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医学部5年生 幾瀨樹さんが日本胸部外科学会で発表奨励賞を受賞

 平成24年3月3日(土)に都市センターホテルで開催された第158回日本胸部外科学会関東甲信越地方会で、本学医学部5年生の幾瀨樹さんが医学生による発表奨励賞を受賞しました。幾瀨さんの演題は「左室流出路に発生したpapillary fibroelastoma(PFE)、僧帽弁狭窄症の1例」で、約10万人に1人の割合で発生する非常に珍しい心臓の良性腫瘍であるPFEについて、多くが心臓の大動脈弁や僧帽弁といった弁に発生しますが、臨床実習期間中に心臓の左心室の壁に発生するという珍しい症例を経験し、心臓血管外科の窪田博教授の指導のもと発表しました。
 日本胸部外科学会は1948年に胸部外科学の学術研究に関する事業を通して、胸部外科学の進歩と普及に貢献し、学術文化の発展と国民の医療福祉に寄与することを目的に創立され、会員数は7,800名に上る歴史ある学会です。同学会では医学生の発表の場を設け若い医師の教育にも力を入れています。
 奨励賞受賞にあたり幾瀨さんは「窪田教授に学会発表という貴重な機会を与えていただけただけで感謝の念でいっぱいでしたが、表彰状までいただくことができ、とても感動しています。また、窪田教授を始めとして、発表資料の作成にご指導くださった高橋雄先生や心臓血管外科医局員の先生方にこの場をお借りして感謝を申し上げたいと思います。私はまだ学生ですが、今回の学会発表という経験を大切にし、実際に医師になったときに臨床と研究の両方に力を入れられるように頑張りたいと改めて決心しました」と喜びを語っています。
 幾瀨さんの指導にあたった窪田教授は「幾瀬君が稀な疾患に対して、自ら積極的に関連論文を読むことにより、理解を深めていく姿勢を見て本会での発表を薦めました。学問的にも意義深く、学会での質疑応答も堂々としていました。このように疾患から学ぶ姿勢は、症例を大切にする気持ちからくる大変貴重なものです。ひいては豊かな知識となって患者さんへの治療に生かされることでしょう。ぜひこれからも研鑽を積んでください」と受賞を称えています。

2012.03.23