次の予算執行状況及び収支状況をリアルタイムに把握することが出来るようになった。また、現有システムに財産管理の充実を図ることを目的に「資産管理業務」を導入する計画は、計画通り実施したことで経理(財務)システムの整備計画は全て実施された。
2.事務職・技術職・技能職員への目標管理制度の定着

「目標管理制度」を導入して以降、定着を図るために管理職を対象に各部署の上位目標を部下目標へ落とし込むための演習や結果を評価するための評価者研修を実施ししてきたが、3年目を迎えた平成20年度は管理職の役割研修に目標管理を盛込み実施した。また、目標管理の基本的な項目を整備した「目標管理規程」を制定した。実際に運用する上で必要となる細目等についても「目標管理制度運用基準」として整えた。

3.保健学部看護学科移転、保健学部理学療法学科の新設準備

[1]三鷹キャンパス受け入れのための施設改善(教室・実習室・図書館・食堂他)
保健学部看護学科の三鷹キャンパス受け入れのための施設改善(教室s・実習室・図書館・食堂他)を、次のとおり実施した。看護学校第二校舎の改修を行い、看護・医学教育研究棟に名称を変更し4月より使用を開始した。この看護・医学教育研究棟は、保健学部看護学科・医学部・国際協力研究科・看護学研究科・看護専門学校が利用する複合施設となっている。
今回の改修工事では、学生の居住環境に配慮し、空調、トイレ設備及び学生ラウンジには木製の椅子とテーブルを設置し、快適さと、癒しが同時に味わえる施設とした。安全面では耐震補強も行い、地震に強い建物になっている。
看護学科の移転に伴い、図書館もリニューアルを行い、看護・医学教育研究棟と同じ様に、学生の居住環境に特に気を使い空調、トイレ設備及び閲覧室には木製の椅子とテーブルが設置されると伴に、座席数も89席増えて、270席となっている。また、持込パソコンが利用できる設備も新設した。

[2]寄附行為の変更等諸規程の変更・所轄官庁への届出
保健学部理学療法学科の新設に伴う寄附行為の改正及び文部科学省への寄附行為変更の変届を行った。

4.大学認証評価受審の円滑化を図る

大学認証評価については、書類審査及び実地視察が円滑に受審できるように、大学事務部が事務局となり、学長補佐(認証評価担当)、各部門関係s者のバックアップに努めた(詳細は3)各部門の事業(1)大学に記載。)

3.財務の概要

平成20年度の財務状況について、その概要は前年度と比較した内容とし、資金収支計算書、消費収支計算書及び賃借対照表は、平成16年度〜平成20年度の経年比較を記載した。

平成20年度の資金収支計算書・消費収支計算書・賃借対照表の分析

<1>資金収支の状況(表1)

主に収入面では、学生生徒納付金収入が平成18、19年度に開設された保健学部臨床工学科、救命救急学科の学年進行中による増加、また医学部学生生徒納付金収入の改定等により、前年度比で増加いたしました。
補助金収入では、私立大学等経常費補助金の交付条件(配点係数、圧縮率等)が厳しい中、平成21年度医学部定員増に伴う施設整備費補助金の採択、病院部門での積極的な補助金申請による採択増等により、前年度比で1.9億円増加となった。また、医療収入は新外科病棟の開設、昨年度に引き続き「プロジェクト10」に取り組んだ結果、前年度比で11.9億円の増加となった。
支出面では、人件費は医員、レジデント等の手当、また職員の離職率の低下等により、前年度比で3.9億円の増加となった。教育研究経費については、主に昨年の原油高騰の影響を受け光熱水費が前年度比で増加し、また 医療経費については医療収入の増加により、直接経費の薬品費、診療材料費等が上昇した。支出全般として昨年度より継続して行なっている、緊急性の要しない改修等の中止、委託費においては契約内容、緊急性等を見直すことにより、総じて大幅な経費削減となった。
借入金等返済支出は、前年度比で32.6億円の減少となった。これは、三菱東京UFJ銀行へ繰上返済をした影響によるもので、施設、設備関係支出は前年度外科病棟の完成工事等の影響により今年度は減少した。
次年度繰越支払資金(平成20年度末現預金)は前年度末より12.5億円の増加となった。

<2>消費支出の状況(表2)

帰属収入では、学生生徒納付金収入、医療収入、補助金収入等の増加により収入全体では前年度より15.6億円の増加となった。
消費支出では、人件費、医療経費(主に減価償却額)の増加により、支出全体で前年度より7.3億円の増加となった。従って、当年度の帰属収支差額(帰属収入−消費支出)は12億円の収入超過(※1)となった。
平成19、20年度とも帰属収支差額はプラスに転じたが、一方で本年度末の翌年度消費支出超過額(※2)は△530.5億円に達し、前年度比で13.8億円上昇。その超過率は帰属収入の134.4%に達している。

<3>賃借対照表の状況(表3)

財政状況は、前年度末より総資産額、負債総額ともに減少となった。但し、自己資金(正味資産)は平成20年度末で12億円の増加となった。
資産の主な減少は建物、教育研究用機器備品など昨年度開設した外科病棟関係の資産に対する減価償却が開始されたことによるものであります。但し、現金預金が増加致している為、1.3億円の減少となりました。続いて負債の主な減少は、長期借入金の返済であります。

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