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精神神経科学教室 高江洲講師が日本うつ病学会学術総会で学会賞を受賞

 7月5日(金)から6日(土)に、徳島県郷土文化会館で開催された「第16回日本うつ病学会総会」で、精神神経科学教室の高江洲義和講師が、学会賞である下田光造賞を受賞しました。この賞は、わが国のうつ病研究に多大な功績を残した下田光造先生にちなんでつけられた学会賞であり、前年1年間で気分障害の医学の進歩に最も貢献した研究論文を執筆した研究者に授与されます。
 高江洲講師の研究論文は「Circadian rhythm sleep-wake disorders predict shorter time to relapse of mood episodes in euthymic patients with bipolar disorder」で、寛解期にある双極性障害患者の睡眠・覚醒リズムの乱れが、病相再燃の予測因子となることを世界で初めて示した非常に価値ある研究です。
 高江洲講師は、「この度、Journal of Clinical Psychiatry誌に掲載された研究論文に下田光造賞を頂戴しました。本研究は寛解期の双極性障害患者を対象に1年間の前向き観察研究を実施し、寛解期の概日リズム障害が、その後の早期病相再燃の予測因子となることを示しました。研究実施は容易ではなく、ご指導いただいた先生方、ご協力いただいた共同研究者の皆様、そして、毎月1回の面接を受けてくださった患者様のご協力により研究を成し遂げることができました。このような栄誉ある賞を頂いたことを誠に光栄に感じており、諸先生方、皆さまにこの場を借りて改めて厚く御礼を申し上げます。今後も当教室の発展に貢献できる研究を実施できるよう研鑽を積み、研究結果を目の前の患者様の診断や治療に役立てていきたいと思っております」と話しています。
 当教室では、これまで難治性の気分障害の診断と治療に力を入れて取り組んで来ていますが、高江洲講師の本研究により、今後更なる気分障害の診断・治療の質の向上につながることが期待されます。

2019.8.26
医学部精神神経科学教室教授 渡邊衡一郎



表彰状を手に笑顔の高江洲講師(中央)

表彰状を手に笑顔の高江洲講師(中央)