中米・エルサルバドルでは2013年から救急患者が病院に運ばれる前の救急医療システムの運用を首都圏で開始しました。しかし、その運用には多くの課題を抱えており、JICA(独立行政法人国際協力機構)から依頼を受けた、本学医学部付属病院高度救命救急センターの山口芳裕センター長が現地を視察し助言等の支援を行なっています。
今回は昨年度に続いて、エルサルバドルから8名(保健省2名、国家文民警察、消防隊、保健連帯基金、NPO機関の同国赤十字社、緑十字社、救助部隊)が、日本の救急医療体制(病院前診療、搬送、医療機関での対応)と病院前診療に従事する人材の教育体制などを視察するため本学を訪れました。
4月22日(月)午前、高度救命救急センターを訪問した一行は、海田賢彦医局長をはじめ医局員の案内で、1・2次救急と3次救急の処置室や第3病棟のヘリポート、東京DMATカーなどの視察をしました。その後、スライドなどを用いた日本の救急医療システムについての説明を受けました。
このあと井の頭キャンパスに移動した一行は、保健学部救急救命学科を訪れ、山田賢治学科長や千田晋治特任教授、井上孝隆准教授らと顔合わせを行った後、4年生のシミュレーション実習を見学しました。実習見学の後に学科の教育課程の説明が山田学科長から行われ、質疑応答では国家試験の合格率や消防庁や消防局への就職に関しての質問が行われ視察プログラムを終えました。