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付属病院ATT科の医師らが三鷹の森ジブリ美術館で救命処置・応急手当講習会を開催

 去る5月29日(木)、三鷹の森ジブリ美術館で、当院1・2次救急初期診療科(ATT科)による基礎救命処置(BLS)ならびに応急手当に関する講習会が開催されました。
 この講習会は、年間68万人以上が訪れる美術館で来館者に何かあった場合スタッフが機敏に対応できるようにと、ジブリ美術館からの依頼で行われたものです。事前の打ち合わせで、ジブリ美術館には女性や子供の来場者が多いなどの情報を得て、医師や事務職員らが綿密な準備を行って当日を迎えました。
講習会にはジブリ美術館スタッフ約100名が参加し、ATT科の医師や研修医、ならびに杏林大学医学部6年生ら17名が指導にあたり、また事務職員2名が機材の準備・運搬を担当しました。
 当日、応急手当に関する講義は小林敬明助教が行い、窒息、意識障害、失神、てんかん、軽度の外傷や、女性に多い過換気(過呼吸)などについての対処法を約20分にわたって説明しました。
 柴田茂貴助教をリーダーとする基礎救命処置(BLS)の講習は、参加者を6〜7名ずつのグループに分け、グループごとに医師ら3名が心臓マッサージの行い方や自動除細動器(AED)の使い方を説明した後、ヒトの上半身模型を用いて実習形式で行いました。一部の美術館スタッフには、子供の救命処置の指導も行われました。
 最後の講評では野村英樹教授から、「(心臓マッサージで)肋骨が折れても3週間で治りますが、心臓が止まっているのに何もしなければその人は死んでしまいます。どうか勇気をもって救命処置をして下さい」と話がありました。
 今回の講習会では、ATT科をローテート中の研修医4名や、当院でクリニカルクラークシップ(参加型臨床実習)を受けている医学部6年生の中から8名が希望して参加し、日頃の学習を活かして医師とともに美術館スタッフに指導を行いました。学生からは「人に教えることで学習の強化になります。楽しい経験ができました」と感想が挙がっていました。一方、ジブリ美術館からは感謝の言葉とともに、今後も連携をお願いしたいという話が寄せられたということです。


2014.6.23