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【トピックス】 授業にインターネットの英語ニュースを活用

 外国語学部英語学科の谷口賢一郎客員教授(専門:外国語としての英語教育、英語リーディング指導、英語の文章構成)は、授業やゼミナールにインターネットのニュースを活用している。今まさに社会で起こっている出来事を様々なニュース・メディアを通して入手し、生きた英語の表現などを学んでいる。すでに学習成果の向上も見られるほか多くの利点があるこの学習法について谷口客員教授に伺いました。

 

■授業にインターネットの英語ニュースを活用して

外国語学部 客員教授 谷口賢一郎


 私の授業(ゼミナールと社会人英語教育法)では、学生たちに米国を中心とした世界のニュースに触れさせることを主眼にしている。具体的に言えば、VOA(The Voice of America)、NPR(National Public Radio)、CBSなどのサイトに接続し、そこから重要ニュースをピックアップし、さらに分析することを行っている。例えば、チリのサンホセ鉱山に閉じ込められた33人の作業員の救出ニュースでは、ニュース全体の概要をつかむと同時に、昨日と今日ではニュース内容がどのように違うか、NPRとCBSでは扱い方がどう違うかを比較する。このような取り組みをすることにより、テレビや新聞で報道されるよりも早くしかも深く知ることができ、世界情勢に対する学生の関心は否が応でも高まってきている。
 どのようにして学生に英語学習のモチベーションを喚起するかは難しいところであるが、今自分たちが学んでいることは社会で実際に起こっていることであり、この学習法は多分ほかの人たちがまだやっていないであろうという自負心は彼らの勉強意欲を掻き立てるものになる。彼らのレベルはまだ十分とは言えないが、意欲や意気込みは十分に感じられるところである。
 さらに付け加えると、ニュースサイトを活用する英語の学習法は、ただ単にニュース内容を把握するだけではなく、アプリケーションソフトのWORDを活用することにより、リーディングやリスニングの訓練をすることができる。例えば、英語の母語話者はチャンク・リーディングと呼ばれる意味の区切りごとの読み取りをするが、ニュースのテクストをWORDに貼り付けることにより、チャンク・リーディング訓練用のテクストを作ることができる。また、キーワードを検索装置で引き出し、色づけしたり字体のポイント級数を上げることによって、重要な表現がどのように配列されているかを視覚的に捉えることができる。あるいは、Windowsを2分割し、片方にはビデオを、片方にはスクリプトを貼り付け、聞くことと読むことを同時に行うことができる。若干例を挙げたが、このようにインターネットとコンピュータを活用することにより、オーセンテック(本物)で大量の英語を素早く処理し理解する技術を身につけることができる。
 人間の生活パターンは時代の変化とともに変わってきたが、英語学習においても然りである。文字を通して外国の文化知識を吸収する時代は文法・翻訳法が中心であったし、何とか英語で会話をしたいと願った時代は、オーディオ・リンガリズムが隆盛であった。さらに近年はコミュニケーション重視のコミュニカティヴ・ランゲージ・ティーチングへと指導方法が変わってきた。しかし、今や、コンピュータが生活の隅々まで入り込み、インターネット上を世界の情報が飛び交う時代になった。しかも、世界的視野で見るとそこに使われる言語はほとんどが英語である。そのような時代に、インターネットを用いて生きたニュース英語を学ぶことは、新しい時代に即応した英語教育を作り上げるものになるのではなかろうか。


2010.10.21

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