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平成22年 保健学部・総合政策学部・外国語学部 杏会総会

   杏林大学の使命と学生に望むこと

最近、大学教育においてアーリー・エクスポージャー(Early exposure:早期体験学習)ということばをよく耳にします。
これは、早く専門性を身につけて、早く一人前の選手として戦うことができるようにする、とでいうことで、これがい

まの大学の使命と考えられるようになっています。
しかし、どのようなことにも基礎というものは大事であります。ことばで語っても体験に勝るものはなく、いろいろな

ことの積み重ねが経験となり、社会で自立した人間として生きていく基礎となるのです。ですから、大学生活をと

おして、きちんとした計画をたて、それを実行していけるようにならなくてはいけません。
杏林大学は、医学部、保健学部の医療系の学部と、総合政策学部、外国語学部の文系の学部があります。

4学部は それぞれ異なる専門分野をめざすものですが、人間の基本を形作っているものは共通のものでありま

す。杏林大学は4学部間で相互に高めあうことで、総合大学の利点を活かしていきたいと考えています。

私は1992年に杏林大学医学部外科学教室の教授に着任して以来、付属病院副院長を6年、医学部長を6年務め、

診察と手術に携わってまいりました。この4月に学長となり、いままでほとんど接する機会のなかった文系学部の

先生方と話をしながら、杏林大学のブランドをあげていくことに力を入れていく所存であります。
さて、アメリカは徹底した学歴社会で、学士と博士の資格の差は大きく、社会では待遇においてその肩書が非常

に評価されます。一方、日本では大学院を出た、博士である、というよりは、どこの大学かに重きがおかれる傾向

があります。
この傾向を変えることは難しいのですが、私は、大学入学までは少なくとも高校までの努力の結果でしかないと思

っています。ですから、杏林大学では学生にどのような教育を行い、学生は杏林大学で何を学んだか、を明示す

ることで杏林大学のブランドを高めたいと思っています。

杏林大学は1970年に医学部、79年に保健学部、84年に総合政策学部、88年に外国語学部を開設しました。
昨年度の入試では受験生が1万人を超えました。医療系大学にとどまらず、総合大学としてのブランドを全学的

に展開して行動していくことが本学の使命であります。
この中には学生支援のありかたや、キャリアを就職につなげる方策などに特徴を持たせ、学生が望む将来への

道筋をたてるための支援も含まれます。そのために杏林大学の全ての学生は、一つひとつの「形」をきちんと学

んでほしいと思っています。それは挨拶の仕方にはじまり、勉強の仕方、論文の読み方などです。学生には杏林

大学で全ての基本となる「形」を学び、社会に巣立ってほしいと願います。そうすることで、このあと各人の独創性

が加わり、成果につながっていくものと信じているからです。

2010.6.12 平成22年杏会総会学長挨拶より

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