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保健学研究科の飯島香里さん 日本臨床細胞学会で最優秀論文賞受賞

 平成24年6月1日(金)〜3日(日)、幕張メッセにて約4,000名が参加して「第53回日本臨床細胞学会総会」が開催され、保健学研究科保健学専攻臨床検査生命科学分野博士後期3年の飯島(岡山)香里さんが同学会より平成 23年度最優秀論文賞を授与されました。
 本賞は海外誌から1名、和文誌から1名を選考する賞で、医師と細胞検査士、臨床検査技師で構成された1万人を超える会員の中からの名誉の受賞です。
 
 論文のタイトルは「新たなHPV感染所見 空胞を有する細胞とは」です。HPVは子宮頸癌の原因ウイルスですが、形態学検査でHPV感染を捉えるためにはコイロサイトーシスの細胞変化を発見するしか手段がないため、近年は分子生物学的手法に頼らざるを得ないのが現状でした。しかし新たな感染細胞所見として氷河的空胞細胞:glacial vacuole cellを発見したことにより、HPVの初期感染を捉えることが可能になりました。この新たな発見により、細胞診検査でのHPV検出感度の向上に貢献するものと期待されています。
 受賞した飯島香里さんは、「HPVワクチンが徐々に広まってきているとはいえ、まだ多くの女性がHPV感染を恐れている現状があるので、HPVと子宮頸癌発症との関連も含めて、形態学検査の限界に挑戦していきたい。御指導をいただいた藤井雅彦教授、大河戸光章助教に感謝いたします」と話しています。
 


(保健学部病理学研究室)

2012.6.19