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バーチャル顕微鏡による病理学実習 〜医学教育法のイノベーション〜

 病理学の基礎は病変(病気による生体組織の変化)を細胞レベルで理解する事にあります。そのためには組織標本を顕微鏡を用いて観察する技能が必要となります。医学生の病理学教育にも顕微鏡を用いた実習が重視されていて、病理標本を顕微鏡で見てスケッチしながら、炎症や癌等の病変の組織パターンを覚える実習が通常におこなわれています。しかし、この病理学実習は一般に難解で時間がかかり、顕微鏡に慣れない学生には「どこが病変なのか」、「何を見たらいいのか」判らないことが多いようです。

 最近の画像技術の進歩により、顕微鏡を用いず組織標本を観察するバーチャル顕微鏡が開発されています。そこで、昨年末(平成23年12月20日5限)、医学部3年生の病理学実習をバーチャル顕微鏡を用いて行いました(図A)。基礎医学研究棟2階の病理学実習室から、看護医学教育研究棟1階のPC室に場所を移し、CBT(Computer Based Testing)用に設置されたパソコンにバーチャル顕微鏡ソフトをインストールしておこないました。バーチャル顕微鏡では、改めてスキャンし取込んだ組織標本のデジタル画像を、パソコン画面上で顕微鏡を覗くように拡大・縮小して見ることができます(図B)。

 今回の実習では、約100人の学生全員が数種のバーチャル顕微鏡画像を同時に各人のペースで観察してもらいました。同じ画像を各人のモニター上で一緒に見られるため、教師からの説明がどの部分を指しているのか、学生が疑問に思っている部分が何処なのかが判り易かったようです。

 学生からの質問もいつもより多く、また学生同士の議論も活発でした。テレビゲーム世代の学生の評価は概ね良好で、「実際の顕微鏡よりバーチャル画面の方が見やすく、病変を理解しやすい」等の声がありました。病理学教育においてバーチャル顕微鏡は非常に有用と思われました。

医学部病理学教授 菅間博

図A    図B

      図A                        図B

2012.01.07

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