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第15回
美しいブレナム宮殿を見学 + ホストファミリーをパーティに招待

外国語学部英語学科講師 倉林秀男

9月1日(土)

今日はとても慌ただしい一日になりました。朝9時15分にCIE前に集合し、オックスフォード郊外にあるブレナム宮殿に向かいました。ブレナム宮殿は現在でも公爵一家が済んでおり、住居以外の部分を一般公開しています。
ブレナム宮殿内部を日本人ガイドのスミエ・Smithさんの案内で見学。本来なら一般見学ができない時間帯に特別にドアを開けていただき、内部を見学することができました。さらに、Smithさんのご好意で、ワルシャワ市庁舎にあったもの(現在はなくなっており、世界にこの宮殿だけしか残っていない)宮殿の扉の仕掛け鍵を実際に動かしてくださいました。2枚で1トンもある木製の扉を開けるための鍵の仕掛けを見せていただいたときに学生たちからは歓喜の声が上がっていました。
フランスの太陽王と呼ばれたルイ14世との勝利によって、国王より送られた壮大な規模の宮殿内部には、ベルサイユ宮殿と同一の室内装飾品が飾られているのを見て驚き、クリントン前大統領や、ゴルバチョフ前書記長、故ダイアナ妃などが参加した舞踏会が開かれた(もちろん、今でも舞踏会が行われているみたいです)長さ55メートルもある部屋で世界の要人が目にした物と同じ物を見て、同じ場所に立ち、数百年と使われている床に残るヒールの痕を見たときに歴史を感じ、天井がドーム型になっていると思っていたら、実はだまし絵で単なる平面の天井だということを知ったときに自分の目を疑い、外の美しい庭園に入って不思議の国のアリスに気分になったり、なんだか異空間にいる感じに浸ることができました。学生たちは広大な敷地の散策をしていたようです。ちなみに私は一人庭園の中にあるオープンテラスのカフェでコーヒーとケーキを頂き、このまま時間が止まって、こうやってのんびりしていたいなぁと緑の中で物思いに耽っていました。しかし、集合時間という非情で残酷なものが近づいてきたので、バスへ戻り、定刻通りオックスフォード市内へと帰ってきました。

1時に市内に到着後、今日の6時から行われるパーティのための準備に取りかかりました。
調理班は2時からキッチンで料理を開始しました。本日のメニューは、ちらし寿司、焼きそば、肉じゃが、トンカツ、豆腐サラダ、中華のたまごスープ、白玉団子の入ったフルーツポンチです。
ちらし寿司は炊飯器がないため鍋で4キロ近くのお米を炊き、焼きそばは大量に麺やモヤシ、人参などを鍋で炒め、肉じゃがも大きな2つの鍋で調理し、豆腐サラダも大量の野菜と豆腐を盛りつけ、中華スープもたまごをたくさん割って、白玉を延々とこね続け、トンカツで粉まみれになりながら、参加した約80人近い人たちの胃袋を満足させることができました。

イベント係と装飾係は4時から会場の飾り付けやイベントの準備に追われました。普段の授業が終わったときにCIEのビルに集まり紙を切り抜いたり、大量の折り鶴を作ったり、ゲームを考えたり、スピーチを考えたりと努力をしていました。学生の中には、ステイ先に帰ってからも、準備のために装飾を作っていました。そのため、パーティのゲスト(ステイ先の家族やチューター)たちが入ってきてきれいな装飾に歓喜の声をあげていました。

イベントは折り紙の実演をして、ゲストと一緒に折るというものがありました。果たしてうまくいくのか心配だったのですが、デモンストレーション用に1メートル四方の紙を用意して大きな鶴を折って見せていました。すばらしいアイディアです。ビンゴゲームなどは、ゲストの子供たちが大喜び。あちらこちらから歓喜の声が聞こえてきました。
パーティの終盤に、ここ数日で誕生日を迎えたり、迎えることになっている2人の学生を驚かせようと、誰にも知らせずにケーキを準備しました。突然部屋を暗くし、添乗員の釜森さんが自慢のピアノを弾き始めました。曲は”Happy Birthday”。学生、ゲスト一同ピアノに合わせて歌い、ローソクに灯がともったケーキが入ってきて、全員に祝福された2人の学生は驚きの表情で目に涙を浮かべていました。学年も異なり、学科、学部も異なる学生がこの時一つになったような気がして私自身うれしくなりました。

その後、学生の代表3名がお世話になっている先生、ホストファミリーに向けてスピーチをしました。慣れない英語でのスピーチは本当に大変なことだと思いますが、その思いはその場にいた人たち全てに伝わっていました。文法を間違えても、発音がちょっと違っていても思いは伝わっています。伝えたいことがあれば、心から伝えようと思いながら言葉を発すれば、相手にはその気持ちがちゃんと伝わるのだと学生たちは肌で感じ取ったはずです。それぞれのスピーチの後の割れんばかりの拍手が何よりもの証拠です。

といった感じでパーティも盛況のうちに予定していた時間を20分以上過ぎて終了しました。その後の皿洗いや後片付けがとんでもなく大変だったということは言うまでもありませんが。。。研究でオックスフォードにいらっしゃっている高木先生もパーティに参加していただいた後、皿洗いまで協力してくださいました。
今回のパーティは一人一人がそれぞれの役割があり、学生たちがゼロからパーティの進行を考え、イベントやゲームを考え、どんな料理を作ればいいかなどをそれぞれが話し合いながら行動しました。
毎日授業で忙しく、英語での環境に慣れない中まさかここまですばらしいものになるとは想像をしていませんでした。本当にすばらしい学生たちです。

そして今日のパーティを通してさらにステイ先のファミリ−だけではなく、学生どうしの結束力強くなったはずです。残り1週間、忘れることのできない経験がさらに増えていくことになることでしょう。
私がパーティでお会いして話しをしたホストファミリーは口々に、学生をほめてくださいました。
いつもThank you.と言ってくれる、食器などを率先して洗ってくれる、部屋やお風呂をきれいに使ってくるとか、時間を守ってくれるとか、イギリスに来ることがあったらいつでも泊まってくれてかまわないと言ってくれる方もいらっしゃいました。こういう話しを聞けるのはうれしい限りです。