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【トピックス】 第25回 日本国際賞受賞式参加報告

 財団法人国際科学技術財団が主催する2009年(第25回)日本国際賞授賞式が4月23日(木)、国立劇場において開催されました。本学では在学生の中から大学院保健学研究科の岩見文博君、国際協力研究科の高橋豊君の2人を推薦して、ここに参加することにより将来の科学者への意識高揚を図ってもらう機会としました。
 この日本国際賞は、独創的・飛躍的な成果により科学技術の進歩に大きく寄与し、人類の平和と繁栄に著しく貢献された科学者を広く全世界から選考し、毎年4月に開催される授賞式で「日本国際賞」として授与するものです。
25回目を迎える本年も天皇皇后両陛下のご臨席のもと、衆参両議院議長、最高裁判所長官、内閣官房長官、文部科学大臣をはじめ在日外国大使、著名な学者、研究者、政界、財界並びに言論界等各界を代表する方々が参列して開催されました。
参加した2人の感想が寄せられましたので報告します。

JAPAN PRIZEに参加して

大学院保健学研究科 博士前期課程

岩見 文博

 4月23日、天皇皇后両陛下、各界を代表する方々のご臨席のもと挙行された第25回日本国際賞授賞式に参加させていただきました。今回の受賞者は、「自然と共生する持続可能な技術社会形成」分野においてデニス・メドウズ博士が、「医学・工学の融合における疾患への技術の展開」分野においてデビット・クール博士が選ばれました。受賞者挨拶と受賞者紹介ビデオで寄せられた受賞者から若者へのメッセージにおいて心に残ったこと、考えたことを述べさせていただきます。
 それは「科学を楽しむことが重要」であることです。日々の研究において壁にあたり行き詰ることはよくあり、「友だちは皆就職して立派に働いているのに、なぜ自分は就職もせず大学に残っているのか」と考えてしまいます。私自身、まだ明確な答えを導き出せていませんが、研究をしていく過程で誰も知らない事を知ることができる事や、他の研究とも触れる事により、同じ現象でも全く違うものが見えてくる事、新たな知識を発見することの楽しみに魅せられたからだと思っています。研究者としてはまだまだ未熟な私ですが、自分なりの楽しみの達人を目指してこれからも研究に励んでいきたいと思います。

日本国際賞受賞式に出席して

大学院国際協力研究科 高橋 豊

 4月23日に日本国際賞受賞式に出席しました。この賞は、(財)国際科学技術財団が科学技術において、独創的で飛躍的な成果を挙げ、科学技術の進歩に大きく寄与し、人類の平和と繁栄に著しく貢献した人に与えられる賞です。初代会長は、松下幸之助氏で、この賞は閣議了承を得ており、日本政府も支援しています。
 今回は第25回となりますが、「自然と共生する持続可能な技術社会」分野からデニス・メドウズ博士(米国)(受賞業績:『成長の限界』報告を基盤とする持続可能な社会形成への貢献)と「医学・工学の融合における疾患への技術の展開」分野からデビット・クール博士(米国)(受賞業績:核医学における断層イメージングに対する貢献)が受賞されました。
 式典は、古典芸能の演舞施設の国立劇場の大劇場で午後3時開演、5時まで行われました。(この式典は、翌朝のNHKの「おはよう日本」が報じました)
 開会後は、まず式典序曲演奏に続き、受賞紹介のビデオが放映されました。ビデオからデニス・メドウズ博士が成長の限界を力説したローマクラブの推進者になった方であり、デビット・クール博士の研究成果がもとになり、私達が人間ドックなどの医療施設で受けることができるCTスキャンについて理解できました。
 当日は、壇上に天皇皇后両陛下の御臨席のもとに衆参両議院議長、官房長官、文部科学大臣なども並ばれていました。他にも当日の出席者の多くは各界の著名人のようでした。また、吉川弘之理事長(元東大学長)の発案で各大学が検討した結果かもしれませんが、1階の前方座席に各大学の大学院生たちに座らせ、身近に感じさせる配慮がなされていて、最初は緊張ぎみでしたが、式が進行するにつれ、受賞内容に引き込まれていく様子が伺われました。
 4時10分に受賞式は終了し、受賞者の希望にそった曲目の演奏会が東京芸術大学音楽学部学生オーケストラにより演奏され、両陛下も2階の貴賓席で受賞者とともに楽しまれました。
 学士院賞と同様に、この賞が多くの日本人、とりわけ若手の研究者に知られ、研究意欲の増進につながることを期待したいと思う次第です。


2009.4.30