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精神神経科学 坪井講師が国際神経精神薬理学会で受賞

 精神神経科学教室の講師、坪井貴嗣先生が、6月16日から19日にかけてオーストリアのウィーンで開催された第31回国際神経精神薬理学会(CINP)で、「JSNP Excellent Presentation Award for CINP 2018」を受賞しました。
 CINPは2年に一度開催される、神経精神薬理学の分野では最高峰の国際学会であり、基礎及び臨床における世界中の精神薬理学の研究者が一堂に集う学会です。「JSNP Excellent Presentation Award for CINP」は、CINPに参加する日本人研究者の中で特に優れた発表を行った研究者に日本神経精神薬理学会(JSPN)から与えられる賞です。坪井先生は、「Demographic and therapeutic characteristics of Japanese outpatients with bipolar disorder: a nationwide survey.」のポスター発表でこの度、受賞となりました。
 発表の内容は、日本精神神経科診療所協会に加盟する全国の精神科医にご協力いただき施行した、双極性障害で外来通院中の患者に関する患者背景と薬物療法に関する実態調査の結果になります。本調査は3,130名もの双極性障害患者のデータを扱ったものであり、日本での双極性障害研究としては最大規模のものとなりました。今後、坪井先生が本調査の解析をさらにすすめ、その成果がより多くの当事者の治療に貢献されることを期待しています。
 賞を受けて、坪井先生は以下の様に話しています。
「この度は第31回CINPにてJSNP Excellent Presentation Award for CINP 2018をいただき誠にありがとうございます。これもひとえに指導してくださった渡邊教授をはじめ教室の先生方のご指導ご支援の賜物でございます。日本における双極性障害の治療は、日本固有のエビデンスが不足している、ベンゾジアゼピン受容体作動薬を含めた向精神薬多剤併用療法が行われている、予後が良好といわれている割には就業率が低い、などの問題を抱えています。このような問題に対し本研究が一石を投じるものとなればと思っております。また双極性障害治療に用いられる気分安定薬や抗精神病薬と身体合併症に関しても興味深い知見が得られる可能性があり、診療科の垣根を越えて様々な先生方にご指導を賜る機会もあると思います。今後ともなにとぞ宜しくお願い申し上げます」

左:渡邊教授、右:坪井講師

左:渡邊教授、右:坪井講師

2018.7.5
医学部 精神神経科学教室 教授 渡邊衡一郎