本学医学部整形外科学教室の川野洋介医員は、9月15・16日に東京新宿で開催された第66回東日本整形災害外科学会で若手優秀講演賞を受賞しました。
発表演題は「QCTによる透析患者の大腿骨近位部骨密度評価」です。日本で透析患者は毎年増加傾向で、その大腿骨近位部骨折リスクは非透析患者の数倍におよび、治療にも非常に難渋するケースが目立ちます。しかしこれまで透析患者の大腿骨近位部についての詳細な骨密度評価はほとんど報告されてきいませんでした。QCT (quantitative computed tomography)はDEXA法より詳細な検証が可能で、川野医員はこれを用いて透析患者の大腿骨近位部の骨密度を健常者と比較検証し、透析患者では皮質骨が薄くなり、海綿骨骨密度が低下していることを報告しました。年々透析患者が増加する中で今後の治療への一助となることが期待され、今回の受賞に至りました。
受賞を受けて川野医員は、「栄誉ある賞を頂き非常に光栄です。市村正一教授をはじめ、教室員の皆様にご指導頂いた結果であり、先生方に厚く御礼を申し上げます。今後も引き続き精進して参ります」と話しています。