医学部感染症学・小林富美惠教授が研究代表を務める研究交流課題:『三日熱マラリアの重症化におけるTLRの役割と重症化を予知する早期診断技術の開発』が、科学技術振興機構(JST)の戦略的国際科学技術協力推進事業「日本−インド研究交流」における平成26年度新規課題に採択されました(URL: http://www.jst.go.jp/pr/info/info1032/index.html)。
戦略的国際科学技術協力推進事業は、JSTが国際研究交流を支援するために平成15年度から実施しているもので、政府間協定や大臣会合での合意等に基づき文部科学省が設定した協力国・地域・分野の国際研究交流プロジェクトを支援し、日本と欧米、アジア、大洋州、中東、アフリカ等といった各国の研究者との活発な研究協力を推進しています。
この『三日熱マラリアの重症化におけるTLRの役割と重症化を予知する早期診断技術の開発』は、インドの医学教育・研究大学院(PGIMER)医寄生虫学部門のラケシュ・シガール教授との研究交流により、マラリア重症化の早期診断技術の開発に向けて、良性マラリアの重症化におけるTLRなど宿主因子の役割を解明することを目指すもので、三日熱マラリア重症化における新規の診断・予防戦略開発への貢献が期待されています。
小林教授はこの度の採択に際し、「マラリアの重症化は主に熱帯熱マラリアで起こりますが、最近、三日熱マラリア(Pv)での重症化例がインドで増加しています。この研究交流によって、Pvの重症化メカニズムを明らかにしていきたいと思っています」と抱負を語っています。