理学療法士。2013年より杏林大学病院リハビリテーション室勤務
2019年の6月に日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得しました。
アスレティックトレーナーは、現在 全国に約3,800人いて、主に競技チームの一員として活動しています。スポーツ現場で選手がケガをしたときに応急手当てやケガの評価をしたり、競技復帰までのリハビリテーションを考えたりするほか、傷害予防のために選手へ働きかけたりもします。
アスレティックトレーナーになるにはいくつか方法があります。私は日本バレーボール協会のメディカルスタッフとして活動していたため、同協会の推薦を受け、2年間の研修を経て、試験に合格しました。試験には理論と実技の試験があります。国内のトレーナー系資格の中では最難関で、合格率は10〜20%程度とも言われています。資格を取得したのち、サポートする競技にあわせて勉強をしていきます。
私は、リハビリ室で勤務しながら、2016年からバレーボールのジュニア選手のメディカルチェックに携わり、捻挫やジャンパー膝、腰痛、肩関節障害など競技上多いケガや、長身選手の成長期特有のスポーツ傷害に理学療法士の視点からサポートしています。トップアスリートを育成するナショナルトレーニングセンター(東京都北区)での練習会や合宿などにも参加させて頂き日々勉強の毎日を送っています。
一方で、技術や指導力向上のために、セミナーや講習会、研修も可能な限り受講しています。
将来は院内での仕事にとどまらず、競技の現場にも積極的に足を運び、プレー中や練習中にケガをした選手をより近くでサポートできるような活動をしていきたいです。その中で迅速で適切な評価ができる知識や技術を身につけ、若手選手からベテラン選手までそれぞれに適した競技生活のサポートができる存在になれればと思っています。現場での経験が、院内でのリハビリテーションに大きく繋がると感じますし、それが結果として目の前の患者さんや選手のためになることを信じて活動を続けていきたいです。
一方で、競技やトレーニングの特性を知り、ケガをしない身体づくりにも力を入れています。スポーツによるケガを少なくするためには選手自身が自分の身体を知ってくれることが一番だと思っています。そのためストレッチ指導など練習前後のセルフコンディショニングの必要性なども発信できるよう取り組んでいきたいです。
私たちが仕事をする現場では、主役は患者さんや選手です。その方々がそれぞれの目標に向かって最高のパフォーマンスが発揮出来るように、頼れる縁の下の力持ちを目指してこれからも自己研鑽に努めていければと思います。
※記事および各人の所属等は取材当時のものです