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シンポジウム 感染症対策と私たちの暮らし
‐SDGs達成に向けたグローバル・パートナーシップ‐を開催

 10月8日(日)、シンポジウム「感染症対策と私たちの暮らし―SDGs達成に向けたグローバル・パートナーシップ―」を開催しました。243名収容の教室はほぼうまり、パネリストの熱のこもった講演に、聴衆の皆さんもひきつけられ、会場が一体となる実り多い会となりました。

 跡見 裕学長の開会挨拶の後、国連広報センター所長 根本かおる氏、外務省国際協力局地球規模課題総括課/国際保健政策室首席事務官 石塚恵氏、住友化学代表取締役専務執行役員 西本麗氏、国立国際医療研究センター研究所熱帯医学・マラリア研究部長 狩野繁之氏の講演がありました。
 根本氏は、国連のSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を世界共通言語とし、「誰も置き去りにしない」をキーワードに、グローバル・パートナーシップによって、社会を変えていこうとビデオを交えながら語られました。
 石塚氏からは、日本政府が、これまで「人間の安全保障」実現に向けた国際保健分野に力を入れてきており、G7等の国際会議でこの分野でのリーダーシップを発揮していること、また、グローバルファンドなどでの貢献やユニバーサルヘルスカバレッジ(UHC)などの取組みについてもお話いただきました。
 西本氏は、住友化学がSDGsをどのようにとらえ事業展開に活かしているか、特にマラリア制圧に向けた防虫剤処理蚊帳の開発および配布等の取組み、成果、課題などについて話されました。
 狩野氏は、ご自身が世界各国で取り組まれたマラリアおよび寄生虫症の研究プロジェクトを通じた、マラリア対策の最前線についてお話くださいました。様々な体験談も語っていただき、時には笑い声が会場に響く場面もありました。

 また、4名のご講演を受けて、コメンテーターの本学医学部神谷 茂教授から、それぞれの講演へのコメントに加え、感染症対策に関する国際協力機構(JICA)の取組みの紹介がありました。さらに指定討論者の本学総合政策学部田中信弘教授からは、経営学の見地から、企業が社会的課題に取り組む意義やSDGsと企業活動の関係性についてのコメントの後、企業の協力をいかに引き出すのかという問いかけがありました。
 このシンポジウムを通じて、持続可能な社会の実現、感染症の撲滅に向けた世界的な、そして複層的な取組みを学ぶことができ、こうした社会の動向の中で、私たちになにができるのかをさらに深く考えるきっかけを得ることができました。

根本氏(左)、石塚氏

根本氏(左)、石塚氏

西本氏(左)、狩野氏

西本氏(左)、狩野氏

進行を務めた総合政策学部 北島教授(左)と医学部 小林教授

進行を務めた総合政策学部 北島教授(左)と医学部 小林教授


2017.10.12

総合政策学部准教授 川村真理