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第4回
ファースト・コンタクト

総合政策学部講師 岩隈道洋

今日から授業です。が、実は今日はアメリカのLabor Day(勤労感謝の日みたいなもの)で、大学の機能が休日扱いになっていて、正規の教室を使えないことがわかりました。そこで、宿泊しているGruenhagen Conference Center内のラウンジを使って、授業のオリエンテーションをすることになりました。

最初に、VOICEプログラム(今回の英語研修プログラム)の全日程について、いつもお世話になっている、コーディネイターのJeffさんから説明を受けました。昨日は説明を受けてもだんまりだった杏林生も、聞き取れないことがあると、
“Jeff, when can I meet my host family?” といった質問を出来るようになってきました。

事務連絡が終わったら、JeffさんがMary Pable先生を紹介してくださいました。Maryは普段はウィスコンシン大学オシュコシュ校で、スペイン語を教えている先生なのですが、同時にヒスパニックの学生や住民に対する英語教育も担当しています。じつは、今回杏林生たちが直接お世話になるオシュコシュ校の関係者の中で、完全に日本語を知らない初めての方が、Maryということになります(もっとも、Jeffさんは日本語がわかるのに、杏林生の前では日本語がわからない振りをしていたので、学生たちはそのことを知らないのですが。あ、バラしちゃった!)。

Maryは、各参加者一人ひとりの自己紹介をゆっくりと聞いた後、“Please tell me what to say “Good morning” in Japanese?” という質問から授業を始めました。参加者の橋本君が「おはようございます」と答えたのですが、一回では覚え切れませんから、“Repeat more slowly, please.”という依頼が帰ってきます。ところが、この時点で、橋本君は何を言われたのかわからなくなってしまったらしく、完全に凍り付いてしまいました。いろいろやり取りした挙句、「お・は・よ・う・ご・ざ・い・ま・す」とゆっくり言うことができまして、Maryも“O-ha-yo-u-ko-za-i-ma-su”と繰り返しました。そして、Maryは“I must remember this greeting, and please check me tomorrow.”と言って、ラウンジを去ってゆきました。橋本君、Maryは「おはようコざいます」と覚えていますよ。ちゃんと明日訂正してあげてくださいね。

午後からは、全員Jeffに連れられてCampus Tourに出かけました。明日からの教室も教えてもらわなければいけないし、今後一人歩きするときに道に迷わないようにしなければいけませんからね。炎天下(といってもカラっとしているので蒸すことはありません)、平らだけど結構広いキャンパスを歩き切った時は、みんなだいぶ疲れてしまったね。キャンパスの姿については面白いお話もあるのですが、また日を改めてお話したいと思います。

そして夕方6時半から、本日のメインイベントである、VOICEプログラムのレセプションが行われました。今回のVOICEプログラムの責任者であるHartman経営学部長と、福多先生そして私の挨拶の後、杏林生たちは事前研修で作成したパワーポイントを使って自己紹介を英語で行いました。簡単な英語ではありましたがによる自己紹介なりに、皆笑いを取ろうと工夫を凝らしていたのですが、それらの「ネタ」も割合良くアメリカ人参加者に受けていたようで、ホッと一安心でした。そしてその会場内で、今週末お世話になる予定のホストファミリーとの初顔合わせの機会があり、各自自分のホストとテーブルを囲みながら、家族の写真を見せ合ったりして交流を深めていました。

さあ、明日から本格的に「大学生活」が始動します。アメリカでは、大学生は当然「大人」として扱われますから、杏林生も「自立した個人」として振舞わなければなりません。今日まではどちらかというとお客さんとして扱われていましたが、新しい先生、キャンパス、ホストファミリーとの出会いを終えて、明日からは一人ひとりが本当のアメリカ社会と向き合うことになります。