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ユース男子バレーボール選手権に帯同して 〜2012年・イラン大会〜

  

  選手、スタッフ、応援に駆けつけてくれたテヘラン日本人学校の皆さんとともに。前列右から2番目が筆者

平成4年医学部卒業 今給黎直明

はじめての帯同ドクター 〜準備から現地入りまで〜

2012年10月24日から11月11日までテヘラン(イラン)で開催された、第9回アジアユース男子バレーボール選手権大会に帯同ドクターとして参加してきました。帯同ドクターは初めての経験で準備には戸惑うことが多かったのですが、数々の国際試合での帯同ドクターの経験を持つ本学整形外科の林光俊先生をはじめ、山口博先生(平成2年医学部卒,山口整形外科院長、柏市)やバレーボール協会メディカル委員会でご一緒した他大学の先生方に話を伺い遠征に備えました。

帯同ドクターは大会期間中の選手の健康管理が主な仕事ですが、チームに合流するのは直前であるため、事前に選手や開催地の情報を収集しておくことが必要です。私は、選手の情報やコンディション(怪我やアレルギーの有無、内服薬など)は団長や監督、トレーナーとメールで連絡を取り合い教えていただきました。また、遠征先の気候、食事、ホテルなどの情報は、本大会前にシニア、ジュニアの大会が同地で開催されていたこともあり、その大会に帯同した医師や選手から情報を頂きました。

今回は海外遠征が初めての選手も多く、ストレスや環境の変化から発熱や下痢などの消化器症状を危惧する声や、国体後すぐに大会に出場する選手もいて、捻挫やジャンパー膝などの疼痛を訴えているという情報があったため、胃腸薬や外用薬を余分に準備するなどして備えました。
10月21日21時過ぎに関西国際空港ロビーで初めてチームと合流。皆一様に高身長(平均189cmです!)で目を引いていました。数年前、私が半月板損傷の治療をした大阪在住のオリンピック選手がわざわざ見送りに来てくれましたが、これにはユースの選手達も喜んでいました。日本から12時間の飛行を終えドバイに到着。さらに数時間を経てテヘランのエマーム・ホメイニ国際空港に着きました。そこからバスで市内中心にある宿舎に向かいました。


体調管理と食事・衛生面での気配り

宿舎先のホテルでは食事にも気を配ります。
まず、生ものや飲料水の種類を確認します。サラダなどでも食あたりを起こすことがあると聞いていたので、選手より先に生野菜やチーズなどを摂取しましたが、あまり胃腸の強くない私でも問題なかったので、皆に通常通りにホテルの食事を食べてもらいました。
食事や衛生面に大きな問題がなかったことでかなりのストレスが回避されました。次は選手個々の情報の整理とケアです。選手が毎日のようにケアを受けに来るトレーナーからは様々な情報が把握できました。幸い今回の大会では大きな外傷や病気は発生しませんでしたが、眼瞼炎や発熱・下痢といった疾患や腹筋肉離れ、腰痛、アキレス腱痛、棘上筋腱付着部痛などがみられました。ジャンパー膝の選手には、東京医科歯科大の宗田大教授が行っているヒアルロン酸製剤と局麻薬を混合した局所注射などを行いました(2名に行い1名は疼痛緩和効果あり、1名は著変なし)。

大会の様子

遠征中の試合はすべて夕方以降から始まるため、午前中は体育館で練習をしました。こうした練習では選手の様子を観察しながら球拾いなどを積極的に手伝いました。選手とのコミュニケーションも大切なため、声かけにも努めたり、宿泊先では部屋のドアを開放して気軽に相談できる雰囲気をつくったり、選手やトレーナーの部屋に顔を出すようにしていました。

試合は、予選リーグを全勝で通過するも決勝リーグでは今大会1位と2位のイランと中国に敗れてしまいました。強敵イランとはアウェーの強烈な洗礼を受けながらの対戦でしたが2−3で惜敗。しかし、これまでユースでは1セットも取れなかった相手でしたので大健闘でした。韓国との3-4位決定戦はフルセットの戦いとなりましたが、最後まであきらめずに戦い抜き、見事に銅メダルと来年にメキシコで開催される世界選手権への出場権を得ることが出来ました。
帯同中、選手から直接相談を受けるより、トレーナーから聞き及ぶことが複数回ありました。親子ほど歳の離れた選手達ですが、垣根を作らないようもっと声かけをしていく必要があると感じました。
今回初めての帯同を国際大会という場で経験させて頂いたことは今後の医療の場においても自身にとっても大きな糧となりました。勝利の瞬間に皆と抱き合って喜んだことや選手と共に表彰台でメダルを首に掛けて頂いたときの感動は一生忘れられないと思います。

おわりに 

このような機会を与えてくださった杏林大学整形外科市村正一教授、林光俊先生をはじめ医局の皆様、東大和病院の星亨先生ほか大和会の皆様方に心より感謝申し上げます。また初めての帯同にも関わらず暖かく受け入れてくださった井上義浩団長、本多洋監督、竹内裕幸コーチ、緒方勝トレーナー、上原伸之介アナリスト、西中野健レフェリーおよび選手の皆様に感謝申し上げます。今後も微力ながら選手、スタッフの役に立てるよう励んでいきたいと思います。

2012.12.5

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