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めざせ!2020年のパラリンピック大会
大学院生の有安さんが「東京アスリート認定選手」に選ばれました

 大学院医学研究科(統合生理学コース)の有安諒平さんが、パラリンピック・ボート競技の部の東京アスリート認定選手に選ばれました。
 有安さんは、中学3年で視覚障害と診断されました。高校卒業後に柔道をはじめ、10年間競技に打ち込んできました。2016年に参加した「パラリンピック選手発掘プログラム」で、その身体能力をかわれ、ボート競技に転向。今年1月に行われた2018全国マシンローイング大会LTA-V1では見事優勝することができました。この結果をふまえ、有安さんは日本パラローイング協会(障がい者のためのボート競技団体)の推薦を受け、認定選手になりました。

 東京アスリート認定選手は、競技費用の補助や、専属のコーチによる指導が受けられるなど競技力向上に向けた支援が受けられます。これは、東京アスリート認定制度といって、都内に在住・在学・在勤者で、オリンピック・パラリンピックをはじめとした国際大会をめざす競技者を支援するために東京都が定めたものです。認定選手は、競技団体が推薦するもので、現在オリンピック・パラリンピックの各競技あわせて305名が選ばれています。

 有安さんがめざすパラリンピック・ボート競技の選考試合は来年からで、2020年大会の日本の出場枠が決まる大事な国際大会です。また、年内には国際大会への代表派遣を競う選考も行われます。まずは、7月に行われる世界選手権選考会で、代表選抜されるのが目標の有安さんですが、大学院生としての生活も多忙です。

 臨床現場で働いていた経験を活かして、大学院では神経生理学の基礎研究を行っています。運動機能改善、視覚認知などの神経機構を解析するため、被験者による実験を行ったり、論文を執筆したりしています。その傍ら、平日は医学部の端艇部と陸上トレーニングを、週末は相模湖で練習に励む日々を送っています。
 「私がめざす種目は、視覚障害者と肢体不自由者が一つの艇に乗る競技です。いまは、2020年にむけて、個人練習やチーム練習を重ねています。障害と向き合うきっかけをくれたパラスポーツに対して、そして応援してくれる皆さんに対しても、よい報告をして恩返しができるよう頑張っています」と意気込みを語りました。

2018.6.27

実験中データを採る有安さん

実験中データを採る有安さん