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About Kyorin University平成21年度決算報告

本学校法人の平成21年度決算が、平成22年5月28日に開催された理事会・評議員会において承認されましたので学校法人会計基準に定めている計算書類、資金収支計算書総括表(表1)、消費収支計算書総括表(表2)、貸借対照表(表3)の概要をご説明いたします。

1.結論

1)資金収支の状況(表1参照)

収入面では、主に学生生徒納付金収入が保健学部臨床工学科、救急救命学科の学年進行中であること、また平成21年度に保健学部に理学療法学科が開設、医学部入学定員増を行ったことで増加いたしました。補助金収入では、私立大学等経常費補助金は減少したが平成21年度医学部定員増に伴う私立学校施設整備費補助金等の積極的な獲得により、増加しました。医療収入は前年度に引き続き病院経営改善項目として「プロジェクト10 ? 2009」を掲げ、収入増・経費削減に取り組んだ結果、前年度比で5.5%(1,504百万円)の増加となった。
支出面では、人件費は定期昇給及び看護師の補充、増員等により、前年度比で3.94%(699百万円)の増加となった。 医療経費については医療収入の大幅な増加に伴い、その直接経費にあたる薬品費、診療材料費等の増加により7.7%(847百万円)の増加となった。設備関係支出は医学部定員増に伴う機器の整備、救命救急センター施設、設備の整理を行ったことで161百万円の増加となった。
次年度繰越支払資金(平成21年度末現預金)は前年度末より2,673百万円の増加となった。

2)消費収支の状況(表2参照)

帰属収入では、学生生徒納付金収入、医療収入、補助金収入等の増加により収入全体では前年度比5.49%(2,198百万円)の増加となった。
消費支出では、人件費、医療経費の増加により、支出全体で前年度比3.15%(1,226百万円)の増加となった。従って、当年度の帰属収支差額(帰属収入−消費支出)は2,175百万円の収入超過(※1)となった。

3)貸借対照表の状況(表3参照)

資産の部は、固定資産が除却等により3.4%(2,299百万円)の減少。流動資産は、現金、預金の増加により18.2%(2,965百万円)の増加となった。負債の部は借入金返済等により、前年度比で5.5%(1,509百万円)の減少となり、正味資産は帰属収支差額が収入超過となったため、前年度比で2,175百万円となった。

2.今後の対応

以上のように、平成21年度の決算は資金面(資金収支計算書)では学生生徒納付金収入、医療収入の増加により前年度末より増加し、支出も全体的に低く抑えられたため、経営面(消費収支計算書)においても帰属収支差額が2,175百万円(※1)となり、三期連続してプラスに転じました。これはここ数年の病院を中心とした収支改善活動が結実したものと考えております。今後とも本学園の確固たる財政基盤を築くために、引続き教職員皆様のご協力を賜りたいと存じます。

3.消費収支計算書を企業会計的に経営分析した場合 表4参照

1)説明

学校法人は利益追求を目的としていないため、学校法人会計基準に基づいて作成された計算書は、大変、解りづらいものとなっています。この計算書は企業会計的に作成したもので、企業では経営成績を示す計算書となっています。どこの部門で利益が上がったのか、赤字となってしまったのかを検証して分析をすることで、その原因を探り、収支改善を図っております。

2)科目の説明

(1)売上総収入

本来、売上総収入から仕入れ(材料費等)を除いた額の売上総利益を計上することになるが、学校法人では仕入れに該当する算定は困難のため本表では、仕入れ(材料費等)は一般管理費に計上し、ここでは営業活動(教育研究活動)から得た収入とした。
(本表では…学納金、手数料、寄付金、補助金、事業収入、医療収入)

(2)一般管理費

人件費及び一般諸経費を示すもの。(減価償却額を含む。)
(本表では…人件費、教育研究経費、医療経費、管理経費)

(3)営業利益((1)−(2))

営業活動の成果を表し、営業損益の利益を示すもの。

(4)営業外収入

営業活動以外で発生する収入。 (本表では…資産運用収入、雑収入)

(5)営業外費用

営業活動以外で発生する費用。
(本表では…借入利息、資産処分差額、徴収不能引当繰入額)

(6)営業外収支((4)−(5))

営業活動以外の成果を示すもの。

(7)経常利益((3)+(6))

営業活動と営業外活動の成果を表し、経営成績を示すもの。

3)本表の説明

平成21年度の(1)売上総収入は415.8億円、(2)一般管理費は395.2億円となり、 (3)営業利益((1)−(2))は20.6億円の黒字となりました。一方、また(6)営業外収支((4)−(5))でも1.1億円の黒字となり、(7)経常利益((3)+(6))では21.7億円の黒字決算となりました。平成20年度と比較致しますと9.7億円の収支改善が実現できました。

経理課長 難波 明