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【トピックス】 第2回八王子まちづくりフォーラムを開催しました(11/17)

 杏林大学では、八王子市のますますの活性化と発展をめざして、地域の資源をどのように活かすかという視点から、第2回八王子まちづくりフォーラム「まちの『たまご』を孵化させよう」を11月8日(土)、八王子学園都市センターで開催いたしました。

 本学では、昨年度八王子"地域共創"フォーラム「八王子のまちづくりと大学の果たす役割」を開催し、八王子市の中心市街地活性化についての議論を行いました。今年度は、八王子市の多くの資源を活用するために、地域の人や組織のつながりや信頼関係などのネットワークを意味する「ソーシャル・キャピタル」と、地域資源を発掘し新たな価値を創造する「地域イノベーター」という2つの概念を中心として、さらなる八王子の活性化をめざすためのフォーラムを開催しました。

 本フォーラムは、八王子市学園都市大学いちょう塾の一環としても開催され、八王子市や八王子市学園都市文化ふれあい財団のご協力を得ながら開催にこぎつけたものです。

 フォーラムの開催にあたり、本学の長澤俊彦学長が、「大学教育・研究の次に重要な第3の使命として全力をあげて地域交流に取り組んでいるが、このフォーラムはその位置付けで開催しましたので、是非最後まで聴いて盛り上げていただきたい」と挨拶しました。

 フォーラムではまず、本学笈川博一客員教授が「二都物語—エルサレムとアマルナ—」と題した基調講演を行いました。そのなかで笈川客員教授は、古代イスラエルの2代目の王として知られるダビデ王が、紀元前10世紀ころに建設したエルサレムと、古代エジプト第18王朝の王(ファラオ)アメンホテプ4世、のちのイクナートンが、紀元前14世紀中ごろに建設し15年で放棄された都アマルナという、2つの町の建設にまつわるエピソードを紹介しました。英雄的な王ではあっても人格的には問題のあったダビデによって建設された都エルサレムが異民族の助けも受けて、3,000年近くも都市としての機能を維持してきたいっぽうで、イクナートンは文化的にも芸術的にも高い能力や実績を持ったとされながら、彼が独りよがりで建設した都アマルナは、わずか15年で崩壊してしまった歴史的事例を多くの写真や図面を交えて講演しました。

 笈川客員教授による、エルサレムとアマルナの2都市の「成功したまち」、「失敗したまち」に関する基調講演を受けて、地域との連携を続けている経営学や社会福祉学の教員や学生、市の職員、まちづくりに参加する市民などがパネリストとなり、「成功したまち」へのキーワード、「ソーシャル・キャピタル」の充実、「地域イノベーター」の発掘と活用についてのパネルディスカッションが行われました。とりわけ、本学が八王子市に寄与できる「ソーシャル・キャピタル」として、学生の地域との関係づくりについての意見交換が活発に行われ、学生からは、本学構内での「あんずジャムづくり」や、町内会の祭礼への学生の参加などを通じて、本学周辺に一人暮らしをする学生と、近隣町内会との交流経験の様子が生き生きと報告がなされました。

 パネルディスカッションの後には、ご参加いただいた熱心な市民の皆様からの質問をいただいたほか、本学卒業生でもある市議会の鈴木玲央議員から、本学のさらなる地域交流活動への期待が述べられるなど、本学および学生と地域の皆様との連携への大きな期待が寄せられていることも実感できました。

 杏林大学では、このフォーラムでの議論を踏まえ、八王子のまちづくり活性化への研究を進めるとともに、学生と地域の交流を深化継続させる方策について検討を重ねていくことを考えております。これにより地域に開かれ、地域に根差した大学として、教職員・学生が地域の一員として担う役割の大きさを再確認できたフォーラムであり、今後の本学の地域交流活動に反映していきたいと考えてます。


2008.11.15