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生活習慣病を予防しよう 〜日々の食生活の注意点〜


杏林大学医学部付属病院栄養部科長
塚田 芳枝
(管理栄養士)




    ○講演概要
     いまや、日本人の平均寿命は世界のトップクラスである一方、医療費は年々膨れ上がり、その内訳は70歳以上の方で4割強という状況にあります。
     日本人の死因は、悪性新生物が28.5%、心疾患15.5%、脳血管疾患9.9%と、上位3位が生活習慣病で、その割合は5割を超える状況です。(人口動態統計 平成23年より)
     平均寿命が延びるのはいいことではありますが、健やかに年は重ねたいものです。その鍵の一つが生活習慣病の予防にありそうです。

     生活習慣病とは、日々の生活のつみかさねによって引き起こされると考えられる疾患の総称で、具体的には、動脈硬化、高尿酸血症や痛風、肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症、そして、3大死因にもなっているがん、心疾患、脳血管疾患などがあげられます。
     原因が不規則な生活、食生活の欧米化、食習慣の乱れ、飲酒、運動不足、喫煙、過労やストレスなど、生活習慣そのものであるだけに、その予防策も日々の生活の中にあります。

     それでは、私たちの健康と栄養の現状を下記の5点から振り返ってみましょう。(国民健康・栄養調査 平成20年より)
    ●肥満:全体の2〜3割りの方が肥満である。
    ●脂質摂取量:全体の4〜5割りの方に過剰摂取の傾向がある。
    ●運動量:減少傾向(悪化傾向)にあると共に、健康のための目標値にも及ばず。
    ●野菜摂取量:過少傾向。健康のための目標値に及ばず。
    ●食塩摂取量:減少傾向(改善傾向)であるが、健康のための目標値には及ばず。

     生活習慣病を予防するためのポイントを食事の面から整理したいと思います。
     まずは、食事量です。
     食べる量を管理するということは、すなわち、体重を管理することにつながります。目安とすべき体重には、‘標準体重’‘20歳時頃の体重’‘これまで長く維持できた体重’などが挙げられます。
     次に、栄養バランスです。
     栄養バランスのよい食事とは、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル(五大栄養素)の過不足がない食事のことです。実際の食事では、主食(ご飯・パン・麺など)+主菜(魚・肉・卵・大豆製品など)+副菜(野菜料理)を揃えることにポイントをおくと、栄養バランスが安定します。
     そして、減塩です。
     減塩を難しく考えず、まずは、食塩を多く含む食品(漬物や佃煮)・料理(汁や麺類)の摂取を控えることから始めましょう。

     健康を維持し、よりよい人生を送るために、毎日の食事を振り返ってみましょう。


    2012年7月21日 杏林大学公開講演会
    『生活習慣病を予防しよう 〜日々の食生活の注意点〜』


    杏林大学 広報・企画調査室




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